家庭犬の場合、フードを使うしつけは問題とリスクがあるのです。
フードを使うしつけは、誰にでも行いやすく、形だけであれば、結果も出しやすいかもしれません。
もちろん、その方法でも全く問題ない犬もいるでしょう。でも、犬によってはフードでのしつけを行ったために、問題犬になってしまうこともあるのです。
経験ある訓練士であれば、フードを使っても、最終的にはフードなしで、うまく犬をコントロールできるようになるでしょう。
でも、一般の飼い主さんは、フードを使ってしつけを始めたら、フードがないと犬が言うことを聞かない、だけではすまなくなることもあるのです。
なぜ、家庭犬の場合、フードを使ったしつけ方法が問題になるのか、以下に私の考えを書いていきたいと思います。
まず、例として「オスワリ」で考えて見ます。
オスワリと指示する目的は、犬を座らせることです。フードを使うことによって、犬を座らせる、という人間側の目的は確かに達成できているように見えます。
しかし、犬の立場で考えると、オスワリと言われて座るのは、あくまでも、フードを得るための手段でしかないのです。獲物を追いかけて捕まえる代わりに、オスワリという動作をしているだけなのです。
人間に指示されたからオスワリをするのではなく、オスワリをすれば食べ物が得られるという本能的な行動となっているのです。
従って、犬の目的は指示に従うことではなく、食べ物を得ることなので、オスワリと言われて座ったのに、フードをもらえなくなってくると、犬としては目的が達成できないことになります。
そのため、犬としてはストレスが溜まってくることになり、気質の荒い犬であれば、この教え方によっては、より攻撃的な面を引き出してしまうことにもなりかねません。
また、指示をしないのに勝手に犬が自らオスワリして食べ物をねだってくるようになる場合も多いと思います。そして、指示通りにしたのに、あるいは犬が自らオスワリしているのにフードをくれない場合、飼い主に対して、不信感を抱くようになる犬もいるでしょう。
これでは、しつけの逆効果にもなりかねません。そして、目的であるしつけを身に付けさせる、ということではなく、単に食べ物を得るための行動を教えているだけとも言えます。
家庭犬としてのしつけでは、犬が本来持っている本能的な行動をさせないようにすることが重要なポイントと考えます。
フードを使うしつけでは、逆に犬の本能的な部分を刺激して、本能的な行動をさせやすくする場合があるのです。
従って、犬の気質によっては、それが攻撃的な性格、行動へと移らせることもあるのです。
それでもプロの訓練士は、そこからうまく切り替えていくことが出来るのでしょう。
しかし、一般の飼い主さんが食べ物を使ったしつけを行うと、そこから切り替えるのは相当難しいと思います。
その結果、食べ物でのしつけをした犬が、より扱い難い犬になってしまう、というケースが実際に数多くみられるのです。
そして、その理由は上記の通りだと推測できます。
本来の家庭犬のしつけとは?
本来の家庭犬のしつけは、犬が服従心と信頼感を持って飼い主の指示に従うようにすること、だと考えます。
従って、単に芸を教えるのであれば、食べ物を使って教えるのは効率的な方法だと思いますが、家庭犬として犬の人間に対する服従心と信頼感を高めることによって指示に従わせるようにすることとは、全くもって逆行しているしつけ方法だと私は考えます。
食べ物がほしいから、飼い主さんの指示された行動をするのではなく、信頼する大好きな飼い主さんの指示だから、それに犬が従う、というのが本来の家庭犬のしつけではないでしょうか。
何かにつけフードを当てえていれば、飼い主となる人間は、犬にとって食べ物を給仕してくれる存在でしかなくなってしまうかもしれません。
つまり家の中では人間が、犬よりも格下の存在と犬の中ではなってしまうこともあるでしょう。
犬にとって、一緒に生活する人間は、自分の世話をする存在であり、また自分が守るべき仲間となってしまうことになるでしょう。
そして、飼い主である人間を自分に従わせるために攻撃的な行動をとるようになったり、逆に周りから自分より力の弱い人間たちを守るために家に近づく人間や犬に攻撃的になることもあるでしょう。
つまり、リーダーとして統率しようとする本能、リーダーとして群れを守ろうとする本能が強くなってしまう場合もあるのです。
そこをしっかりと抑え、犬をコントロールできるのは、従来からのプロの訓練士です。彼らは、それなりの経験があるからできるのです。
でも、フードを使わない家庭犬トレーニングでは、私のように、経験がない人間でもすぐに犬をコントロールするように出来るようになることが可能です。
家庭犬として身に付けさせるべき「基本的なしつけ」を、犬との主従関係と信頼関係を築くことによって、経験を問わずに誰にでも出来るのが、ペット・トライアングルの家庭犬トレーニングだと私は思っています。
ということで、フードやおやつなど食べ物を使ってしつけをすることに大きな疑問を持っていたのです。
そんな考えを元々持っていたところに、実際にシェパードのブリーダーである訓練士が、当時ろくにしつけもしていなかったうちの看板ジャーマンシェパードのサラを、私たちの目の前で、時間にして20分ほどのトレーニングで、あっという間にリーダーウォークが出来るようにさせてしまいました。
しかも、フードやおやつなど食べ物は一切使わず、引き締めとリードのショックとコントロールだけで。
その時は、まさに「目から鱗」で、食べ物がなくても犬の躾は簡単に出来るんだ、と感激しました。
サラは引き締めで出来ましたが、場合によっては、スパイク付きの引き締めやチェーンカラーを使うこともあります。
その後、この訓練士さんから犬の訓練方法を教わり、それが現在にペット・トライアングルのトレーニング方法のベースになっています。
フードを使わないしつけ方法 ■G.シェパードの訓練士とあるしつけDVDで訓練方法が確立 私たちは、もともとからフードやおやつなど食べ物を使ってしつけをすることに大きな疑問を持っていました。 そんなところに、実際にシェパー …
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