犬は人間ではありません!

犬は家族の一員だけど人間扱いしてはいけないこともある

”犬は人間ではありません!”、これも”犬は生きています!”と同様、「そんなの当たり前だ」という声が言われてしまうことです。

もちろん、犬が人間だと思っている人は、まずいないと思います。

でも、もしかしたら、人間扱いされている犬は、けっこういるのではないでしょうか。

”家族として迎えているのだから、人間扱いするのは当然”と考える方もいるかと思います。

でも、犬は人間扱いされて幸せでしょうか?

”人間の常識”=”犬に対しての常識”ではありません。”人間が良いと思うこと”=”犬にとっても良いこと”、”人間がしないこと”=”犬もしてはいけないこと” では必ずしもありません。

犬は家族として迎えるべき存在であることは間違いありません。でも、人間ではないのです。人間と同じようにすればよい、というものではありません。

犬を家族のリーダーにしたらその犬は幸せになれない

愛犬とはいえ、家族のだれに対しても、基本的には指示に従うように育ててあげることが、本当に家族みんなに愛される愛犬になることだと私は思っています。

ところが、かわいそうだからときちっとした躾をせずに、時には人間以上の待遇を受けながら、自由奔放に育ってしまえば、犬は、自分が一番偉い、つまり自分が家族のリーダーであると思ってしまいます。

リーダーだから、家族を守ると同時に、家族を統制していこうとするでしょう。したがって、一緒に暮らす人間のいうことも聞かず、好き勝手な行動を取ることにもなりかねません。

そうなってから、慌ててゲージに閉じ込めたり、叱ったりしても、犬は簡単にいういことを聞くようにはなりません。こういう状態になった時、犬は幸せでしょうか。

それでも、小型の愛玩犬なら、まだ力づくでどうにかできるかもしれません。でも、中大型犬がそうなったら、とても大変なことは、簡単に想像できるかと思います。

また小型の愛玩犬でも、攻撃的になったり、鳴き続けたりするようになれば、誰かに危害を与えたり、迷惑になったりする可能性は十分にあります。

子犬を飼い始めてある時期まで、(だいたい生後1年~2年ぐらいまで)の期間は、犬と接するときは常にしつけという意識も持って、しっかりと人間社会で生きていくためのルールを毅然とした態度で教えてあげて、その後の長い犬との生活を楽しく生活していくのと、かわいそうだからと厳しい躾はせずに、一生、いろいろなことで怒られ続ける犬とでは、どちらが幸せだと思いますか?

犬を家族として考え、育てていくのは大賛成です。しかし、あくまでも犬は犬として育てるようにするべきだと思い、それが、その犬の幸せにもなると思います。

犬に頼られる人間にならなければ

犬は長く人間とともに暮らしてきた動物ですが、その本能として、狼の群れの階級のように、強いものに従い、同等以下のものからの指示はうけません。そして、同等以下のものと一緒にいるときは、常に自分の地位を守ったり、逆に同等以下のものを守ったりする本能が働きます。

犬にとっては、逆に自分よりも圧倒的に上位のものといるときは、従順でかつ犬も安心して生活できるのです。

したがって、人間に対して従順で友好的であるためにも、また、犬自身が安心して生活するためにも、飼い主さんは圧倒的に上位の立場、つまり愛犬が最も頼れる存在にならなければなりません。また、家族の人間全てが、犬の上位となるようにしていくことが、人間にとっても、犬にとっても、ベストなのです。

人間用の食べ物は犬には危険なものもある

さて、犬のおやつや食事、これも人間用をあげていることはありませんか?

食べ物でも、人間用のおいしいおやつや食事は、犬にとっては必ずしも良いとは限らず、ものによっては犬の健康に悪い影響を与えます。また、人間のおやつは人間と同様、犬の肥満の原因ともなり、やはり、犬には犬に適した食事を与えなくてはいけません。

ただし、必ずしもドッグフードだけを与えなければいけないということもありません。人間食も、控えめな塩分、糖分と、犬の禁止食に注意しながらバランスを取った内容であれば、犬もおいしく食べて、健康な体を保てます。

食糞も犬にとっては自然な行動、とは言っても

食べるといえば、人間の常識と犬の常識の違いでよく飼い主さんが驚き、顔をしかめるのが、食糞の問題です。

人間にとっては、自分が排泄した糞を食べるなんて、想像すらできないことですよね。だから、犬もそんなことをするなど、想像できなくても当然かもしれません。

でも、現実には食糞は犬の世界ではある意味では当たり前のことなのです。

もともと、母犬から生まれた子犬は、母親にお尻を舐められることにより、排泄を促され、子犬の排泄物は母犬が食べてしまいます。子犬の環境を奇麗に保つために母犬は当然のこととして、排泄物を食べて処理します。

このように育てられた子犬にとっては、排泄物を食べるのは、ある意味では当然のことなのです。

また、体の構造も人間と犬では大分違いがあります。特に腸の長さには大きな違いがあります。犬の腸の長さは人間の1/5ぐらいしかないのです。

すなわち、食べた食事は、短時間で排泄されるため、まだもとの味や栄養素が排泄物の中にも結構残っているのです。そして、排泄されたばかりの糞は、人間が考えるほど不衛生なものではありません。

したがって、排泄されたばかりの糞を犬が食べたからと言って、健康に害があるような事は全くないのです。もし、健康に問題を与えるような糞であれば、犬は決して食べません。食べるという事は逆にいえば、健康的な糞をしている証拠でもあるのです。

だから、子犬のなかには、自分で排泄した糞を直後に食べてしまう子もいるのです。

とはいっても、こういったことを何も知らずに、糞を食べる子犬の姿を見た飼い主さんはとてもショックを受けるのは十分に理解できます。

また、わかっていても、素直に食糞を見られるわけではありません。やはり、止めさせたいですよね。

でも、食糞自体は犬にとってけっして悪いことではなく、全く自然な行動であるということは、理解して、食糞をしたからといって、子犬を怒るのではなく、気長に食糞の習慣をなくしていかせるようにしてあげたいですね。

犬には適度な頻度でシャンプーを

次は、犬のシャンプーの問題です。

人間社会で生きている以上、犬とはいえ体を清潔に保つ事は必要です。でも、必要以上のシャンプーは、犬の健康を害してしまいます。

もともと、犬は汗をかきません。だから、汗で体が汚れるという事はないのです。したがって、本来はシャンプーは全く必要ないと言ってもよいかもしれません。

ただし、特に子犬のうちはオシッコや排泄物で汚れてしまうということはあるかもしれません。

この場合でも、原則としては汚れた所だけを部分洗いする程度にした方がよいと思います。

頻繁なシャンプーは、犬の体から脂肪分を取ってしまい、皮膚病の原因となってしまうのです。多くても、月に1~2回程度にしてあげて、あまり汚れがひどくなければ、硬く絞った濡れタオルで拭いてあげるなどでも十分だと思います。

犬をきれいに保ちたいためにシャンプーをする気持ちはわかりますが、1週間に2回、3回もシャンプーをしていたら、逆に皮膚病になってしまう犬もいるかもしれません。そして、シャンプーのすすぎが十分でなければ、より皮膚病の原因にもなってしまいます。(ただし、皮膚病改善のための特殊なシャンプーを使用した場合は例外です)

人間の場合は、毎日シャンプーをするのが当たり前になっていますが、それを犬の世界に当てはめてしまうと、犬はいい迷惑どころか、健康をも害してしまうことになりかねないのです。

ほかにも、人間と犬の常識の違いはたくさんあると思います。

もちろん、犬を育てていく時にいろいろな考え方があると思います。でも、私は、犬は犬として育てるべきであり、だからこそ、人間のよきパートナーでいてくれるものだと思っています。

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