イギリスで2018年10月1日から生後8週以下の子犬販売禁止

イギリスでは10月1日から生後8週以下の子犬の販売が禁止になったという記事をいくつかのサイトで見ました。

ん~、イギリスではすでにそういった法律があったのではなかったっけ?

と僕は理解していたのですが、それは正しくなかったようです。

確かにイギリスには、そういった法律があるのですが、その対象は今までは、認可されたブリーダーに対してのみ効力がある、ということだったようです。

しかし、現実的にはイギリスにも無認可の悪徳ブリーダーや日本でも問題になったパピーミルのような子犬の繁殖業者が問題になっていて、今までの法律ではそこが対応できていなかったのです。

そこで、今回、新たな法律によって、8週齢以下の子犬の販売は、無認可のブリーダーなども含めて、完全に禁止するようにカバーさらた、ということになるとのことなのです。

そして、この対象は犬だけでなく、猫、そしてうさぎやフェレットにも適用されます。

日本の8週齢規制は実質骨抜き!

日本でも現在、子犬の販売に関して8週齢規制が行われるように動愛法が改正されたということをご存知の方もいらっしゃると思います。

しかし、実質的には日本でこの法律は100%機能しているわけではありません。

8週齢規制を法律=56日を経過しない犬猫の販売を禁止というようなことが書いてあるものの、実質的にそうはなっていないのが現実なのです。

それを証明するのが、環境省自然環境局が運営するサイト「動物の愛護と適切な管理」の中の「平成24年に行われた法改正の内容」というページに以下のような記載です。

犬猫等の繁殖業者による出生後56日を経過しない犬猫の販売のための引渡し(販売業者等に対するものを含む。)・展示の禁止(第22条の5関係)
なお、「56日」について、施行後3年間は「45日」と、その後別に法律で定める日までの間は「49日」と読み替える(附則第7条関係)。

出生後56日=生後8週齢を経過しない犬猫の販売、引き渡し・展示は禁止。と最初に書いてあるものの、当初3年間は45日、そしてその後は49日と読み替える、と記載されているのです。

現在、「その後別に法律」は定められていないので、平成30年現在、49日を経過した子犬の販売、引き渡しはOKということになります。

つまり、実質的にこの8週齢規制は骨抜きになっているのが日本の現状なのです。

これは、おそらくはペット業界の強い圧力に押されてことだろう、というのは誰が考えてもわかりますよね。

現在、「その後別に法律」を進めようとはしていても、なかなか進まないのが現状のようです。

やっぱり、日本では経済界の業界の力はかなり政治に対して力を持っているようですね。


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まともなネットの子犬販売では15年前から8週齢規制は当たり前だった!

ペット・トライアングルはちょうど15年前の今頃、2003年の12月ごろに、子犬のネットペットショップとしてサイトを開設する準備を進めていました。そしてサイトをオープンしたのが2004年の1月です。

当初は現在のように実店舗でのドッグケアサービスは行っておらず、ネットでのブリーダー直譲子犬販売を行っていました。

ネットでの子犬販売、と聞くと、なんとなく悪いイメージを持つ方も多いかもしれません。

僕たちも、最初はそういうイメージがありました。

しかし、調べていくと、まともに、まじめに子犬のネット販売をするのは、ペットショップで陳列販売されるよりも、子犬にとって、とても優しい販売方法である、ということがわかってきました。

だからこそ、子犬のネットショップとして、少しでもペットショップで陳列されるような子犬を減らすこともひとつの目的として、ネットでの子犬販売に力を入れていたのです。

そして、当時から子犬を販売する際に、決められていたことがありました。そのひとつが、子犬のお引渡しは、必ず生後8週、つまり生後56日以降とする、ということでした。つまり、ここで話題にしている8週齢規制を15年前から当たり前のこととして行っていたのです。

そして、実質的には生後8週というよりも、生後2か月以降にお引渡しをする、というのが当たり前のこととなっていました。

そして、ネット販売だからこそできるのが、子犬のブリーダー直譲販売です。

当時、ペットショップで販売される子犬は、生後30日前後ですでにブリーダーから販売業者へ引き渡されていました。

しかし、子犬にとって、生後2か月は犬の社会化をするうえで重要な時期だということも一方では言われており、すでにそのころから日本でも8週齢規制ということは話題になっていたのです。

でも、ペットショップで店頭に子犬を陳列する場合、なるべく犬がかわいく見える時期に陳列して売りたい、ということから子犬は生後1か月にも満たないうちから、ブリーダーのもと、つまり親兄弟の犬と離されていたのです。

それを解決するには、ブリーダーから生後2か月以降に直接新しい飼い主となる方に子犬をお引渡しする、というのが理想だと思い、それを実行してきたのです。

つまりこの販売方法であれば、生後2か月までは子犬はブリーダーのもと、親兄弟と一緒に過ごすことが出来るのです。

そして、犬としての社会化期をしっかりと親兄弟と過ごし、その後生後3か月の子犬のワクチンプログラム終了までは、新しい飼い主さんのもとで、人間社会での社会化をしていく、これがペットとしての子犬のために理想的だと考え、今もその考えは変わっていません。

もちろん、子犬のネット販売業者のすべてがそう考えていたわけではありません。実際、悪質な子犬のネット販売業者も少なくなかったのも事実でしょう。

だからこそ、子犬のネット販売は、子犬にとって、最も優しい販売方法だということを伝えていきたかったのが当時の思いでした。そんな生後2か月以上を子犬のお引渡しの条件とさせてもらっても、毎月20頭ぐらいの子犬を新しい飼い主さんのもとへ送り出すことが出来たのでした。

だから、本当に犬が好きで、犬を飼いたいという方を対象にすれば、生後2か月未満の小さな子犬の可愛さを売りにする必要は全くないのです。

でも、その後いろいろとあり、子犬を売ること自体にも疑問を感じるようになり、老犬介護の勉強をきっかけに、今飼われている犬と飼い主さんのための仕事をしようと思い、現在の実店舗でのドッグケアサービスへと転換してきたのですが・・・。

ちょっと、話がそれてしまいましたが、要するに、8週齢規制というのは今に始まった特別なことではなく、もう15年以上前から、まともな常識ある販売業者、ブリーダーはやっていることなのです。


イギリスではさらに子犬を母犬と一緒に見せる、ブリーダー宅での対面販売が義務化

さて、話をイギリスに戻すと、今回の完全な8週齢規制と同時に、次のようなことも子犬の販売に関しては義務化されたようです。

  • 子犬を母犬と一緒に見せる。
  • 子犬の引き渡しは、ブリーダーのところで対面で行う。

子犬を母犬と一緒に見せる、というのは僕らも当時やっていました。

全てのお客様に、というわけではないのですが、出来る限り、ブリーダーのところへ事前に見学に行っていただき、直接ブリーダーと話をしてどんな考え方で犬を育てているのかを聞いてもらったり、ブリーダーがどのような環境で犬を育てているのか見てもらったり、子犬の母犬、そして兄弟犬も一緒に見てもらうことをお勧めしていました。

そして、出来ることならブリーダーのところへ子犬を引き取りに行ってもらうことも。

ただし、距離的な理由で見学ができないので写真で確認してもらう、見学で確認したので、引き渡しはご自宅までお届けする、などのこともしていました。

このような場合は、仲介する僕たちも信用してもらえるようにしなければいけません。そして、信用してもらったからには、それを裏切るようなことも出来ません。

このイギリスの内容だと、こういったことも出来なくなってしまうのですが、それくらいしないと、イギリスの現状も改善しないだろう、ということがあるのかもしれません。

そして、イギリスではさらにすごい犬の販売に関しての法律ができそうなのです。なんとペットショップでの生後6か月以下の犬・猫の販売を禁止する、という法律が近いうちに施工されるようなのです。これについては、また別のページで紹介したいと思います。

日本での8週齢規制が実質的に機能するようになるのはいつの日か?

ということで犬を飼うことに関しては先進国であると思っていたイギリスでもこんな感じですから、犬の後進国ともいわれる日本がまだ実質的な8週齢規制が機能しないのは仕方ないのでしょうか。

日本でも先の動愛法の改正で、少しこの面での法整備が進んだとはいえ、前述のように、8週齢規制に関しては骨抜きなのが実情です。

今年は、パピーミルの問題がニュースでも報道され、また保護された犬や猫の殺処分の問題は、良くはなっているとはいえ、まだまだ抜本的な解決には至っていないのが現状でしょう。

僕たちも、いろいろなブリーダーとかかわってきましたが、現実的に、まじめに、そして犬が本当に好きで、犬のブリーダーをやっている人は、ごくわずかである、ということを実感してきました。

そういったブリーダーを探し出すのは、いくらか経験を積んだ僕らでもとても難しいことでした。

ましては、一般の方がそういったブリーダーを探すのはとても大変だと思います。

イギリスでも、今後、ブリーダーから直接子犬を購入する、ということが主流になっていくようですが、そのブリーダー自体が問題な場合も少なくないのです。

そこはとても難しい問題だと思います。

子犬の8週齢規制が実質的に機能すれば、こういった問題が解決するわけではありませんが、少なくとも、よい方向になることは間違いないと思います。

日本でも、早期に8週齢規制が本当の意味で機能するようになることを期待したいと思います。

そして、さらなる犬を守るための法改正に向かってくれることを。


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