家庭犬の「基本的なしつけ」とは？ - ペット・トライアングル

家庭犬としての基本的なしつけとはなんでしょうか。

私が考える“基本的なしつけ”とは、以下の５つです。

散歩で引っ張らず、人に付いて歩く（リーダーウォーク）。
スワレと指示したら即座に座る、
マテと指示したら、次の指示を出すまで動かない。
オイデと言ったら、すぐに近寄ってくる。
ハウスの指示で、すぐにハウスに入る。

トイレトレーニングは別として、この５つが確実にできれば、犬との日常生活で困ることは、ほとんどない、と考えます。

まず一番の基本はリーダーウォークです。

散歩でも、犬が飼い主を従えて歩くのではなく、犬は飼い主さんが行く方についていく、ようにさせることがしつけの基本中の基本だと考えています。

これが出来るようになると、犬は飼い主さんに対しての服従心がついてきたということになります。

リーダーウォークがしっかりと出来ていることを前提に、スワレ（オスワリ）、マテが確実に、即座にできれば、散歩での問題行動は、ほとんどなくなります。

スワレ、マテが確実にできていて、オイデで確実に、即座に近寄ってくるようになれば、ドッグランでも、犬をしっかりとコントロールすることができます。

ハウスの指示で、すぐにケージに入るようになれば、車での移動でケージを使う時も楽になり、また家の中で、来客など必要に応じてすぐにハウスさせることができ、犬で困ることはなくなります。

つまり、日常生活の中での、あるいは人間社会の中で、犬と一緒に生活する中でも問題点は、ほとんど解消できるのです。

リーダーウォークは、噛み癖のある犬、極端にシャイな犬でなければ、ほとんどの犬は1日から3日でできるようになります。

そして、オスワリ、マテ、オイデ、ハウスも、教えることは難しくありません。

リーダーウォーク、スワレ、マテ、オイデ、ハウスが私の考える「基本的なしつけ」であり、これが確実に即座にできるように、地道に、継続的に、忍耐強くトレーニングを行うのです。

これらの「基本的なしつけ」は、できるようになるにはそう時間はかかりません。

肝心なのは、できるようになってからのトレーニングなのです。

出来てしまうと、そこで終わってしまう飼い主さんも多いように思いますが、実際には出来るようになってから、繰り返し、繰り返し行うことがトレーニングなのです。

また、家の前ではできても、公園に行くと出来なくなってしまうことは、ある意味当たり前のことです。

昼間はできても、夜はできなくなってしまうことも往々にしてあります。

いつでも、どこでも、確実に即座にできるように、地道に、継続的に、繰り返し、繰り返し行い、出来ない場所、出来ない時間帯をなくしていくのがトレーニングなのです。

従って、この基本的なしつけを犬に身に付けさせることが家庭犬トレーニングの目的となります。

どうやって「基本的なしつけ」を犬に身に付けさせるか？

では、それを犬に身に付けさせるにはどうするか？どうすれば、犬はそれらを身に付けようとするのか？

ここが問題なのです。

一般的に最も普及している方法は、フードやおやつを使い、教えて出来たらご褒美として食べ物を与える、という方法です。

フードをご褒美として用意することにより、犬はフードが欲しい、教えられていくうちに、例えば「オスワリ」という音が聞こえたら、この形（オスワリの形）をすれば、フードをもらえる、と学習していきます。その結果、オスワリと言えば、犬は座るようになっていきます。

つまり、人間がこの音を発したときは、こうすればフードがもらえる、というように覚えていくのです。

ある意味では、これは極めて理にかなった教え方です。そして、フードに対する執着が強い犬であればあるほど、早く覚えていきます。しかも、犬の食欲を利用するので、教えやすく、犬も早く覚えやすくなります。従って、従来、犬のしつけといえば、フードをご褒美として、教える、というのが主流であったのでしょう。

でも、このフードを使った教え方には、家庭犬としてのしつけとしては大きな問題があるのです。

次のページでは、フードを使ったしつけの問題点、危険性について考えてみたいと思います。

フードを使う家庭犬へのしつけの問題点｜ペット・トライアングル
https://pet-triangle.jp/foodwotsukaumondaiten
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