狂犬病予防接注射は飼い主の法的な義務です

愛犬家にとって4月から6月と言えば、どんな季節でしょうか?

そうです。愛犬の狂犬病予防注射を受ける時期なのです。厚生労働省が4月から6月を「狂犬病予防月間」としているので、各自治体ではこの時期を狂犬病注射月間としています。

狂犬病の予防注射は、「愛犬に受けておいた方がいい」というものではなく、「受けなければいけない」という、狂犬病予防法という法律で定められた犬を飼っている人の義務なのです。

狂犬病予防法

第五条 犬の所有者(所有者以外の者が管理する場合には、その者。以下同じ。)は、その犬について、厚生労働省令の定めるところにより、狂犬病の予防注射を毎年一回受けさせなければならない。

ほとんどの飼い主さんは毎年狂犬病の予防注射を愛犬に受けさせていると思いますが、実際に日本で狂犬病が確認されたのは、1957年です。従って、過去60年以上、日本での狂犬病の八署はありません。

従って、実際に狂犬病の犬を見たことがある人もほとんどいないと思い、狂犬病がどんな病気かを知っている人ももしかしたら少なくないのかもしれません。

そこで、狂犬病とはどんな病気か改めて確認してみたいと思います。

狂犬病とは

狂犬病とは、狂犬病ウイルス (Rabies virus) を病原体とするウイルス性の人獣共通感染症で、感染、発病すると死亡率は100%、確実に死に至る恐ろしい病気なのです。

これは犬も人も同じです。いったん発病したら、その治療法は現在のところ、全くないのです。

狂犬病の症状

厚生労働省の「狂犬病に関するQ&A」のページでは、次のように書かれています。

狂騒型と麻痺型と言われるタイプがあり、狂騒型では、極度に興奮し攻撃的な行動を示します。また、麻痺型では後半身から前半身に麻痺が拡がり、食物や水が飲み込めなくなります。

また千葉県獣医師会のサイトでは次のように書かれています。

むやみに歩き回り、柱や石などの物体にかみついたり、地面を無意味に掘る、狼のような特徴的な遠吠えなどの異常行動をとります。麻痺は末端から始まり、次第に脳に近づきます。また中には、興奮の症状がみられず、いきなり麻痺が始まることもありますが、最終的には昏睡状態から100%死に至ります。

つまり、狂犬病を発病した犬には次のような2つのタイプがある、ということです。

  1. 病名の通り、精神的に狂ったような異常な行動をする。
  2. 体が麻痺する

いずれにしても、最終的には100%死に至る、癌が治療できる病気になりつつある現在の医学では考えられないような恐ろしい病気、それが狂犬病なのです。


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狂犬病と言っても犬だけの病気ではない

狂犬病というと犬がかかる病気のようなイメージがあるかもしれませんが、そうではありません。

猫はもちろん、都会でも飛んでいるコウモリ、また日本でもいる野生の動物、タヌキやキツネ、また最近よく聞くアライグマなど、ほとんどの野生動物がかかります。

そして、人も狂犬病にかかるのが恐ろしいところなのです。

人の致死率もほぼ100%、かかったら確実に死に至ります。

だから、予防がとても重要なのです。

ただし、狂犬病は人から人への感染はありません。

したがって、人への狂犬病の予防として、動物、特に人間と最も密接な関係にある犬の狂犬病予防がとても重要なのです。

狂犬病は世界的には現在も要注意な感染症です

日本では過去60年以上犬などの動物も含めて発症例が確認されていない狂犬病ですが、世界の中ではこのような国はごく一部でしかないのです。

海外で現在狂犬病の発症がない国は、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、スウェーデン、ノルウェイなどごく限られた国だけなのです。

ということは、ほかのほとんどの国では、いまだに狂犬病は現役で人間に脅威を与える存在として現実に多くの人の命を今でも奪っているのです。

世界的に今は、簡単に人の移動が出来る時代になっています。

日本人もたくさんの人が海外に行き、また海外からもたくさんの外国人が日本に入ってきています。

実際、2006年にはフィリピンで犬に噛まれた人が日本への帰国後に狂犬病を発症し死亡しています。

幸い、狂犬病は人から人への感染がないので、たとえ狂犬病を持っている人が入ってきたとしても、それによって日本で狂犬病が広がる可能性は少ないでしょう。

でも、日本に入ってくるのは人間だけではありません。

最近、ヒアリという殺人アリが日本でも確認されて話題になっています。これは、海外から船で日本に入ってきたといわれています。

同じようなことが動物でも起こらないとは限りません。

また、海外からの船に、海外からの犬が乗っていることもあるといいます。

従って、狂犬病ウィルスがいつ日本に入ってきても不思議ではないのです。


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老犬などには狂犬病予防注射が負担になる場合も

このように狂犬病というのは犬にとっても、人間にとってもとても恐ろしいものです。

だからこそ、法律で厳しくその予防が定められているのです。

しかし、犬によってはその狂犬病予防注射が体の負担になり、体調を悪くする場合もあります。

特に高齢な犬は注意が必要と言われています。

その場合は、獣医師に確認して狂犬病予防注射をするべきではないと判断だれれば、「狂犬病予防注射猶予証明書」というのを発行してくれるそうです。

高齢な犬、または何らかの疾患を持っている犬の場合には、獣医さんに相談してもるのが良いと思います。

目的は日値はもちろん、犬を守ることにあります。

その要望注射で犬が具合悪くなってしまったら、本末転倒ですからね。

室内で飼育して、他の犬との接触がない犬であれば、現実的にはまず感染する可能性はないと思います。

でも、そうはいっても法律で年1回の予防注射が定められていますから、問題ない犬は必ず受けなければいけません。

狂犬病予防注射の接種方法

ほとんどの飼い主さんは、毎年受けているので知っていると思いますが、念のため、どこで受けるか、費用はどのくらいかかるのかについて、最後に書いておきたいと思います。

狂犬病予防注射はどこで受けるか

狂犬病予防注射はすでに飼われている方は、毎年4月から6月に集団接種の案内が各自治体から来ると思います。

各地区の公園などで決められた日に獣医師等が来てくれるので、そこで集団で狂犬病予防注射を受けることが出来ます。

でも、この場合たくさんの人や犬が集まってきます。

中にはそんな状況が苦手な犬もいるでしょう。

また、日時と場所が決められているので都合が合わない、という人もいるでしょう。

その場合は、動物病院でも狂犬病予防注射は受うことが出来ます。

どちらで受けても問題ないので、集団接種で受けるか、別途、動物病院で受けるかは、飼い主さんの都合や判断で決めればよいと思います。

狂犬病予防注射の費用

自治体によっても違うかもしれませんが、だいたい集団接種の場合は、3千円ぐらいと思われます。

また、動物病院で受ける場合は、その動物病院によるので、それと同等のところもあれば、少し高めのところもあるかもしれません。

動物病院の場合は、あらかじめ、電話などで確認しておくと良いと思います。

多少の手間と費用はかかりますが、狂犬病予防注射は飼い主の義務ですから、犬に健康上、年齢的な問題がない場合は、必ず受けるようにしましょう。


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