少し(かなり?)古い内容になりますが、ご参考までに掲載しています。
私たちも、実際に子犬のネット販売の目的や、内容を知るまでは、子犬をインターネットで買うなんて、想像できませんでした。
子犬を買うのは、町のペットショップで実際にいる子犬の中から、見て、抱っこして、気に入った子犬を選ぶ、このことになんの疑問も持っていませんでした。
この感覚からすると、生きている子犬をインターネットで買うなんて、考えもつきませんでした。
インターネットでのショッピングというと、お金を払ったのに、品物が届かない、
届いた品物が、頼んだものと違う、などなど、いろいろとトラブルが報道されています。
ましてや、生きている子犬の場合は・・・・・。
でも、実際に本をamazonで購入したり、家具や電化製品など、いくつかのものをインターネットで購入してみると、しっかりとしたサイトであれば、なんの問題もなく、とても便利であることがわかってきました。
また、ペット販売に関するいろいろなことがわかってくると、逆に店頭販売に対する見方が、まったく、逆のものになってきました。
確かに、ペット業界の一部には、とんでもない業者さんがいること、実際にトラブルもあることは事実でしょう。
したがって、ペット業界内でのルール作り、これは必要だと思います。
ということで、”ペットの通信販売禁止!” という結論だそうですが・・・
飽きたら捨てる、覚悟なき飼い主
毎日新聞 東京朝刊 2003年10月25日付 16ページから
■過酷な環境
午後10時。都心のペット店に次々と人が吸い込まれていく。午前4時までの営業。小さいオリの中に幼い小型犬と猫がいる。「かわいい~」「ちっさ~い」。若い女性が見つめる。「明るい照明、人通りの多い場所。そこで十数時間も展示される。動物にはすごいストレスですよ」と日本動物福祉協会(本部・東京都港区)の調査員で獣医の山口千津子さんは話す。山口さんら獣医の間で、より幼い動物が販売されることへの危機感が強い。生まれたばかりの犬や猫は母親の乳を飲みながら免疫力をつける。さらに、親や兄弟とじゃれることで、動物社会のルールを学ぶ。3カ月程度は親元で育つことが望ましいとされる。ところが、買う方は子犬や子猫をほしがる。高く売れるため、より幼いうちに販売する。病気にかかりやすく、社会性を身につけていないため、しつけても無駄ぼえしたり、かみつくようになる。手に余って投げ出す飼い主も少なくない。
■始まったルールづくり
全国ペット小売業協会(約2000社加盟)は今月、ガイドラインを決め、ようやく業界のルールづくりに乗り出した。末松脩会長は「扱うのが『命である』という意識を高めないといけない。このままでは無法業界と思われてしまう」と危機感を強める。ガイドラインには▽離乳終了時まで親といっしょに飼育する▽ワクチン接種証明や健康情報の開示▽長時間の店頭展示を防ぐことを盛り込んだ。加えて、ペットの通信販売を禁止した。インターネットなどを通じて、売り買いするケースが増えるにつれ、自宅に届いた動物が病気だったり、すぐ死ぬトラブルが多発しているからだ。末松会長は「売り手と買い手の接触が極端に減っていることが問題。衝動買いを誘い、その後のケアも難しい。通販は動物をモノとして扱いすぎている」と指摘する。
■店頭販売を禁止の国も
イギリスやドイツなど欧州の多くの国は「衝動買いを防ぐ」目的で店頭販売さえ禁止している。しかし、日本では店頭販売やネット通販に何の規制もない。動物愛護法が00年に施行され、衛生状態の保持や虐待禁止をうたうものの指導にすら手が回らないのが実情だ。東京都動物保護管理協会理事で獣医の宮田勝重さんは「年間50万頭が流通する犬猫のうち、少なくとも10万頭が流通段階で死んでいる。参入する業者が増えて競争も厳しい。ペット業界は今、悪貨が良貨を駆逐している状態です」と指摘する。愛護団体の多くは、悪質業者を排除するため、動物取扱業の届け出制を許可制に厳しくするよう国に求めている。福祉協会の山口さんは「捨てられ保護を待つ動物はたくさんいる。飼うには、それなりの覚悟と知識を持ってほしい。飼わない愛情もあるのです」と訴える。ペットブームのなかで市場は1兆円規模にまで拡大した。悪質な繁殖・販売業者を無自覚な消費者が支える構造が出来上がっている。しかし、売れ残った動物がたどる運命は過酷だ。神奈川県真鶴町の犬餓死事件は氷山の一角に過ぎない。
[虐待されるペット]/下 通販に疑問の声 ルールなき業界、規制求める声も
確かに、ペットの売買に関しては、いろいろなトラブルが発生しています。
ペットブームに乗じた無謀な繁殖、販売が横行していて、ペットをご購入される方が金銭面のみでなく、精神的にも甚大な被害を受けているケースがあるものと思います。
本来、精神的に癒してくれることを期待しているのに、逆にとても傷つくことになる・・・
たまりませんよね。
店頭販売は、見て、触れるだけに、かわいければかわいいほど、かわいさ以外の部分が見えなくなってしまう。
結果として、よくチェックせずに衝動買いをさそってしまう・・・
でももちろん子犬たちには、まったく責任はありません。
というより、一番の被害者は子犬たちなのではないでしょうか。
そこで、全国ペット小売業協会は上記の記事のようなガイドラインを公表したのですね。
ペット・トライアングルでは、当時子犬のネットペットショップで子犬のブリーダー直譲販売を行っていましたが、子犬は早くても8週齢以降のお引渡しとさせて頂いていました。
8週齢というのは、免疫、子犬の社会性を育てるという意味から、親犬から離すタイミングとしては最低限必要な期間と考えているからです。
8週齢以降であれば、小型犬でも、子犬にとっては心身の負担が少なくなります。
【その後、実際に2014年9月の動物愛語法の改正で、8週齢規制が法制化されました。ただし、業界の圧力でしょうか?当面は45日と読み替える、ということで骨抜きにされてしまったのが現実でした。】
当時、全国ペット小売業協会がガイドラインとして謳っている内容を実現する一番良い方法がインターネット販売ということになります。【確かに一部には悪徳業者もいたことは確かかもしれませんが、店頭販売でもそれは同じでした】
・・・・・が、しかし、なぜか、ペットの通信販売を禁止!
自ら、最良の解決方法である通信販売を放棄しているのは、どうしてでしょう?
すごく理解に苦しむところでした。
全国ペット小売業協会が謳っている、ほとんどの部分がまさに実現すべきことであり、だからこそ、上の記事にもあるとおり、欧米では、店頭でのペットの販売を禁止している国もある、のです。
それなのに・・・なぜ?
ペットの通信販売禁止に関しては、当時、やはり疑問をもっている方もいらっしゃいました。子犬のためにはネットでのブリーダー直譲販売が最も理想的だと、今でも思っています。
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