犬の先天的性格と後天的性格について

犬の性格、犬種が同じでも色々です。でも・・・

犬の性格と一口に言っても、人間と同じ、いろいろな性格の犬がいます。

同じ犬種でも、とてもシャイな犬もいれば、誰にでも人懐っこい犬もいます。例えば、一般的に飼いやすい性格と言われるトイプードルですが、トリミングやペットホテルに来るトイプードルにもいろいろな子がいます。ほとんどは、人に対しても友好的な犬が多いのですが、何頭かは、けっこうな噛み癖がついている子もいます。また、逆にとてもシャイで、いつも隅に隠れている子もいれば、人や犬がお店の前を通るだけでも吠えるトイプードルもいます。

このように、同じ犬種でも、性格は色々、この犬種だからこうだ、というのは一概にいえないのです。

ただし、そうは言っても、やはり犬種による特徴というのは、おおまかに言えば、やはりあると思います。

これは、人間で言えば、国による違いと同じようなものです。

例えば、日本人は勤勉でまじめ、イタリア人は陽気で明るい、などなど国による違いがよく言われています。私も仕事の関係でヨーロッパのルクセンブルグというところに住んでいたことがあるのですが、ルクセンブルグという国は、フランス、ドイツ、そしてベルギーという3つの国に囲まれた、面積では神奈川県程度の大きさの小さな国です。もちろんルクセンブルグ人というのもいるのですが、回りの囲まれた3国からも、たくさんの人がルクセンブルグに通勤しています。ちょうど、東京に千葉、埼玉、神奈川などから通勤する感じです。

また社内には他にもイギリス人、イタリア人など、けっこういろいろな国から来た人たちがいました。

一般的には、というか、私が以前に持っていた先入観は、ヨーロッパの人たちは、自分の与えられた仕事を仕事時間内のみしかやらない、という日本人に比べればいい加減な仕事の取り組みをする人が多いのかと表いました。しかし実際に、そこへ行き、普段、それぞれの国の人たちと一緒に仕事をしたり、接していると、言葉を除けば、ほとんど日本人と同じような態度と気持ちで仕事に取り組んでいたり、人と接していると感じます。例えばフランス人でも、よても陽気な人や、また頑固でまじめな人がいます。

逆に、まじめで誠実といわれる日本人だって、まじめで誠実な人もいれば、犯罪を犯すような人だって、毎日のようにニュースになっています。

でも、やはりフランス人はフランス人らしさ、ドイツ人はドイツ人らしさ、イタリア人はイタリア人らしさをなんとなく感じるのも事実ではあります。

犬も同じで、同じ犬種でもいろいろな性格はいるものの、やはりそれぞれの犬種の特徴というのもあるように感じるのも事実ではあります。

そして、それは、これも人間と同じで、その国の歴史、背景が大きく影響していると思い、犬であればその犬種の歴史、すなわちどのような目的で作られた犬種であるか、ということが大きく影響していると思います。

また、犬の場合重要なのは、犬を繁殖するブリーダーです。

ブリーダーがどのような性格、気質の犬を繁殖に使っているのか、これは、犬の先天的な性格に大きく影響します。

そして、生まれた子犬をブリーダーがどのように扱って、どのように人の手をかけて育てるか、これは、犬の後天的な性格に影響を及ぼします。さらに、ブリーダーのところからペットショップ、あるいは直接、飼い主となる人間のところはいき、最終的には、その飼い主さんがどのような環境で、どのように育てるか、ということが、後天的な性格を決める、といってもよいと思います。

このように、人間もそうだと思いますが、特に犬の場合はこの先天的性格と後天的性格、それぞれで考える必要があると思っています。
なる
特に、先天的な性格に問題があっても、後天的性格でそれをカバーすることも出来る可能性があり、それが、穴居憂くは犬の飼い方・しつけ方をどうするか、ということになるのだと思います。

ということで、先天的性格と後天的性格について以下に書いてみました。犬を育てる上での参考になればと思います。

先天的性格 生まれ持った性格

性格には先天的な性格と、後天的な性格があると考えています。これは、犬に限らず、人間も同じだと思いますが。

性格の基本は、生まれもってその人、あるいはその犬が持っている先天的なものだと思います。従って、例えば、複数の子犬を同じ環境、同じ育て方で育てても、必ずしも同じような何かに反応し、同じような行動を取るとは限りません。

この部分を先天的な性格と考えます。これは遺伝的な要因で決まってくるものだと考えますが、だからと言って、同じ両親から生まれた子犬の先天的な性格がみんな同じということでもありません。人間だってそうですよね。犬にもそれぞれ個性があります。十頭十色です。兄弟姉妹犬が10頭入れば、性格も10種類、同じ犬種の同じ親から生まれた兄弟でも、それぞれ性格は違うのです。

この部分で問題になるのは、いわゆる人気犬種です。人気犬種の場合、その人気に乗じて、その犬種のにわかブリーダーが増えてしまうのです。それゆえの繁殖するブリーダーの問題の場合が多くなってしまいます。すなわち、人気犬種だからという理由だけで、親の性格や血統を考慮しないで繁殖されてしまうケースが、人気犬種の場合はとても多くなってしまうのが現実なのです。

例えば、攻撃的なあるいは荒い気性を持った犬でも、そういうブリーダーは繁殖犬として使ってしまう、近親でもかまわず交配してしまう、などです。この場合、生まれてくる子犬の先天的な性格が攻撃的であっったりなど、問題がある子犬が産まれてくる確立は確実に高くなり、近親交配の場合は、性格だけでなく、身体的な問題も発生しやすくなります。

【近親交配に関して言えば、例えばトイプードルであれば、そのブリーダーが考える理想のトイプードルを作ろうとしていくので、同じ血統、つまり近親交配を続けていくケースも今までは多かったようです。いわゆる、ラインブリード、インブリードと言われる方法で、熱心なブリーダーであればあるほど、結果的にそうなってしまっていたケースもあるようです。この場合、確かに子犬の中からは、そのブリーダーが素晴らしいと思える子犬が生まれてくる確立は高くなるとの事ですが、心身に問題のある子犬もたくさんうまれてくることがあるそうです。】

そういったケースを除いたとしても、生まれてくる子犬には、それぞれ個性豊かな犬たちです。もちろん、その犬種の基本的な性格を引き継いていることは確かであり、また遠い祖先の血を引き継いできていることも確かのので、その犬種としての性格は必ず秘めているでしょう。

しかし、同じ犬種でも、とても人懐っこい子犬がいれば、とてもシャイで人見知りの子犬もいます。また人見知りはしないけど、我が道を行く、という感じで人に対してあまり反応をしめさないような子犬もいます。本当にいろいろな子犬がいるのです。

こういった同じ犬種、同じ両親犬から生まれても、いろいろな性格の子犬が生まれてくる、ということがある上で、さらに、生まれてから、ブリーダーにどのように扱われていたか、また子犬の時に新しい家族の一員として迎えられた跡に、どのような飼育環境、育て方、しつけ方をされたか、ということが、その犬が成犬になった時に、その性格に大きな影響を与えます。

後天的性格 育った環境で形成される性格

犬は、生後3ヶ月ぐらいまでは、犬としての社会化を行う時期です。

特に、人間社会の中で生活することになるペットとしての犬は、兄弟犬、そして、母犬との接触の中で、犬としての社会化を行うとともに、人間との社会化を行うことが重要となります。

従ってこの時期にブリーダーが、生まれてきた子犬を親犬だけに任せで育てさせていたり、また人間が子犬に対して雑な扱いをしていれば、その子犬は人間に対して、とても警戒心を持ったり、攻撃的になってしまうことがあります。

例えば、生まれたばかりの子犬だからといって、人間が手を出さずに母犬任せにするのではなく、生まれてすぐの子犬にも、ブリーダーが積極的に手で触って、世話をしてあげる、こういうことがとても大事なのです。

この時期から子犬が人間に世話をしてもらう、優しく接してもらうことにより、その子犬は自然に人間を頼れる仲間として感じるようになってきます。

また、生後2ヶ月を過ぎて、1回目のワクチンを摂取した犬は、まだ地面を歩かせての散歩は避けたほうが無難ですが、この時期から、積極的に人間社会に触れさせて、慣れさせていくことが重要です。

具体的に言えば、抱っこして家の近くを散歩する、ということです。

できれば、少しずつ人がたくさん行き来するところに行くようにして、人の往来に慣らす、また少しずる車の通りの多いところに連れて行くようにして、車、またバイクや自転車などにも慣らしていく、そして公園などに行き、他の犬と会うことに慣らしていく、というようなことが大切です。

そして、かわいいですね、と言って来る人には、できるだけ優しく子犬を撫でてもらうなど、いろいろな人に触れ合わせることも大切です。

この時期から優しい人間と接することにより、自然に人間社会の中で暮らすペットとしての犬として人間社会に順応させていきます。

逆に、これを行わないと、例えば、家族以外の人に対して警戒感を持つ、車や自転車に吠えたり、追いかけたりする、他の犬を見ると吠える、といった犬になる可能性が出てきます。

また生後3ヶ月ぐらいまでは家の中だけで過ごして、子犬のワクチンプログラムも終わり、外でのお散歩デビューということでいきなり外に連れて行かれた子犬は、今までの家の中での平和な環境と違う、知らない人が行き来したり、見たこともない車が走ってきたり、しらない犬が近寄ってきたりなどなど、子犬にとってはびっくりすることばかりで、犬によっては、外では常に警戒感を持つようになったり、怯えて歩かなかったり、また攻撃的に吠えたり、ということになる犬も出てくるでしょう。

そうなると、飼い主さんは余計に、散歩で人を避けたり、他の犬を避けたりするようになり、犬はその飼い主の気持ちも感じ取って、さらに他の人や犬を警戒するようになっていきます。

そんな犬が生後1年を過ぎてくると、成犬として成長し、犬としての本能も芽生えてくるので、余計に扱いにくい性格の犬に育ってしまいかねません。

またよくあるのが、子犬の時期にドッグランに連れて行ってしまった、という例です。

飼い主さんは子犬によかれと思われてドッグランに連れて行くと思うのですが、そこでの体験が後々までその犬にトラウマとなり、影響を与えてしまう、という例です。これは意外と多いようです。

例えば、子犬のときにドッグランに連れて行かれ、いきなり他の犬から執拗に構われたり、また攻撃的な態度を受けてしまう、という例です。こういった体験を一度でもしてしまう子犬の中には、その後、他の犬を見るたびに警戒して吠えるようになったり、逆に怯えて萎縮してしまったり、という犬が見られます。

ドッグランは、本来は、飼い主さんと犬との主従関係と信頼関係がしっかりと出来た上で、飼い主さんが犬をしっかりとコントロールできるようになってから行くべきところです。

そのような状態になっていれば、犬も飼い主さんを信頼しているので、まずは飼い主さんから離れず、飼い主さんが入れば安心してその場にいられるようになり、他の犬がちょっかい出しても無視したり、怖がったりすることも少なくなるでしょう。

生まれてすぐから生後1年ぐらいまでの成長期に子犬が受ける、環境や体験の影響はとても大きいものなのです。その期間に子犬をどのような飼育環境で、どのように育て、しつけるか、ということが、その後、成犬となっていく犬の性格にとても大きな影響を与えることになるのです。

逆に言えば、元々持っている犬の先天的性格が少しばかり悪いものだったとしても、生まれてからブリーダーがしっかりと手を加えながら育て、迎えられた新しい家庭でも、しっかりとした飼育環境で育てられ、しつけもしっかりと行い、飼い主さんと犬との主従関係と信頼関係をしっかりと築くことができれば、その犬はとても飼い易い犬になっていくでしょう。

ということは、生まれ持った先天的性格がどんなによくても、犬をフリーな状態で、犬の好き勝手な環境で育て、ろくに躾もしなければ、その犬が成犬になるころには、とても扱いにくい犬になってしまう可能性もある、ということです。

上の例ほど極端なケースではなくても、何気ない飼育環境や育て方の影響は必ず受けると言ってもよいと思います。そして、一般的に言われる犬のいろいろな問題も、この後天的な影響によることが多いのではないかと考えられます。

先天的な性格をよくするのは、ブリーダーの役目ですが、後天的な性格をいかによいものにしていくかは、その犬が生涯の家族として迎えられた家庭で、どう扱われるか、ということなのです。

子犬を迎えられるときは、ぜひこのようなこともご考慮いただければ、と思います。

犬との生活は、本来、とても楽しく飼い主さんとそのご家族の生活を豊かにしてくれます。しかし、犬の育て方によっては、逆になってしまうことにもなりかねません。

でもそれは、犬のせいではありません。

犬が幸せな生涯を暮らせるか、犬と楽しく暮らしていけるか、というのは、全てその犬を迎えたご家族、飼い主さん次第です。

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