フランスで24年からペットショップでの犬と猫の販売が禁止!

犬と猫がペットショップで買えなくなる

と言っても、これはフランスの話。ここのところのネットニュースでもけっこう取り上げられている。

ただ、僕の中では、すでにフランスなどの主要なヨーロッパの国ではペットショップの店頭での犬や猫の販売はすでに出来なくなっている、のだと思っていた。

だから、まだペットショップで犬や猫が売られていたんだ、という印象だ。

子犬の8週齢規制も、やっと日本でも実質的に動き始めたばかりだが、欧米ではすでに行われていたものだ。

ということは、日本でも、将来的にペットショップでの犬と猫の販売が禁止されるのだろうか。

日本のペットショップで犬や猫が買えなくなる、はないだろう

長期的に見れば、これも議論にはなっていくかもしれない。

でも、それはかなり先の未来ではないだろうか。

日本では、ペット関連業界の力はけっこう強いようだから。

だから、子犬の8週齢規制だって、施行後何年も、実質骨抜き状態だったんだから。

日本のペットショップで犬や猫が買えなくなる時代は、まだまだ遠い未来ではないだろうかと思っている。

ペットショップで犬猫が買えないのは良いことなのだろうか?

でも、犬や猫がペットショップで買えなくなるというのは、実際問題として、良いことなのだろうか?

僕の意見としては、良いことだと思う。

ペット・トライアングルでは、以前、子犬のネット販売を行っていた。

子犬をネットで売るなんて、と思う方もいる子も知れないが、実際には、ブリーダーで生まれた子犬を紹介して、ブリーダーから直接子犬を飼い主さんに渡すという形で、本来あるべき子犬の販売方法だったと思っている。

子犬を買おうという方は、その子犬が育ったブリーダーのところへ行き、その環境や親犬、兄弟犬を見ることもできる。

子犬は、ペットショップのショーケースに入れられることもなく、ブリーダーのもとから、新しい飼い主さんとなる家庭へ直接渡されるのだ。

そして、ブリーダーは販売は、ネットで紹介するネット販売ショップに任せて、犬の世話に専念できる。

だから、子犬のネット販売、言葉を変えれば子犬のブリーダー直譲販売は、理想的な子犬の販売方法だったと思っている。

しかし、一時期この方法が浸透していたが、ペットショップ業界の力で、子犬の対面販売、現物確認と言った法律が作られ、この理想的な子犬の販売方法が衰退してしまったのだ。

一般庶民は犬や猫を買えない日本

今は、ネットではブリーダー直販サイトでブリーダーから直接変えることになっている。でも、実際は、そこに登録しているのは、以前の僕らのような仲介の販売者がほとんどなのが実態だ。

実際、以前の子犬のネット販売グループでやっていた人たちも、ブリーダーと名乗ってそういったブリーダー直販サイトで犬を売っている。

そして、街中のペットショップ、と言うよりも、大手のペット販売グループの店頭販売でも、犬や猫を売っている。フランスでは24年からそれが禁止されるが、日本では当分それはないだろう。

で、ペットショップの店頭で売られている犬や猫の値段を見てびっくり。

チワワやトイプードルなどの人気犬種はだいたい1頭の価格が、50万円前後なのだ。

ちょっと安めなホームセンターなどでも、生後数か月の子犬が20~30蔓延ぐらいで売られている。

僕らがネットでの子犬販売をしていた15年前ぐらいと比べて、子犬、そして子猫の価格が3~5倍ぐらいになっているのだ。

子犬の対面販売や現物確認の法律が出来てから、地方の真面目なブリーダーがけっこう辞めたようで、現在ブリーダーの数は以前に比べて減っているようだ。

そして、改正された動物愛護法で、以前僕らが行っていたような子犬のネット販売は難しい。

ということで、ペットショップでの子犬の価格は大きく上昇したのであろう。

そして、そのペットショップが子犬や子猫を仕入れる場所である、犬や猫のオークション、つまり競り市での子犬や子猫の仕入れ価格もかなり高くなっているようだ。

したがって、現在残っているブリーダーは、あえて自分で直接売らなくても、競り市に生まれた子犬や子猫を持っていけば、十分以上の利益が得られるようになっているようだ。

例えば、50万円で売られている子犬の仕入れ値はだいたその半分くらいだろうから、25万円前後。つまり、ブリーダーはトイプードルの子犬4頭を競り市にもっていけば、その場で100万円の売り上げとなるのだ。したがって、そんなにたくさん子犬を生ませる必要もないから、ブリーダーのところでの犬猫の環境は良くなるのかもしれない。

でも、子犬を買うのに50万円はやはり高いと感じてしまう。ある程度、金銭的に余裕がないと子犬や子猫を変える時代ではなくなってしまったようだ。

犬や猫の里親になるのも一つの方法

では、一般庶民は犬や猫を飼うことは出来ないのか?

ここで出てくるのが、犬や猫の里親になる、という方法である。

新型コロナによる家での子守生活が多くなった昨年以降、ペットを飼う人も増えたという。しかし、それに伴い、実際に犬や猫を飼ったら、その世話が大変で、やっぱり無理、という人も少なからずいるようで、里親に出される犬や猫も増えているという。

犬も猫も生きている。いくら可愛くてもぬいぐるみじゃない。愛くるしい子犬もすぐに成長して成犬になっていく。

ペットショップで見たら可愛い、抱っこして可愛い、だから飼う、というだけでは、生きている犬や猫は飼えないのだ。

生きている犬や猫を飼うということは、その犬や猫の生涯の責任を持つ、ということであるのだ。

そういったことから、ペットショップでの衝動買いなどを防ぐ意味からも、フランスでのペットショップでの犬や猫の販売禁止が決定されたのであろう。

そういう意味では、本当に犬や猫のことを考えれば、日本でもペットショップでの犬や猫の販売を禁止するのが自然な流れではないだろうか。

生きている犬や猫の生涯の責任を負う、という意味では、ペットショップで買っても、里親でもらっても同じである。

でも、里親で犬や猫を迎えれば、幸せになれる犬や猫が増えることにつながるだろう。

でも、犬や猫が飼いたい、でも買うのは高いから里親で、と安易に考えてよいものでもない。そこが難しいところだ。

そういう安易な考えで犬や猫を里親に出さないように、そういった里親の団体では、かなり厳しいハードルを設けている。

ただ、そのハードルが少し高すぎるのではないか、と思うこともあるけど。

犬の里親になるためのハードルが高すぎる?

犬や猫の里親になるハードルを上げ過ぎるとなかなか里親になる人が決まらない。

ハードルを下げ過ぎると、本来犬や猫を飼うべきではない人が里親になってしまうこともある。

難しいところですね。

でも、真剣に犬や猫を飼いたいという人には、一度、里親という選択肢も検討してほしいと思う。

まだ当分の間は、ペットショップで子犬や子猫は買えるものの、とても高額だからね。

フランスはやっぱりペット先進国ですね。