ドイツでペットの犬が飼い主を殺害?!

2018年に、”「ペットの犬が飼い主親子を殺害」、という事件がドイツでありました。

ドイツのハノーバーというところで、母親(52)と息子(27)が自宅で死亡しているのが見つかり、その原因が飼われていた犬に襲われた、とのことなのです。

犬はスタッフォードシャーテリアということで、アメリカン・スタッフォードシャーテリアでしょうか。あるいは、スタッフォードシャー・ブルテリアかこの記事からはわかりません。

どちらにしろ、闘犬の血を引く犬種です。アメリカン・スタッフォードシャーテリアは、アメリカに持ち込まれたスタッフォードシャー・ブルテリアから闘犬の気質を取り除き、大型化した犬種です。ちなみに、そのまま闘犬として大型化されたのがアメリカン・ピットブルテリアです。現在は、アメリカンピットプルも闘犬の気質を取り除かれたものが日本でも繁殖され誰でも買おうと思えば飼える(買える)犬種になっています。

ただし、日本でもアメリカでも、最も有力な血統書発行団体である、ケネルクラブ(日本ではJKC、アメリカではAKC)でアメリカン・ピットブルテリアとして登録はできません。闘犬種だからです。しかし、闘犬の気質を取り除かれたとして作られたアメリカン・スタッフォードシャーテリアは認められています。したがって、現実的には同じ犬を、例えばJKCではアメリカン・スタッフォードシャーテリアとして登録して、他の血統書発行団体(KCジャパン)ではアメリカン・ピットブルテリアとして登録する、という2重登録的なことが一般に行われているようです。理由は、アメリカン・ピットブルテリアの方が認知度が高く、人気があるからです。

おそらく、スタッフォードシャーテリアと聞いてもどんな犬なのかわからなくても、アメリカンピットブルと聞けば、わかる人も少なくないのではないでしょうか。それが理由です。

しかし、アメリカンピットブルは日本で闘犬として有名な土佐犬を上回る攻撃力を持っていると言われています。その攻撃の方法も半端なく激しいと言われています。その血が入っていることは確かな犬種なのです。

また、スタッフォードシャーブルテリアは上記、アメリカン・スタッフォードシャーテリア、アメリカン・ピットブルテリアの元となった闘犬種です。しかし、現在はその闘犬の気質を取り除いて、ペットとして飼える犬種になっていると言われています。

さて少しドイツの事件から離れてしまいましたが、どちらにしろ、スタッフォードシャーテリアということは、闘犬の遺伝子を持つ犬種であることには違いないのです。

したがって、そんな犬に本気で噛まれたら、ひとたまりもないでしょう。

この事件の原因はわかりません。しかし、本来は闘犬の気質を取り除かれているとはいえ、中にはその遺伝子が強く残っている個体もいるでしょう。その場合、飼い方やしつけ方が適切でなければ、このような結果を招いてしまうこともある、ということでしょう。

ドイツという、日本に比べてはるかに犬に対しての歴史は意識レベルの高い国で、このような事件が発生したことも衝撃です。

アメリカンピットブルは多く国で輸入や所有が規制されている犬種

前述の通り、アメリカン・スタッフォードシャーテリアとアメリカン・ピットブルテリアは現在、全くの同一犬種と言っていいでしょう。でも、アメリカンピットブルテリアという犬種名だといろいろな制約がかかる場合があります。

国によっては、法律でアメリカンピットブルテリアの輸入や所有が禁止されているところも多いようです。(オーストラリア、マレーシア、フランスなど)

ドイツでも完全に禁止はされていないものの、アメリカンピットブルテリアだけでなく、アメリカンスタッフォードシャーテリア、そしてスタッフォードシャーブルテリア、さらには日本の土佐犬などは、飼うに際しては最も高い規制レベル(厳し条件による許可制および最も高額なレベルの犬税)があるようです。

アメリカンピットブルテリアに関しては、アメリカでもしばしば噛まれるという事件が起きている犬種です。したがって、アメリカでも法律で所有が禁止されている州もあるのです。

日本は、というと現在全く規制はありません。だから、誰でも飼おう(買おう)と思えば、何の条件もなくお金さえあれば飼えて(買えて)しまうのです。

ただし、一部の都道府県あるいは市町村単位では条例等でなんらかの規制がされているところもあるようです(例えば茨城県)。

しかし、それでも飼うこと(買うこと)自体がそれほど難しい、ということでもないでしょう。これはやはり問題ではないかと思います。

実際、日本でもアメリカンピットブルテリア(アメリカンスタッフォードシャーテリア)は、最近よく見るようになってきました。しっかりとしたしつけと適切な飼育管理をしていれば、問題なく飼える犬種になっているのは確かだと思います。でも、それなりの飼う覚悟と確実なしつけ、飼育管理が求められる犬種であることも間違いありません。安易な気持ちで飼ってはいけない犬種です。そういう意味でも、やはりなんらかの規制をかけてもいい犬種ではないかと思います。

そして日本でもやはりアメリカンピットブルによる事件は起こっています。

例えば、2017年4月には、東名高速の足柄SAで、小さなチワワがアメリカンピットブル4頭に襲われて死亡する、という悲惨な事件が起きていたようです。

この事件では4頭のアメリカンピットブルが犬用のリードをかけるためのポールに係留されていたのですが、そのポールは中型犬用のもので、そこに4頭の大きなアメリカンピットブルを係留して飼い主は離れてしまったようです。

その結果、4頭のアメリカンピットブルはそのポールをポール事抜いてしまい、その4頭とリードにポールを付けたまま、近くにいたチワワに襲い掛かり、そのチワワの飼い主さんも指を噛まれ、チワワちゃんは周りの人、サービスエリアの人たちの力も借りながら動物病院に運ばれたものの、亡くなってしまったとのことです。チワワの飼い主さんの悲痛さは察するに余りあります。

現在日本にいるアメリカンピットブルテリアは、基本的には闘犬の気質を取り除いているとは言われています。確かに適切にしっかりとしたしつけトレーニングを行い、飼育管理も確実におなうような、確固たる覚悟をもって飼えば、問題を起こすことはないと思います。

しかし、この足柄SAでの事件のように、アメリカンピットブル、しかも4頭をも簡易的なポールに係留して放っておくような飼い主が現実としているのであれば、安易に飼えないような国としての法律的な規制は何かしら必要でしょう。

どんな犬種でも注意は必要、特に大型犬種は全ての犬種で

犬が噛む、という事故は、小さなものも含めれば、おそらく日本のいたるところで毎日のように起きているでしょう。

トイプードルやミニチュアダックスフンド、そしてチワワなどの小さな犬でも噛む犬は結構います。そして愛犬にしょっちゅう噛まれている飼い主さんも少なからずいます。

どんな犬でもこういった問題はあるのです。

ただ、ここで問題になるのは犬の大きさです。小さな愛玩犬が噛むのと、大型犬が噛むのでは、その被害の大きさは全く変わってきます。

もちろん、かつて闘犬として作られ、育てられた過去がある犬種により注意が必要なのはもちろんですが、闘犬とは縁の内容な犬種でも基本は同じです。

大型犬で危ない犬というと、日本では、ドーベルマンやジャーマンシェパードを思い浮かべる方も多いと思います。

確かに、ドーベルマンやジャーマンシェパードが噛んだ、という事件もありました。

しかし、ドーベルマンやジャーマンシェパードは本来は警察犬に使われるぐらい訓練性が高い犬種で、適切なしつけトレーニングをすれば人間に対する服従心は他の犬種以上に強く持てる犬種で、適切な飼育環境としっかりとしたしつけがあれば、普通の人でも問題なく飼える犬種です。

でも、確かにドーベルマンやジャーマンシェパードによる事件もありました。でも、これらの事件は全て、犬に全く責任はありません。こういった事件が起きる原因は全て、100%飼い主にあることを忘れないでほしいと思います。

これは、上に紹介したようなアメリカンピットブルでも全く同じです。それが例え現役の闘犬だったとしても、何かトラブルがあれば、それは100%飼っている人間に責任があるのです。

ただし、上に挙げたような犬種は、そうは言っても比較的、それなりの心構えと意識をもって飼う飼い主が多いと思います。でも、注意してほしいのは、全くそういった事件とはかかわりのないようなイメージを持たれている犬種です。

ペット・トライアングルのサイトでもしばしば注意を促しているゴールデンレトリバーも、一般的には温厚なイメージがあり確かにそういう犬が多い犬種ですが、少なからずトラブルを起こしている犬種でもあるのです。

例えば、上の足柄でのアメリカンピットブルによる事件の約1か月前には、東京の八王子で4歳のゴールデンレトリバーが10か月のあかちゃんを噛むという事件が発生、残念ながらそのあかちゃんは亡くなってしまいました。

ゴールデンレトリバーも、大きな犬です。噛まれれば、その被害は甚大なものになりかねません。そして、ゴールデンレトリバーが噛むという事件は少なくないのも事実なのです。

また大型犬として比較的人気のあるバーニーズマウンテンドッグが女の子の顔を噛んで重傷を追ってしまった、という事件も2014年にはありました。

バーニーズマウンテンドッグも一般敵にはおとなしい犬というイメージもあるようですが、けっこう噛むことがある犬として、ドッグトレーナーには知られています。

どんな大きさの犬、どんな犬種でもそうですが、特に大型犬を飼う場合は、適切な飼育管理としつけトレーニングを行うことは飼い主となる人間の義務である、と僕たちは考えています。

でも、小さな愛玩犬も基本は本来全く同じです。

小さなチワワに噛まれて、指を失った子供がいる、という話もブリーダーから聞いたことがあります。

例え小さくても、本気で噛まれたら、特に子供、幼児が噛まれれば、かなりの大怪我になることもあるのです。

犬のトラブルは、犬に責任は全くありません。すべての責任は飼い主に100%ある、ということを忘れないでほしいと思います。

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