老犬介護とは
老犬介護とは、高齢化による心身の衰えが原因で、生活に何らかの支障が出てきた犬とその飼い主さんが少しでも元気に、そして長く、一緒に過ごしていけるようにお手伝いをすることです。
さらに、私たちの考える老犬介護は、 「老犬が高齢化によって、今までできていたことができなくり、そのできなくなったことを補助してあげる」ということだけではなく、「老犬になり出来なくなったことを再びできるようにしてあげるための、お手伝いをすること」 です。
そして、老犬介護の本質は、年老いた老犬のためのケアーだけでなく、”飼い主さんが元気に、いつも前向きに老犬と接することができる” ようにするためのお手伝いをしていくことです。
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そうなると、飼い主さん自身の気持ちが暗くなったり、落ち込んだりしてしまうかもしれません。
飼い主さんの気持ちが暗くなったり、落ち込んだりすれば、世話をされる老犬にもそれが伝わり、同じように気持が落ち込むだけでなく、老犬は、自分のせいで飼い主さんが元気をなくしてしまっている、と感じて、ますます元気をなくしてしまいます。そして、がんばろうという気持ちも失っていってしまうかもしれません。
そうなると、何のための老犬介護かわからなくなってしまいます。
ましてや、老犬の介護による過労で、世話をする飼い主さん自身が具合が悪くなったり、倒れてしまったりすれば、元も子もなく、老犬と共倒れになってしまいます。
老犬が思うように生活できなくなった時に、一番世話をしてほしいのは、もちろん飼い主さんです。
どんなに知識と技術を持った老犬介護士でもその点では飼い主さんにかなうことはありません。その犬にとっては、なんといっても、飼い主さんが一番の老犬介護士なのです。
だから、老犬介護の本質は、飼い主さんがいつも元気で、前向きな気持ちで老犬の世話をしてあげられるように、お手伝いをすることだと思うのです。
つまり、飼い主さんが元気に明るく介護をすることによって、老犬の気持ちも、明るく、前向きに、がんばろうというい気持ちになっていくのではないでしょうか。
そのために、老犬自身への介護だけではなく、飼い主さんに対して、「こんなふうにしたら、もっとワンちゃんが楽になりますよ。」、とか、「こんなことをしてあげたら、またワンちゃんは歩くことができるようになるかも!」といったアドバイスをしたりすることがとても重要だと思います。
もちろん飼い主さんがご都合により世話を出来ないときに、また、時には飼い主さんの心身を十分休めてもらうために、老犬には申し訳ないけど、飼い主さんに代わって、老犬の世話、介護をすることこれが老犬介護士の直接的な仕事であることには間違いありませんが。
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老犬介護のスタイル
老犬介護には大きく分けて、3つのスタイルがあります。
- 訪問介護
- デイケア
- 老犬ホーム
人間の介護と同じだと思います。ただしどのスタイルでも、犬は、自分はこうしてほしい、とか、これはヤダ、など全くしゃべることが出来ません。そこが、難しいところでもあり、また時には楽なところかもしれませんけど。
では、それぞれのスタイルについて、メリット、デメリットを考えてみたいと思います。
老犬訪問介護
介護が必要な犬がいるお宅へ、老犬介護士が ”あらかじめ決められた時間” に訪問して、”決められた時間内” で、世話をする介護スタイルです。
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形としては、ペットシッターと同じような形態ですが、その中身は、普通の元気なワンちゃんの世話をするのとは、全く違います。場合によっては、食事、また排泄も自力でできない場合もあるので、老犬介護に関する知識と技術がないと、対応が難しいことになります。
訪問介護の場合、前述の通り、老犬自身は移動する必要がなく、また、住み慣れた場所で世話をされるというメリットがある反面、あらかじめ決められた時間に、決められた時間内で世話をする必要がある、というデメリットがあります。
特に排泄などをさせなければいけない場合、必ずその決められた時間に決められた時間内でできるとは限らず、また、老犬に対しては、元気な犬と違い、例えばマッサージや、関節の屈伸など、その時々の犬の状態を見ながら、やってあげたくなることがたくさんあります。
しかし、決められた時間内で、それらをすべて行うことは難しい場合が多く、十分な介護がしきれない場合もあるということがデメリットとなるのです。また、老犬介護士にとっては、自由に動けない老犬を一頭残して、その場を立ち去るのが、精神的にとても辛いという場合もあります。
また、老犬のところへ訪問するための往復の時間も考えると、効率的な介護スタイルとは言い難い面もあるかもしれません。
しかし、老犬が移動しないで済むということ、そして飼い主さんにとって手間のかかることがないことなど、大きなメリットを持つ介護スタイルであることには間違いありません。
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デイケア
これは日中、ご家族などがお仕事などで世話をできない時間帯のみ、老犬を専門施設で預かり、その施設内で世話をするという介護スタイルです。
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でも、デイケア施設まで来てしまえば、自宅に帰るまでの間、介護スタッフの目の届くところで、きめ細かい世話が出来るのが、大きなメリットです。
さらに、そこに若い犬がいれば、一緒に過ごすことによって、例え寝たきりの老犬だったとしても、若い犬または、他の犬から何らかの刺激を受けることになり、それは、老犬にとって、決して悪い要素にはなりません。むしろ、ほとんどの場合、老犬にとってプラスに働くでしょう。
また、飼い主さんではありませんが、介護スタッフや他の犬と一緒にいることで、最初はある種の緊張感となるかもしれませんが、夜は飼い主さんのもとへ戻ることがわかり、デイケアに馴れてくると、ひとりではない安心感を老犬に与えることができ、また、前記のような刺激を昼間与えられることにより、夜眠りやすくなるという効果もあります。
また、飼い主さんとの関係にも、メリハリがでてきます。
デイケアというスタイルは、自宅から移動しなければいけない、という大きなデメリットがあります。
しかし、これはメリットでもあるのです。
自宅から離れることにより、特にあまり散歩にも行けないような老犬にとっては、気分転換にもなり、また、介護スタッフの目が常にj届き、あまり時間に追われない、きめの細かい世話が出来る、というメリットのある介護スタイルといえるでしょう。
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老犬ホーム
老犬が、自宅から離れ、介護スタッフのいる施設で残る生涯を過ごす、という介護スタイルです。ほとんどの場合、最後の時までの、生涯預かりということになります。
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しかし、老犬にとっては、大好きな飼い主さんと離れて暮らすことになってしまうのが、一番のデメリットです。
当初、私の気持ちとしては、まるで老犬が飼い主さんに見放されたかのようなイメージがあり、老犬ホームという介護スタイルに対しては、否定的な部分が多かったのが、事実です。
しかし、実際にそういった施設へ老犬介護の実習に行ってみると、こういったスタイルの施設の重要性をものすごく実感することになりました。
現実的なことを考えると、もし、こういった老犬ホームのような施設がなかったら、ここにいる老犬たちはどうなっていたのだろう、と考えると、むしろ、ここにいる老犬たちは、ここにこれてよかったのかもしれない、と思うようになりました。
むしろ、こういった、老犬のための生涯預かりのような施設が全国にもっとたくさんあれば、もう少し長く、老犬生活を送れる犬が増えるのではないか、年老いて、保健所に預けられる犬が少なくなるのではないか、と思います。
ただし、本来の飼い主さんがいないため、すべてのことを介護スタッフが、毎日かかさず行わなければならず、十分な介護スタッフがいない場合は、かなり介護スタッフの負担が大きくなるので、普及するにはまだ時間がかかるかと思いますが・・・。
しかし、預ける飼い主さんにしても、他に方法がなく、やむなく愛犬を預け、定期的に訪問してくれる方もいるようだし、また、毎日丁寧に寝たきり老犬たちの介護をする介護スタッフには、心を打たれるものがありました。
愛犬の世話は、どんなに年老いても最後の最後まで、飼い主さんがやるべきとの原則からははずれてしまいますが、この老犬の生涯預かりという介護スタイルは、とても貴重で、重要な存在です。
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どの老犬介護スタイルもそれぞれ価値がある
老犬介護の3つのスタイルについてご紹介しました。どれがよい、ということはなく、それぞれが価値のある老犬介護スタイルです。
ただし、通常は訪問介護かデイケアが選ばれるべきだと思っています。老犬介護の主役はあくまでもその飼い主さんであるという考え方を私たちは信じています。
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ペット・トライアングルで老犬介護に取り組む時にも、どういったスタイルでやっていこうか、いろいろと考えました。当面対応できるスタッフは2名、それも考慮して、きめ細かい世話をしてあげようと考えると、老犬のデイケアというスタイルが良いのかな、と結論付け、「犬のお留守番ハウス ペット・トライアングル ドッグケアサービス店」というリアルショップをオープン、現在のLOVEDOG店に至っています。
これから経験を積んでいく中で、介護スタイルも、これにこだわるものではありませんが、当面は老犬のデイケアという形で、老犬介護に取り組んでいこうと思っています。
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老犬介護士とは
老犬介護士とは、どのよう存在でしょうか?
人間の介護士と同様、老犬の介護の専門家であることには間違いありませんね。
でも、おそらく人間の介護士さんもそうだと思いますが、直接的に老犬の介護をすることだけが、老犬介護士の役割ではありません。
老犬介護士の役割
老犬介護士の役割は、まさにその名の通り、年老いて生活に支障がある老犬の世話をすることです。
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でも、犬も人間と同じで、1頭1頭いろいろなケースがあります。だから、逆にいえば、世話をする1頭1頭の老犬から、いろいろなことを教えてもらっていることにもなります。
したがって、老犬に対して世話をしてあげているというより、老犬から、老犬介護に関するいろいろなことをそのつど、教えてもらっている、といってもよいのかもしれません。
”老犬介護とは?”のページで書いたとおり、私たちにとって、老犬介護の本当の目的は、老犬の飼い主さんに、いつも元気に、明るく、前向きに老犬に接してもらうことです。
つまり、老犬介護士の目的の一番大切なところも、そこにあるべきだと思うのです。
単に老犬の介護をするだけでなく、老犬の飼い主さんが元気に、明るく、前向きに老犬と接していけるよう、飼い主さんの話を聞き、困っていることがあれば、相談に乗り、適切なアドバイスをする、いわば、飼い主さんの老犬の世話に関するカウンセラーとしての役割も、老犬介護士のとても重要な役割であると考えます。
年老いて、たとえ認知症になったとしても、その老犬は最後まで、長年連れ添った飼い主さんに世話をしてもらいたいはずです。その犬にとっては、生きている限り、飼い主さんがすべてですから。
そして、飼い主となる人間には、愛犬の最後の最後まで面倒を見てあげる義務があります。たとえ愛犬がどんなに衰弱しても、自分のことがわからないようになってしまったとしても。義務といっても、本当に犬を愛して、家族同様に思っていたら、最後の最後まで、飼い主さんだって、面倒を見てあげたいはずです。
でも、現実的には、そうしたい、と思っていても、何らかの理由によって、出来ない場合もでてきます。
仕事で、昼間はどうしても留守番させなければいけない、また、どうしてあげたらよいのかわからない、飼い主さん自身の体力的な問題などで、老犬に満足のいく世話が出来ない、など理由はいろいろあるかと思います。
そんな老犬の飼い主さんの手助けをすることが、老犬介護士の大きな役割なのです。
ですから、老犬介護士が老犬の世話をする時に、まずやらなければいけないことは、飼い主さんにその老犬についてのお話をたくさんしてもらい、それをよくお聞きすることになります。
そのお話から、老犬がどのように世話をしてもらっているのか、今の状態はどのようなものなのか、どのようなことをしてあげればよいのか、など具体的な介護方針を決めていくことになります。
もちろん、老犬介護に関する知識も、人並み以上に身につけていなければ、介護方針を検討することはできないので、老犬介護士には、当然老犬介護に関する知識が必要です。
また、実際に寝たきり老犬などの世話をする場合は、排泄をさせたり、食事をさせたり、また、床ずれができていれば、その処置もしてあげなければいけません。
したがって、そういった実技的な技術も身につけていることが必要になります。
飼い主さんのお話をもとに作った介護方針をベースとして、こういった、老犬介護の専門家としての知識や技術を適切に使いながら、飼い主さんと一緒に、また飼い主さんに代わって、実際に老犬の世話をしていくことになります。
このように老犬介護士は、老犬とその飼い主さんが少しでも長く、少しでも快適に最後の最後まで暮らしていけるように、お手伝いをしてのが、その大きな役割です。
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ペットロスの軽減
そしてそれに伴って、もうひとつ大きな役目があります。それは、いわゆるペットロスの軽減です。
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家族として、一緒に暮らしてきた犬が永遠の眠りに就いた時、悲しくないはずがありません。もの言わぬ家族ですが、だからこそ、人間の家族とは全く違った種類の悲しみに襲われるのかもしれません。これは、まともな人間であれば、当然のことで、むしろ悲しまない方がおかしいでしょう。
犬との永遠の別れで悲しむのは、病気でも何でもなく、人間としてごく自然な感情です。けっして悪いことでも、恥ずかしいことでもありません。
でもこれが、長期にわたって続いたり、また、生活や仕事に支障を及ぼすようになると、話は別です。
これがいわゆるペットロスです。
一般にペットロスの一番の対策は、もう1頭、家族となるようなワンちゃんをあらかじめ迎えておくことだと言われています。確かに、その通りだと思います。でも、実際には、家庭環境などいろいろな理由により、そう簡単に2頭目のワンちゃんを迎えることはできない、という方も多いかと思います。
しかし、そんな方でも、ペットロスを少しでも軽減できる方法が、一生懸命、最後の最後まで、元気に、明るく、努めて前向きな気持ちで、本当の最後の最後まで、年老いた愛犬の面倒を見てあげることなのです。
でも、実際問題、これは飼い主さんひとりでは、なかなか難しいことです。
ここで役立つのが、老犬介護士なのです。
飼い主さんのお話をよくお聞きして、飼い主さんを支え、一緒に、どうしてあげるのが、その老犬にとって最も良いのか考え、世話をしてあげるこ、これが老犬介護士だと思います。
愛犬に対して、最後の最後まで、出来る限りのことはしてあげた、やるだけのことはしてあげた、という気持ちを持ってもらうことによって、ある種の(少し語弊があるかもしれませんが)達成感を飼い主さんに持ってもらうことができるのです。そしてそれが、ペットロス、というところまで、悲しみが進まないようにしてくれる、という実績があるのです。
もちろん、この場合、老犬介護士の存在は、絶対条件ではありません。ひとりでも、最後の最後まで、元気に、明るく、前向きに、適切な知識と老犬介護の技術を持って世話をして、言い方は悪いかもしれませんが、ある意味では、納得をして、愛犬の最後を迎えられる方もいるかもしれません。
でも、多く方にとって、万が一の場合のペットロスの軽減という意味からも、老犬介護士の存在は、お役にたてると思っています。
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老犬介護士の社会に対する役割
老犬介護という言葉をこのホームページの中で何回も何回も使っています。でも、現実的には、老犬介護という言葉自体、一般的には、まだまだ認知度のある言葉とはいえないかもしれません。
そして、老犬に対しては、「年だから仕方ないね」、の一言で、あきらめてしまっていることが多いかもしれません。
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愛犬のチロ(柴犬の毛を少し長毛にしたような雑種です)が老衰でいろいろなところが衰え、まともに歩けなくなり、最後は寝たまま動けなくなり・・・、でも、その時は、もう20年も生きているんだから仕方ないね、という思いしかありませんでした。
でも、老犬介護に関する知識を少しは身につけた今、あの時、もっとこうしてあげれば、もう少し快適に、最後の時を迎えられたのではないか、と、今になって悔やまれることがあります。もしあの頃、今のような老犬に関する知識を持っていれば・・・・、と。
もしかしたら、これはまだ良い方かもしれません。現実の世の中には、残念ながら、もっと寂しいこともあるようです。介護が必要な犬は、面倒が見られないから・・・、保健所に引き取られる老犬も・・・。
老犬を保健所に預ける飼い主さんも、もしかしたら、現実的に世話をすることができないので、それが、もっとも愛犬にとって、楽になる選択肢だと思い、涙をこらえて、あるいは涙ながらに預けていく、ということもあるのかもしれません。
実際、保健所に預けなくても、獣医さんに安楽死を進めらるケースも少なくないようで、場合によっては、それがそのワンちゃんにとって、最も良い、という考え方もあるのでしょう。人間でも、安楽死の議論があるくらいですから。
でも、もしこういった人たちが、老犬介護という言葉を知っていたら、何頭かの犬は、もう少し長く、飼い主さんと一緒に暮らせたり、長く生きられたり、最後の時を飼い主さんと一緒に迎えられたかもしれません。
老犬介護士のもう一つの役割、それは、老犬介護という言葉を、またはその考え方を、少しでも多くの人に、知ってもらうこと、少しづつでも、老犬介護の存在を、社会の中に浸透させていくことだと思います。
おそらく、遠からず、老犬介護という言葉、考え方は、愛犬家の誰もが知る、当たり前のことになると思います。そういう時が少しでも早く来るように、私たちも努力していきたいと思います。
でもどうやって?
それはこれからの私たちの課題のひとつです。でも、やらなければいけないことであることは、間違いないと思います。
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老犬介護士とは、老犬と飼い主さんのための愛犬ロングライフサポーターであり、社会に対す老犬介護メッセンジャーである、と私たちは考えます。
主役は飼い主さん
老犬介護の主役はあくまでも、飼い主さんです。
老犬介護士の仕事は、あくまでも、老犬とその飼い主さんが少しでも長く、快適に過ごせるためのお手伝いをすることです。
でも、老犬介護の主役は、最後の最後まで、飼い主さんだというのが、私たちの考え方です。
なぜなら、年老いて、例え認知症になったとしても、犬にとっては、飼い主さんがすべてであり、飼い主さんに世話をしてもらうことを絶対に望んでいるはずです。
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しかし、それは飼い主さん自身が、元気に、明るく、最後の最後まで前向きに老犬の世話をできるようにするためのことだと思っています。
老犬の飼い主さんは、最後まで、自分が愛犬にとって、唯一無二の存在であることを忘れてはいけないと思います。その気持ちに少しでも役立ちたいから、私たちも、出来る限りのことを、その老犬と飼い主さんのために行っていきたいのです。
犬は、どんなに小さい時に迎えても、その寿命を全うすれば必ず飼い主さんの年齢を実質的に上回り、飼い主さんよりも先に天国へと旅立ちます。
その寿命は大型犬では10~15年年くらい、小型犬でも、15~20年ぐらいです。10年、20年は生活をしている中では決して短い時間ではありません。でも、愛犬と過ごした10年、20年を思うとき、必ず、もっと一緒にいたいと思うはずです。
つまり、過去を思うとき、どんなに長い時間でも、その時間は一瞬にも感じてしまうものだと思います。
年老いた愛犬には、飼い主さんはいろいろなことをしてあげなければいけないでしょう。でも、それまでにその愛犬が与えてくれたものを考えれば、老犬になってどんなに返そうとしても、返しきれるものではないと思います。
老犬になった愛犬と過ごせる時間はそう長くはありません。老犬になったからこそ、感じさせてくれるいとおしさもあると思います。
年老いた愛犬と、少しでも長く一緒に暮らすためにはどうしたらよいのか、すべての飼い主さんに考えてもらえるような努力をすることも、私たちの仕事だと思っています。
私たちは、老犬とその飼い主さんが少しでも長く一緒にいられるようなお手伝いをします。でも、老犬介護の主役は最後の最後まで、飼い主さんであり、犬にとって、飼い主さんは最後の最後まで、唯一無二の存在であることを自覚してもらえれば、それが一番ありがたいことだと思います。
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