ホワイトシェパードには2つの種類

一般にホワイトシェパードと言われている白いシェパード。このホワイトシェパードには、2つの種類がいるのです。

ひとつはホワイト・スイス・シェパード・ドッグです。名前の通り、スイスで作られた、体全体が真っ白なジャーマンシェパードから派生した犬種です。そして、このホワイト・スイス・シェパード・ドッグはJKCにも公認されている血統書が取れるホワイトシェパードです。

もうひとつのホワイトシェパードは、アメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードです。前述のホワイト・スイス・シェパード・ドッグは、このアメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードから作られた犬種ですが、アメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードは現在JKCでは公認されたいません。したがって、扱いとしてはMix犬、雑種となってしまします。

現在日本には、「一般社団法人 日本ホワイトシェパード犬協会」という団体があり、ここでは、ホワイト・スイス・シェパード・ドッグとアメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードの2つのタイプを総称してホワイトシェパードとしているようです。

ホワイトシェパードの大元となるのは、警察犬として有名なジャーマンシェパードです。ジャーマンシェパードという犬種も、実はここ100年ちょっとのあいだに作られた比較的新しい犬種なのです。

犬種として確立したジャーマンシェパードを繁殖する中で、たまに白い被毛の犬が生まれてきました。

しかし、当時、いや今でもジャーマンシェパードの白は認められていません。(*一部の国では認められているようです)

したがって、たとえ両親とも立派な血統を持つジャーマンシェパードでも、生まれてきた中に白い子犬がいた場合、その白い子犬だけは、ジャーマンシェパードとしては認められず、処分されていたのです。

しかし、毛色以外に他のジャーマンシェパードとなんら変わりのない子犬が処分されることに疑問を持った、アメリカ、カナダのブリーダーがジャーマンシェパードから生まれた白い犬を集めて、毛色を白く固定して作られたのが、アメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードです。そしてそれがスイスに持ち込まれ、より白く、かつ性格もより穏やかに改良されたのがホワイト・スイス・シェパード・ドッグなのです。

ジャーマンシェパードからホワイトシェパードに作っていく過程で、ジャーマンシェパードの体型に起因する、股関節や膝の問題の改善にも取り組み、また性格もより攻撃性のないものにしてきたと言われています。

現在のホワイトシェパードとジャーマンシェパードは、色だけでなく、体型や顔が微妙に違うのも、そういったことによるものなのかもしれません。

ジャーマンシェパードから生まれた白い子犬は、当初はジャーマンシェパードとしては認められませんでした。しかし、その後ジャーマンシェパードをより疾患の少ない体型に、そしてより人間に友好的な性格に洗練されてホワイトシェパードとして認知、一部は公認されるようになったのです。


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ホワイトシェパードはなぜ白いのか?

一般的に、有色の動物に、まれに白い個体が生まれた場合、一般的には2つのケースが考えられます。

ひとつは、アルビノと呼ばれるケースです。

これは先天的にメラニンが欠乏している遺伝子疾患であり、特に視覚などに問題があることが多いと言われています。これは、動物だけでなく、人間にも現れるケースがあります。

例えば、日本のシロヘビはアオダイショウのアルビノ、また一時人気のあったウーパールーパーは人為的に作成されたアルビノだということです。

白い個体が生まれるもうひとつのケースは、白変種と呼ばれるものです。

白変種は、色素自体が先天的に少なく、被毛や皮膚等が白くなったケースです。白変種の場合は、身体的な欠陥は全くないので、通常の色の個体と色以外の身体的、健康上の差はない、とされています。

この白変種は色が白いというだけで、まったく問題はないのですが、よくアルビノと混同されていたようです。しかし、目、つまり瞳の色を見れば、ほとんどの場合、アルビノと白変種は見分けられるのです。

動物園で人気のホワイトライオンやホワイトタイガーは白変種だそうで、脊椎動物全般にみられるようです。

ということで、有色のジャーマンシェパードから生まれた白い子犬はどちらなのか?

これは言うまでもなく、白変種です。もちろん、中にはアルビノの子もいたかもしれません。しかし、ホワイトシェパードの場合、ほとんどが白変種です。

ジャーマンシェパード自体、ドイツにもともといた牧羊犬をもとに作られた犬種です。そして、その中には白い毛色の因子を持つ牧羊犬がいたと言われています。

そういったことからも、ジャーマンシェパード自体がもともと白い毛色の個体を生む要素を持っていたことにもなります。

ただし、現在のジャーマンシェパードはかなり交配による選別も経てきたので、白い子犬が生まれることはめったにないようです。

ホワイトシェパードに対しては、アルビノのイメージを持つ方もいらっしゃるようですが、それは全くの間違いです。

ジャーマンシェパードの訓練性の良さを持ち、かつ股関節や膝関節に関する心配の少ない、真っ白な大型犬が、ホワイトシェパードなのです。

ホワイトシェパードの歴史

ジャーマンシェパードから生まれた白い犬から作られたホワイトシェパードですが、その歴史をもう少し詳しく調べてみました。

ドイツでジャーマン・シェパード・ドッグ協会が設立されたのが、1899年。そしてアメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードが、白いジャーマンシェパードとして固定化されてきたのが1930年台前後と言われています。

その後、元となるジャーマンシェパードのブリーダーとの摩擦などもあり、一時アメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードには絶滅の危機もあったようですが、ホワイトシェパードのブリーダー、愛犬家により、その危機を乗り越えできました。

そして1970年代にスイスに持ち込まれたアメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードに対して、よりジャーマンシェパードの欠点となる股関節、膝関節などの改善に取り組み、さらに性格的にもより穏やかな性格を持つ犬種として改良、作られたのがホワイト・スイス・シェパード・ドッグです。

アメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードが白いジャーマンシェパードとして固定された年代をホワイトシェパードの起点とすれば、ジャーマンシェパードとホワイトシェパードの歴史的な差は、だいたい30年ということで、これは歴史的な視点からは、大きな差はない、とも言えます。

しかし、現在、日本のみならず一般的な認知度・知名度、人気はジャーマンシェパードが圧倒的に勝っています。

ジャーマンシェパードは、牧羊犬から軍用犬、そして警察犬として世界に広まり、その後、家庭犬としても、欧米では人気の犬種となり、多くの国で人気No.1の犬種となっています。

それに対してホワイトシェパードは、2000年にようやく国際畜犬連盟(FCI)に、ホワイト・スイス・シェパード・ドッグが暫定公認され、日本では、2004年にJKCに公認されました。

それでもまだ、アメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードは公認されず、雑種として扱われることになってしまうのです。

単に毛色が白いだけ、しかももともとのジャーマンシェパードの欠点も改善しているのに、ジャーマンシェパードとしてもいまだに認められず、またなかなか犬種として公認されなかったのはなぜなのでしょうか?

ホワイトシェパードはなぜ犬種として認められなかったのか?

ホワイトシェパードは、元となるジャーマンシェパードと歴史的な違いは、30年ほどのようですが、犬種として認められたのは、ホワイト・スイス・シェパード・ドッグとして2000年台に入ってからです。

一方、ジャーマンシェパードは、今や世界各国のケンネルクラブで公認され、特に欧米では多くの国で、軍用犬や警察犬としてのみならず、ペットとしても人気No.1の犬種となっています。人気と言う点では、欧米では日本のトイプードル並みです。

単に色が白いだけ、しかもより改良されたホワイトシェパードと、ジャーマンシェパードの認知度、人気の現在の大きな差は、どうしてなのでしょうか?

一番の理由として推測できるのは、ジャーマンシェパードのブリーダーとの摩擦ではないか、と推測されます。

実際、1960年代のアメリカでは、アメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパーがとジャーマンシェパードのブリーダーからの非難され、1968年には、ドッグショーでも失格の対象となってしまったいました。

ほとんどの個体が有色の毛色を持つジャーマンシェパードから生まれた真っ白い子犬は、遺伝的な問題があるのではないかという見方が多くのブリーダーに広がり、元々のジャーマンシェパードのブリーダーのほとんどは、白いシェパードを忌み嫌っていたようです。

確かにアルビノという遺伝的な疾患を持つ白い個体も存在します。でも、白い毛色で生まれてきたシェパードのほとんどは、現在白変種という名前に分類される個体で、単に毛色が白いだけで、身体的、遺伝的な欠点は全くなく、有色のシェパードと毛色以外はなんら変わりないのです。

しかし、当時のジャーマンシェパードのブリーダーには白いシェパード=問題のある犬、という固定観念があったのでしょう。

そして、それは現在でも続いているのが現実です。

現在でもジャーマンシェパードのブリーダーは、白いシェパードを認めていません。現在、白いジャーマンシェパードが生まれたと言うことは聞いたことがありませんが、仮に白い子犬が生まれたら、その子犬だけはジャーマンシェパードとして認められないので、血統書も発行されないのです。(一部の国では認めているところもあるようです)

このように、犬の世界では現在強大な力を持つジャーマンシェパードのブリーダー、およびその団体から敵視されてきたことが、長く、ホワイトシェパードが世界的にも独立した犬種として認められなかった大きな、そして唯一の理由だと推測せざるを得ない、ということになります。勝手な推測ですが。

ホワイトシェパードの性格

元はジャーマンシェパードですから、基本的な性格は悪いはずはありません。

ジャーマンシェパードの場合、体型だけでなく安定した性格も含めて作られてきたショータイプと、犬としての性能と従順性だけを求めて作られてきた訓練タイプのジャーマンシェパードがいます。

元々軍用犬として作られ、警察犬としても使われてきたジャーマンシェパードですから、なかには攻撃的な性格要素を持つ個体も、特に訓練タイプのジャーマンシェパードにはいるかもしれません。

しかし、身体的な欠点だけでなく、性格的にもより穏やかにしようと改良されて固定されてきたのが、アメリカン・カナディアン・ホワイト・シェパードであり、さらにそれをより白く、身体的欠点と性格的な穏やかさをより強化して作られたのがホワイト・スイス・シェパード・ドッグです。

それだけを考えれば、ショータイプのジャーマンシェパードよりもさらに扱いやすい犬である、ということになります。

ただ、もちろんそれぞれの個体には個性があり、いろいろな性格のホワイトシェパードがいるのはもちろんです。

そして、元もとの性格、このサイトでは先天的な性格といっていますが、この先天的な性格に問題がなくても、その後の飼い方・しつけかたによって作られる後天的性格に問題が出ることもあります。

特に、ホワイトシェパードは大型犬で、ジャーマンシェパードの足腰の欠点を改良したため、より、高く、がっしりとした体型となっています。

ホワイトシェパードに悪気はなくても、動いただけで、相手を傷つけることにもなりかねません。

どんなに性格が良くても、実際に飼うに際しては、基本的なしつけだけは、しっかりと確実に行うのが必須となります。

もし、ホワイトシェパードを飼ってみたいという方は、それだけは覚えて置いてください。

でも、飼い易い、そしてしつけの入りやすい犬種ということは間違いないでしょう。

ホワイトシェパードとジャーマンシェパードは違う犬種

ホワイトシェパードは、ジャーマンシェパードからできた犬種であることは間違いありません。

しかも、ホワイトシェパードは、ジャーマンシェパードと他の犬種を交雑させて作られた犬種ではありません。

血統的には、ほぼ純粋にジャーマンシェパードです。

しかし現在、実際にホワイトシェパードとジャーマンシェパードを比べてみると、毛色以外にも微妙に違います。

明らかに違うのは体型です。

ジャーマンシェパード、特に主流となるショータイプのジャーマンシェパードはその体型にとても重点が置かれています。

他の犬種と違い、後足が直立せず、頭部から尻尾にかけて、なだらかに下がっていくのが特徴です。

ただし、その体型を作るがゆえに、ジャーマンシェパードには股関節や膝関節に問題が発生するケースが多いとも言われています。例えば、股関節形成不全は遺伝的な病気とも言われますが、ジャーマンシェパードの場合、その体型自体に問題があることに加えて、無知な訓練士による不適切な訓練などによる影響が少なくないと思っています。

それに対して、ホワイトシェパードはこのジャーマンシェパードの欠点をできる限り改善、排除して作られてきた、という経緯があり、特にホワイト・スイス・シェパード・ドッグは、その点がより強化されて作られた犬種です。

結果的に、現在のジャーマンシェパードと比べると足も直立して、腰回りもがっちりとしています。

ある意味では、普通の犬の体型です。もしかしたら、犬の体型にこだわりのあるジャーマンシェパードのブリーダーは、そこに対しても否定的で、だからホワイトシェパードは、ジャーマンシェパードではない、と言っているのかもしれませんね。

確かに、ショータイプのジャーマンシェパードとは体型が全く違い、ホワイトシェパードは普通の体型をしています。

また、性格的にもより穏やかさを追求しているのがホワイトシェパードで、そのせいか、顔も、ジャーマンシェパードと比べると、より穏やかで優しい顔に見えます。白い色のせいだけではないように思います。

結果、ジャーマンシェパードとは同じ血を引きながらも、現在は全くの別犬種、と言ってもよいのでしょう。

ジャーマンシェパードは、その独特の体型も含めて、外観的にも、性格的にも、能力的にも素晴らしい犬種です。

そしてホワイト・スイス・シェパード・ドッグもそれに勝るとも劣らない、現在ではJKCでもまた世界的にも認められた独立した犬種であり、当たり前と言えば当たり前ですが、ホワイト・スイス・シェパード・ドッグはジャーマンシェパードとは違う、白いジャーマンシェパードではなく、地道な努力の結果生まれた、ひとつの独立した立派な犬種なのです。

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