夏、毎年のようにニュースの話題で必ず出てくるのが、熱中症です。
おそらく現代人のほとんどは、熱中症を知っていると思われ、熱中症にならないためにはどうしたらよいかも知っていると思います。
それでも、必ず多くの方が熱中症になり、最悪の場合は命を落としてしまいます。
毎年のように話題になるくらい熱中症になる方がいる中、犬はどうなのでしょうか?
実のところ、犬は人間以上に熱中症になりやすいので、人間のようにニュースにはならなくても、おそらく多くの犬が熱中症になり、命を落としている犬もすくなからずいるだろう、というのは、容易に想像できます。
なぜ、犬は人間以上に熱中症になりやすいのか?
と、その前にまずは人間での熱中症について、確認しておきたいと思います。
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熱中症とは?
熱中症とは、単純には暑い環境の下で、その暑さが原因で発症する体の異変、健康障害の総称です。
熱中症の症状は、Wikipediaの熱中症のページによると、次の4つに分けられるようです。
- 熱失神
- 熱痙攣
- 熱疲労
- 熱射病
通常、体温が上がると人間は汗をかくことによって、その汗を蒸発させて体温を下げます。しかし、体内の水分が不足していると、その発汗により肝心の体の水分が不足してしまい、脱水症状から熱中症になってしまいます。
熱失神は、体温を下げるために発汗、また血管を広げたりする体の防御対策が、体の水分不足などにより、脱水症状、また脳への血流が悪くなり、意識を失ってしまう症状です。
熱痙攣の場合は、水分はあるものの、塩分やミネラル分が不足した状態で起こる体の痙攣や硬直です。
熱失神と熱痙攣の状態は、軽度の熱中症に分類され、体温の上昇はあまりないようですが、もちろんすぐに対応が必要で、体を冷やす、塩分・糖分が適度の含まれた経口補水液を飲ませることによって、対応します。
熱疲労になると、軽度の熱中症とされ体温は39度程度まであがり、水分・塩分が不足した完全な脱水状態となり強い疲労感、頭痛、吐き気、めまいなどの症状が起こります。
熱射病になってしまうと、重度の熱中症となってしまい、体、脳の奥まで体温上昇が浸透して40度以上に体温が上がるとともに、脳、体の体温調整機能が働かなくなり、生命の危機を引き起こします。
熱疲労、特に熱射病では、できるだけ早く医師の対処が必要となります。
暑い夏、誰もが、気を付けているはずの命の危機にもなりかねない熱中症ですが、実際に多くの人が熱中症になってしまいます。
これは、やはり自分は大丈夫だ、という意識、そして実際に熱中症になっても、暑くてたまらないな、と思うぐらいで、すぐには自覚症状として認識されないことが、原因ではないかと思われます。
実際、こうやって熱中症のことを調べて書いていても、熱中症になったことがない人間にとっては、熱中症は他人事であり、自分に起こる得ることとは感じていない、というのが、熱中症のもっとも危険なところだと思います。
暑い日、特に湿度の高い日は、意識して、水分+塩分をコマメに補給するようにしたいと思います。
もともと、人間の体は、熱中症になる前に、体温が上がりそうになると自動的に体が体温調整をしてくれます。それが汗です。
人間の場合、周りの気温が暑くなり、体温が上昇してくると、皮膚からの放熱の効率が悪くなるため、汗をかくことによって、体の表面を水分で覆い、その体についた汗が蒸発するときに熱も体から奪っていくことにより体温を下げるのです。
しかし、それでも対応しきれなくなると、体の体温調整機能だけでは体温を下げられなくなり熱中症を発症してしまうのです。
犬は熱中症になりやすい!
さて、ここからが本題となる犬と熱中症に関する内容となります。
人間は、熱中症にならないように汗を書くことができます。
しかし、犬は人間のように汗をかけないのです。全く汗をかけない、というわけではなく足の裏の肉球を除いては、汗を出す汗腺があまりないと言われています。
以前は、犬は汗をかかない、というのが定説だったようですが、最近は犬も汗をかく、ただし、体温調整のための汗をかくと言われるエクリン線は足の裏以外はほとんどないが、アポクリン線と呼ばれる汗腺は体中にあり、そこからは汗をかいている、との意見が主流なようです。
ただし、このアポクリン線からの汗は、体温調節機能は持たず、主に異性に対するアピールとなるフェロモンを出す機能としての汗腺とのことなのです。
つまり、体温調整という観点から見れば、犬は汗をかかない、と言っても良いでしょう。
では、犬は人間のように体温調整できないのか、というと、そうではありません。
犬は、汗をかく代わりに、パンディングと呼ばれる、口からハァハァと短いサイクルの浅い呼吸を行います。
よく犬がハァハァとせわしなく呼吸しているあれです。
これによって、口あるいは喉の水分を蒸発させて体温を下げるのです。
しかし、人間が全身から汗をかいて体温を下げることと比べると、口だけのパンディングで体温を下げようとする犬とでは、圧倒的に人間の方が体温調整機能は高い、効率が良いと言えます。
単純に汗をかくことが体温調整機能として優れている、とはなかなか感じにくいですが、少なくとも、犬のハァハァに比べると、圧倒的に効率が良いのです。
つまり、犬は人間に比べて特に暑いときの体温調整機能がかなり劣っている、つまり、人間よりも熱中症になりやすい、と言えます。
加えて、犬の平熱は、人間の平熱の36度ぐらいよりも、2度ぐらい高い38度ぐらいです。
さらに、犬は常に毛皮を着ている状態で体温が体にこもりやすいことになります。
基本的に、犬の体は、寒さには強く、暑さには弱い構造、機能となっているのです。
したがって、犬に対しては人間以上に熱中症を意識し、環境を整えてあげる必要があると言えます。
犬の熱中症に対する注意点!
もともと厳しい自然環境の中で生活していれば別ですが、現在のペットとしての犬は、室内飼育が一般的であり、ペット・トライアングルでも犬種に関わらず推奨しています。
それによって、犬も1年を通して、人間と同様、比較的快適、安定した環境の中で生活をすることができます。
しかし、その反面、常に空調の効いた快適な空間で活動している人間が外に出ると、熱中症になりやすい、とも言われ、それは犬も全く同じなのです。
犬の室内飼育によって、犬が常に快適な環境で生活でき、それが犬の寿命を延ばしている一因いなっているとも言われていますが、逆に、犬の耐環境性に関しては、弱体化させているというのも事実かもしれません。
このように、現在のペットとして室内で一緒に暮らす犬たちは、暑さに対しては、人間以上に気を使ってあげる必要があるのです。
人間のように、ニュースにはならないかもしれませんが、実際には犬の熱中症はけっこう発生していると思われます。
では、どのような時に注意したらよいのでしょうか?
基本的には、人間と同じです。
暑い日、あるいは湿度の高い日は、外へ出るのを避ける、屋外での運動はやめる、そして水分をしっかりと取らせる、ということです。
犬の散歩が毎日の日課という方も多いと思いますが、夏の日中の散歩は避けるべきです。
どうしても散歩が必要な場合は、早朝、または夕方以降ということになりますが、それでも気温は高い日もあり、注意が必要です。
一番良いのは、そんな日は散歩はやめる、という選択肢だと思います。
ただ、散歩に行かないとおしっこやうんちがさせられない、という犬も多いことでしょう。
ペット・トライアングルのサイトでは、散歩での排泄はさせない、ということを推奨していますので、その場合は、暑い日の散歩はしない、という選択も簡単にすることができます。
しかし、散歩でしか排泄できない、というような犬の場合は、暑い日でも、台風の日でも、外に散歩に行かなければなりません。
その場合は、短時間で帰ってこられるような散歩を適切な時間帯に行ってほしいと思います。
また、1年で最も熱くなる8月は、最大の行楽シーズンでもあります。
犬も一緒に連れて出かけよう、と考える方もいらっしゃるかもしれません。
でも、犬と一緒のお出かけは、注意が必要なだけでなく、人間の行動もいろいろと制限されます。そのあたりのことについては、下のリンクから犬と一緒にお出かけのページをご覧ください。
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犬が熱中症になったらどうするか?
では、万が一犬が熱中症になってしまったらどうするか?
いつも以上に激しくハァハァと呼吸している、よだれがたくさん出ている、またぐったりして元気がなくなってきた、おしっこやうんちを漏らしてしまう、などの症状がみられる場合は、熱中症の可能性があります。
熱中症が疑われたら、動物病院に連れていく、これが最善の対策です。
ただし、すぐに連れていけない場合も多いと思います。
その場合は、まずは犬の体温を下げることが重要です。
これは、病院へ連れていける場合でも、連れていく前、途中で行うことが有効です。
出来るだけ涼しい場所に移動して、自力で水分が取れるのであれば、水を飲ませる。
冷えたペットボトルや水で濡らしたタオルで首や脇の下、足の付け根などを冷やし、積極的に体温を下げるようにします。
ぐったりして、反応が良くない場合は、直接水をかけるなど、より積極的に体温をさげるようにします。
こういった応急処置をしながら、できるだけ早く動物病院に連れていき、症状に応じて、獣医師に適切な処置をしてもらうのが、最善の対策となるでしょう。
人間でも熱中症で命を落とす方が毎年いらっしゃるのが現実ですが、犬は人間以上に熱中症になりやすい、ということを特に夏は意識して、犬と接することが大切です。
ちょっとした不注意で、犬を熱中症で苦しませないようにする、これは犬自身ではできません。
飼い主となる人間がしっかりと管理、注意してあげなければいけないことなのです。
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