飼い主が顔の前にフードをもってきて犬がそれを見るのがアイコンタクトではない

犬のしつけ方、と言っても世の中には、いろいろな方法があります。

どんな方法でも、結果的に、犬のしつけができているのであれば、その方法も立派な犬のしつけ方法だと思います。

ペット・トライアングルでは、フードを使うしつけ方法は出来るだけ推奨はしていません。

でも、ひとつのきっかけとしてフードを使用して、その後はフードを使わないような方法も、しつけのひとつの方法であるとは思っています。

ただ、ドッグトレーナーはそれが簡単にできても、一般の飼い主さんの場合、最初にフードを使うと、その後もズーっとフードを使い続けてしまう。フードなしだと犬が言うことを聞かなくなってしまう、という可能性が高い、というかほとんどの飼い主さんはそうなっているように思うので、しつけでのフードの使用は推奨していません。

でも、犬のしつけ方などを書いてあるネットの記事や、書籍などで、これだけは違うだろう、ということがあります。

それが、フードを使って、犬にアイコンタクトを教える、という方法です。

どんな方法か、というとだいたい次のような方法です。

  1. フード手にもって犬に見せる。
  2. そのフードを持った手を飼い主が自分の顔の前に持ってくる。
  3. それを犬がめて追っていくので、飼い主と視線が合ったところで、フードを犬にあげて褒めてあげる。
  4. これを繰り返し、犬が飼い主の顔を見るようにさせる。
  5. 何ももっていなくても、犬が飼い主の顔を見るようになれば、アイコンタクトが出来たことになる。

というようなもの。やり方、説明の仕方などは、微妙に違う場合もあるかもしれませんが、だいたいこんな感じだと思います。

なるほど、確かに犬は飼い主の顔を見る=アイコンタクトの形になっている、と言えるかもしれません。

でもこれは、本来の犬とのアイコンタクトとは全く違います。

この方法でどうして犬が飼い主の顔を見るようになるのか、というのは誰もがお分かりのように次のようなことです。

  1. 犬はフードを追いかけて飼い主の顔の前に持っていかれたフードを持っている手を見る。
  2. それが出来たら、犬はフードがもらえる。
  3. これを繰り返せば、フードがなくても手を顔にもっていけばその手を追って飼い主の顔を見るようになる。
  4. さらに手をもっていかなくても、犬はフードがもらえることを期待して飼い主の顔を見るようになる。

これで形としては犬とアイコンタクトを取れている形になります。

でもその中身は、犬がフードを期待して飼い主の顔を見る、それが癖になっただけなのです。

いわば、フードを使ってオスワリを教えると、オスワリと指示も出さないのに、フードの気配があると犬が自らオスワリをしてフードを飼い主に要求するのと同じです。

これは、言ってみれば、犬が飼い主に要求をしている、ということでもあるのです。

また、これはしつけではなく、犬が飼い主の顔を見る、という芸を教えている、と言ってもいいと思います。はたから見れば、アイコンタクトをしている、と見えますからね。

オスワリはともかく、アイコンタクトを、こういったフードを使って教える方法は、ドッグトレーナーとしてどうなのかな、と思ってしまいます。

というのは、犬が飼い主さんにアイコンタクトをするのは、食欲とは全く関係なく、犬と飼い主さんとの信頼関係の結果であり、フードをくれるくれないなんて全く関係なく、犬が飼い主さんを常に意識するようになるからです。


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犬とのアイコンタクトは教えるものではなく、結果として犬が自然に行うもの

僕は、犬のアイコンタクトは教えるものではない、と思っています。

ではどうやって、犬がアイコンタクトを覚えるのか?という疑問を持つ方もいるでしょうか。

犬はアイコンタクトを覚えるのではなく、人間が教えなくても、犬が自発的に行うようになるものなのです。

従って、ペット・トライアングルのしつけでは、アイコンタクトなんて全く教えることはありません。

トレーニングの動画を見ていただければわかると思いますが、犬はしっかりと僕の方を見てくれるようになっています。

これは、ペット・トライアングルでも推奨している森田誠さんのしつけのDVDを見ても同じです。

つまり、適切にしつけをしていく、つまり形ではなく、犬との絆でしつけを行う方法、主従関係と信頼関係を構築していくしつけ方法を行っていけば、自然に犬はその教える人間を見るようになる、つまり、犬が自らアイコンタクトを取るようになってくるのです。

なぜか?

それは、例えばペット・トライアングルでは最初にリーダーウオークを教えます。リーダーウオークが出来るようになる、ということは犬がその人に対して従っていこうという意識を持ってきた、ということになる。つまり、主従関係が出来てきたことになるからです。

さらに、それを教えていく過程で、犬に常に優しく声をかけ続けながら、犬をしっかりと撫でてあげるという濃密なスキンシップを繰り返し、時間をかけて行います。

最初だけは、トレーニングでの犬のストレスをその場ですぐに解消してあげるために行うのですが、その後も、何かが少しでも出来たら、犬に対してスキンシップで褒めてあげます。

それによって、単に犬がとの主従関係をつくっていくだけでなく、同時に犬との信頼関係も作っていくのです。したがって、犬は怖くて顔色をうかがうのではなく、どんなことを支持してくれるのだろう、という期待から顔を見るようになる、つまりアイコンタクトを自ら取るようになってくるのです。

これを繰り返すことによって、犬は常に飼い主を意識するようになり、次はどんな指示が出るのだろう、期待しながら顔を見るようになってきます。

つまり、犬が常に飼い主の一挙手一投足に興味を持つようになるのです。

それが結果として、アイコンタクトという形で現れる、ということです。

アイコンタクトは教えるものではない、適切なしつけをした結果として、犬が自ら行うようになってくるものなのです。

ただし、すべての犬がアイコンタクトを取るようになるか、というと必ずしもそうではありません。

例えば、人間でも、対面して話をするときに視線を合わせないようにする人がいます。

別にその人と話すのが嫌だったり、嫌いだったりするわけではないけど、視線を合わせるのが恥ずかしいなど、ある意味癖としてそのような話し方をする人がいるかと思います。

犬にも、そんな犬がいるのです。

顔を見ようとはしないけど、常に飼い主の動きを意識しながら、結果としてしつけはきちんとできている、そんな犬もいるのです。

だから、うちの犬はアイコンタクトをしない、という場合でも、しっかりと指示に従うような犬であれば、全く気にする必要はない、と僕は思っています。

そんな犬に、フードを使ってアイコンタクトを教えようなんて、論外ですよね。そんな教え方をしても、全くアイコンタクトの意味がありませんから。


実際にしつけトレーニングでアイコンタクトをするようになった犬の動画

ということで、アイコンタクトは教えるものではない、犬が自ら行うようになるものである、ということなのです。

でも、文章で書くだけなら、なんとでも書けるので、一応、実際にしつけトレーニングでの様子を見てもらうと、より分かりやすいと思うので、2つの例を紹介したいと思います。

まずは、ホワイトシェパードの例です。

まずは、トレーニングをする前に普通に散歩に行った時の様子です。

このホワイトシェパードは生後4か月ぐらいの男の子です。もともとホワイトシェパードは訓練性の良い犬種ですが、生後4か月のしつけ前の散歩はこんなもんでしょう。

そして、次の動画は、実際にしつけトレーニングを始めた初日、20分ぐらい経過した時の動画です。

すでにリーダーウオークが出来るようになりつつあり、しっかりとホワイトシェパードが僕の顔を見る、つまりアイコンタクトをとっているのがわかると思います。

では、もう一つの例をご紹介します。

次は、1歳半のコーギーの女の子の動画です。

まずは、しつけトレーニングを行う前の散歩の様子です。

まぁよくある犬の散歩の光景ですね。リードの持ち手を意識することなく、自由気ままに歩いています。

次の動画は、やはり実際にしつけトレーニングを始めた初日の20分ほど経過した時の動画です。

このコーギーもしっかりと僕の顔を見るようになっている、アイコンタクトをと労組するようになっているのがわかると思います。

どちらの犬も、アイコンタクトを取るようになんか、まったく教えていませんが、適切にしつけトレーニングをしていくと、犬は自らアイコンタクトを取ろうとするようになるのです。

ある意味では、犬がアイコンタクトを取るようになってくれば、しつけトレーニングが順調に進んでいる、ということにもなります。

ただし、前述したとおり、中にはアイコンタクトを取ろうとしない犬もいます。

だから、アイコンタクトを取らないからといって、必ずしもしつけトレーニングがうまくいっていない、ということでもないのです。

そこは、その犬の性格も見ながら見極めていく必要があるでしょう。

そういう意味では、あえてアイコンタクトに必要にこだわる必要もない、と思っています。

人間にもいろいろな人がいるように、犬もそれぞれ個性を持っていますからね。

でも、それがまたおもしろいところではないのでしょうか。


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