シリアスブリーダーとは?その探し方は?

シリアスブリーダーって知ってますか?

シリアス、英語ではserious、この意味は知っていますか?よくテレビとか映画の評論で聞く言葉ではないでしょうか。その場合は、「深刻な」とか「緊迫した」というようなニュアンスで使われているように思います。

英語で普通に使われる場合は、そういうニュアンスよりも、「真面目な」、「真剣な」という意味合いで使われることが多いと思います。

シリアスブリーダーという場合も、「真面目な」「真剣な」という意味で使われているのでしょう。

つまりシリアスブリーダーとは、「真面目で真剣なブリーダー」ということです。

でもあまり一般的に使われているようには思いません。

たまたま見たネットニュースの記事で使われていたので、久々にこの言葉を見たように思います。で、ふと思ったのがこの言葉は普通の人に認知されているのだろうか、というちょっとした疑問でした。

おそらく、シリアスブリーダーと聞いて、ピンとくる人はほとんどいないのではないかな、と思うのですがどうでしょう。知っている人はかなりこの業界に詳しい人ではないでしょうか。

ちなみに僕が見たネットニュースの記事はヤフーニュースに掲載されていた「犬猫との出会い 産まれた環境を知る」(福井新聞ONLINE)という記事でした。(時間がたつとこの記事もなくなってしまうかもしれませんのでご了承を)

話はそれてしまいますが、杉本彩さんって動物愛護でこんなに活動、活躍されていたのですね。おっしゃっていることは、確かにそうで、ペット・トライアングルで主張していることと同じかな、と思いました。こんな人だったんですね(いい意味で)。

さて、ということで、シリアスブリーダーとは真面目なブリーダー、このサイトでもけっこうよく使っていますが、それこそがシリアスブリーダーなんです。

ただし、問題は何をもって真面目なブリーダー、シリアスブリーダーと言えるのか、ということではないでしょうか。

シリアスブリーダーとは、どんなブリーダーなのか。

人によっては、シリアスブリーダーとはその犬種を愛し、その犬種のスタンダードを守り、出来るだけスタンダードに近い犬を繁殖するために惜しみない時間と努力をしているブリーダーだ、という人。あるいは、同じような意味かもしれませんが、ドッグショーで常にチャンピオン犬を輩出しているブリーダーがシリアスブリーダーだ、という人もいるようです。

もしかしたら、そういうブリーダーをシリアスブリーダーと呼んでいる人たちもいるのかもしれませんが、僕は少しそれには違和感を感じます。

確かに犬種を守るのは大事かもしれません。でも、チャンピオン犬が必ずしも良きパートナー犬であるとは限らず、むしろ反対のことが多いようにも思います。また、その犬種の理想が、そのブリーダーが個人的にこだわる理想になってしまい、それを追求するための手段としてよく使われるのがインブリード、つまり近親交配です。理由はほかの血筋を入れてしまうと、せっかく作ってきた自分の理想に近い犬の形や特徴が崩れてしまうから、どうしても理想に似ている兄弟姉妹、親子系列での交配を繰り返すことになってしまうのです。

こういったブリーダーは、僕にとってのシリアスブリーダーではありません。本当の意味でのシリアスブリーダーであれば、絶対に近親交配なんかしないはずです。

交配に使う犬は、同じ犬種でも、血統の全く違う犬(なるべく交配相手の犬と血のつながりのない犬)をいろいろと探し、性格も選んで、その犬種の特徴を残しながら人間のパートナー犬としてより相応しい性格の犬を残していこうという努力をしている、そういうブリーダーこそが、シリアスブリーダーだと思っています。

もちろん、そういったブリーダーは、遺伝的な疾患などにも十分注意を払い、交配に使う犬はすべて必要な検査を行い、問題ない場合のみ、交配に使う、ということもしています。

また、必ずしも特定の、こだわった犬種だけを繁殖していなくても、人間のパートナー犬としてふさわしい性格の犬を繁殖しようと頑張っているブリーダーもいます。そういったブリーダーもやはりシリアスブリーダーと言っていいのではないでしょうか。

これらのシリアスブリーダーに共通するのは、次のような点です。

  1. 交配する犬の性格を選ぶこと
  2. 遺伝的な疾患を出来るだけ避ける努力をしていること
  3. 生まれた子犬は犬任せにせずにしっかりと人間の手を入れて育て、生まれた時から人間に対する抵抗感を持たないような犬になるよう世話をしていること
  4. 子犬を生んだ犬には十分な休養期間を与えてから、次の交配をさせること

ある犬種にこだわっていようが、いまいが、この条件を満たしているブリーダーこそがシリアスブリーダーだと、ペット・トライアングルでは考えています。

シリアスブリーダーを探すのは至難の業

日本には、たくさんのブリーダーがいます。そしてそのブリーダーも色々です。子犬工場と呼ばれるようなことをしているブリーダーも少なからずまだいます。でも、シリアスブリーダーも確実に存在します。

ただし、そのシリアスブリーダーを見つけるのは、とても難しいことなのです。

ペット・トライアングルもこのサイトがスタートした2004年当時は、子犬のネットペットショップとして、子犬のブリーダー直譲販売をしていました。当時はまだシリアスブリーダーという言葉は知りませんでしたが、実際にこだわって探していたのはシリアスブリーダーでした。

全く犬、ブリーダーの世界とは無縁だったので、ブリーダー探しは大変でした。でも今思えば、ブリーダーの世界とは無縁だったのがかえって良かったのかもしれません。変にブリーダーの世界の常識にとらわれず、一般社会の常識を基準に判断できたことが良かったと思っています。

例えば、ショーブリーダーの成果では理想の犬を「作るため」に、インブリーダー(ラインブリード)つまり近親交配が当たり前に行われ、それでもチャンピオン犬を作りさえすれば、いいブリーダーで通っていましたからね。

でも、一般社会で考えれば、それはとんでもないことです。そして近親交配で必ずしも親犬に似た子犬が生まれるとも限らず、そういったブリーダーが納得できるような子犬は簡単には生まれません。近親交配だから、当然問題を持って生まれてくる子犬だっています。そういった子犬は、そのブリーダーにとってはいらない子です。それなりの扱いを受けることになる場合もあります。

まぁ、10年以上前の話ですから、今は改善されているのかもしれませんけど。最近はたまに以前のお客さんからの依頼で、当時お世話になったブリーダーとしか付き合っていないのでわかりませんが。

また、真面目なブリーダーに限って、職人気質というか、口がうまくないというか、一見そっけないとか。逆に、口がうまいブリーダーには騙されたりなど、1回や2回会って話をしただけでは、なかなか本当にここで言うシリアスブリーダーなのかどうかの判断は出来ません。

何度かそのブリーダーの犬種を訪問し、実際にそのブリーダーの子犬を販売してその時の対応なども見ないと判断できませんでした。

当時2004年に子犬のブリーダー直譲販売を始めて、いいブリーダーを探しながら子犬をこのサイトで紹介して、2005年以降実店舗を持つまでの2008年ぐらいまでは、毎月20頭ぐらいの子犬をブリーダーさんから新しいご家族のもとへ子犬をお渡ししてきました。

その間、愛知県や大阪など、そして九州にも、どんなブリーダーなのか、どんな環境で犬を育てているのか、直接自分の目で確認、話を聞くために数十件以上のブリーダーのところに、いろいろと行きました。

でも、結局本当の意味でお付き合いできたブリーダー、つまりここで言うところのシリアスブリーダーだと判断出来たのは、片手があれば数えられるかな、というぐらいの数しかありませんでした。

それくらい、僕たちが考える本当の意味でのシリアスブリーダーを探し出すのは難しいのです。

だから、一般の方が自力でシリアスブリーダーを探すのまさに至難の業ではないのかな、と思います。

シリアスブリーダーからの子犬を探す

そこで推奨したいのが、直接シリアスブリーダーを探すのではなく、シリアスブリーダーのところで生まれ育った子犬を探す、ということです。

店頭で陳列販売されている子犬たちは、どのようなブリーダーに、どのような環境で、どのような親犬から生まれ、どのように育てられたのか、ほとんどの場合、知る由はないでしょう。

もちろん、ブリーダーの情報や親犬の情報を掲載したり、説明したりしているペットショップもあるでしょうけど、当然悪いことを書いたり、話しているはずはありません。つまりその信頼性を確認する術は全くないのです。

だから、もしシリアスブリーダーから子犬を受け取りたい、となったら店頭販売しているペットショップでの子犬の購入はまず選択肢から外れることになります。

手段としては2つです。

ネットの子犬販売ショップから購入するか、直接ブリーダーから購入するか、ということになります。

ネットにも直接ブリーダーから子犬を購入できるという大きなサイトがいくつかあります。最近、ブリーダーの他サイトへの禁止条件などで問題になったサイトもありましたが。

いずれにしても、ネットを利用するか、直接ブリーダーの犬舎を訪問するか、のどちらか、ということになります。

でも、直接ブリーダーに会っても、前述の通り、そのブリーダーが本当にシリアスブリーダーなのかどうかの判断をするのは不可能でしょう。むしろ、口のうまいシリアスブリーダーもどきの口車にうまく乗せられてしまう可能性の方が高いと思います。

ただし、事前に確かな情報があり、訪問する場合は別ですが。

そういう意味では、ネットの子犬販売サイトの方が、シリアスブリーダーからの子犬を迎えられる可能性は高いのではないか、と思います。僕たちもそうでしたが、こういったサイトでもけっこうまじめにやっている人もいるので、そういうネットの子犬販売サイトでは、いろいろなブリーダーと関わりながらシリアスブリーダーを選んでいます。だから、個別のブリーダーを直接探すよりも、確率は高いと思います。

ネットでは、ブリーダーが直接登録しているというブリーダーとの仲介サイトを利用している方の方が多いかもしれませんが、これらのサイトも必ずしも本当のブリーダーが登録しているとは限りません。実際、そういった人も何人か知っているので。

従って、一般の方は、シリアスブリーダーを直接探すというよりも、ネットの子犬販売サイトから信頼できそうなショップを探し、そこからシリアスブリーダーのもとで生まれ育った子犬を迎えることを考えた方が良いと思います。

信頼できそうなネットの子犬販売サイトを探すポイント

そのポイントは次の通りです。

  1. 数年以上の販売実績がある
  2. 得意な犬種を持っている
  3. 多種多様な犬種を扱っていない
  4. ブリーダー訪問で事前に子犬を直接確認することを積極的に推奨している
  5. 生後8週間前の子犬の引き渡しには応じない
  6. 安易な安売りをしていない
  7. 安易に値引き要求に応じない

こういった点がすべてクリアしている販売店であれば、絶対とは言えませんが、信頼できる可能性は高いと思います。

また、購入決定までに電話やメールでそのサイトの担当者とのやり取りがあると思いますが、その中で気になる点があれば、しっかりと確認すること。それに対してきちんと対応してくれること。あくまでも、犬のことを最優先で考えていること、などを感じられれば、より確率は高くなるでしょう。

このように、直接シリアスブリーダーを探すよりも、ネットの子犬販売サイトを通して、シリアスブリーダーの犬舎で生まれ育った子犬を探す方がより確実だと思います。

もちろん、ご自身で探さないと納得できない、という方もいらっしゃるかもしれませんが、こういったネットの販売店から間接的にシリアスブリーダーからの子犬を迎える方がより安全かと思います。もちろん、こういったサイトからであれば、購入を決めるまでの段階で、実際にブリーダーのところへ見学に行き、直接ブリーダーと話をしたり、犬舎を見たりすることもできます。

自分がネットでこういったことをしていたからということもありますが、子犬を購入する立場で考えても、最も良い方法だと思います。

ただ、現在の動物愛護法は、子犬を店頭陳列販売している普通のペットショップにかなり有利な内容になっていてネットでの子犬の販売がしにくいような法律になっています。

逆に言えば、まだネットで頑張っている子犬販売サイトはそれなりに信頼できるサイトである確率も高くなっているのかもしれません。

子犬をシリアスブリーダーから迎えたい、という方には、こういった意見も参考にしていただければ、と思います。

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