犬は人を観察している!

イヌは飼い主に協力しない人物を嫌うことを確かめた実験

このサイトでは、犬が人間の気持ちを読み取る、と書いています。これは何ら科学的に実証されたものではありません。でも、僕は信じていますが・・・。

と、それとは少し違うかもしれませんが、犬が人間の行動を見て、その人の評価をしているということを実証したということを実験で確かめたという発表が、あの京都大学から2015年に出されていました。

正確に言うと、犬が飼い主に協力的な態度を取らない人を嫌っているということを実験から確かめた、というのです。

犬は自分に悪意のある行動をしたり、感情を持っている人に対しては、その人の指示に従わなくなるということはすでに知られているそうです。

しかし、飼い主に対して協力的か、そうでないかは、犬自身にとって直接的な利益や不利益にかかわることではありません。

このように犬が自分の利益にかかわらない人間に対して、嫌いという感情を持つことが示されたデータは初めてのことらしいです。

具体的にどのような実験をおこなったのかというと、次のような内容です。

具体的な実験方法

犬の前で飼い主を含めた3人の人間がある演技をします。

3人の人間は犬の前に、飼い主を真ん中に3人で横に並びます。

その状態で、真ん中の飼い主が犬にとってはなんの価値のないものを透明な箱から取り出そうと箱のふたを開けようとしますがなかなか開けられません。

この状態から3つの条件で飼い主の隣の一人が、飼い主に対しての行動をします。

その3つの条件とは、

  1. 援助条件
  2. 援助拒否条件
  3. 統制条件

援助条件

飼い主は隣の一人(応答者)に、ふたを開けてもらうことを手伝ってもらおうと、箱を差し出して援助を要求します。それに対して、要求された人は箱を抑えて飼い主は箱のふたを開けることが出来ました。もう一人の飼い主と反対側の人(中立者)は、何もせずにただいるだけです。

援助拒否条件

援助条件と同じように飼い主が隣にいる一人(応答者)に箱を開ける援助を要求します。しかし、要求された人は、顔を背けて援助を拒否する態度を取ります。その結果、飼い主は箱を開けることが出来ません。もう一人の飼い主と反対側の人(中立者)は、何もせずにただいるだけです。

統制条件

真ん中の飼い主が箱を開けようとしているところまでは上の2つと同じです。しかし、統制条件では飼い主は隣の人に援助を要求することはせずに、開けようとする手を止めてしまいます。隣の人(応答者)は、特に理由もなく顔を背けます。もう一人の飼い主と反対側の人(中立者)は、何もせずにただいるだけです。

この3つの条件での演技が終わった後に、飼い主の両側にいる2人が掌におやつを載せて犬に差し出したときに、犬はどちらの人からおやつを食べるか、これがこの実験の概略の内容です。

そして、この実験は54組の犬とその飼い主を上の3つの条件に分けて、すなわち一つの条件に18組の犬と飼い主に参加してもらい、各犬4回ずつ行ったそうです。そして、その結果は次のようになったのです。

実験の結果は?

援助条件と統制条件に関しては、応答者と中立者から特に傾向なくおやつを取りましたが、援助拒否条件では、応答者を避けて中立者からおやつをもらうことが高頻度に確認できたとのことです。

この結果から、犬が飼い主に対して協力的ではない人を避ける、つまりを嫌いに感じるということが確認された、との結果が得られたのです。

このように犬に対して直接的に全く利害関係のない応答者に対して、犬がその応答者の飼い主に対する行動を見てその応答者に対しての評価をしているということが確認できたのは、初めてのことだということです。

これは、犬が個別の人間の行動を観察して、その行動によって、その人間の価値を決めている、ということになります。

従って、例えば、家族の中で直接的な犬に対する行動だけでなく、家族同士の関わり合い、行動も見て、その人の価値を決めているというように考えてもいい、ということを示すものにもなるのではないでしょうか。

なお、この実験の内容は、京都大学のサイトで研究成果が公表されています。

犬にとっては飼い主さんが全て、常にその行動、かかわる人の行動を見ています

犬にとっては、飼い主さんが全てです。だから、飼い主さんとの関係がしっかりと出来ている犬は、常に飼い主さんの行動をよく見ています。

それがアイコンタクトとなるのです。

そして、単に飼い主さんの行動のみを注視するだけでなく、飼い主さんにかかわる人や犬の行動にも注目しているのです。

それはおそらく犬が自分の家族、仲間を守ろうとする本能的なものかもしれません。

場合によっては、それが犬に攻撃的な行動を起こさせてしまうこともあるでしょう。でもこれは適切な関係ではありません。犬が飼い主に守られる、という関係が適切な関係です。

だから、犬との関係は適切につくることが重要なのです。

また、もし犬と飼い主に適切な関係が出来ていなければ、犬は飼い主であってもその行動何て気にしないかもしれません。

上に紹介した実験では、「援助拒否条件では、応答者を避けて中立者からおやつをもらうことが高頻度に確認できた」と言っていますが、100%ではありません。

つまり、援助拒否条件でも、応答者を選ぶ犬もいるのです。もしかしたら、それは犬と飼い主の絆の深さ、つまり犬と飼い主さんの関係がしっかりと出来ているか、ということも影響しているのではないでしょうか。もちろんこれは、僕の勝手な推測です。

でもそう考えても違和感はないように思います。

愛犬との絆は、しっかりと深く作りたい、それが飼い主の願いではないでしょうか。

犬に常に注目される飼い主になるように、犬との関係を適切につくりたいですね。

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