ダルメシアンと言えば101匹わんちゃん

ダルメシアン、独特の白地に黒(または茶系)の水玉模様の犬種です。このダルメシアンを有名にしたのは、ディズニーの古くはアニメ、そして最近では実写版でも上映された「101匹わんちゃん」ではないでしょうか。

数ある犬の犬種の中でも、これだけはっきりとしたきれいな斑点模様は、ダルメシアンだけが持つ特徴です。

そして、前述の「101匹わんちゃん」でもそうでしたが、このファッショナブルな外観となゆえに、トラブルへと巻き込まれていくわけですが、実際、このダルメシアンにとって、この斑点模様が、メリットにも、デメリットの原因ともなっているのです。

そして、このファッショナブルな斑点模様をできるだけきれいに残していこうという考え方で、繁殖されてきたことから、現在も私たちは、この独特のきれいな外観を持つダルメシアンを見ることができます。

しかし、同時にそのことによって、現在のダルメシアンが持つ障害というものもあるのです。

いずれにせよ、ダルメシアンはあの独特の斑点模様がいろいろな影響を与えている犬種です。これについては、別のページで書いていますので、ご覧になってみてください。

さて、ダルメシアンという犬種名については、一般的には、クロアチアのダルアチア地方が原産であろうことから、この名前が付けられたのではないか、と言われていますが、これも推測にすぎないようです。

こんなに見事な外観的特徴のある犬種ですが、その歴史については、よくわかっていないことがとても多い犬種のようです。

そしてもうひとつ、この犬種の特徴は、驚異的な体力、持久力を持っていること、そして、馬ととても相性の良い犬種である、ということです。

そういったことも含めて、簡単に、ダルメシアの歴史も紹介しています。

ダルメシアンの歴史

ダルメシアンの名前は、クロアチアのダルマチア地方が原産だから、と推測されている、と書きました。

しかし、ダルメシアンがなぜあのようなきれいな斑点模様を持つようになったのか、いつから持つようになったのかということに関しては、ほとんどわかっていません。

ただ実際、古代エジプトの壁画にも、ダルメシアンのよな斑点模様のある犬が描かれていたことから、実際のダルメシアンの歴史は、数千年はあるだろうとも言われています。

長い歴史を持つであろう、この派手な外観の犬の歴史があまりよくわかっていない、これも不思議ですよね。

なぜか?

その原因のひとつとして、ダルメシアンがもともとジプシーととも暮らし、定住の地を持っていなかったからではないか、ということも言われています。

そういった、常に移動する生活をしていたためか、このダルメシアンという犬種は、ファッショナブルな外観からは想像もできないような、驚異的な体力、持久力を持った犬種なのです。

それゆえ、古くから猟犬としてはもちろん、牧羊犬、そして軍用犬、またサーカスでも活躍したいたと言われています。

ダルメシアンは、まさに万能犬でした。

そして、数ある犬種の中でも、ダルメシアンにしかできなかった仕事があったのです。

それは、馬車の伴走でした。

ダルメシアンは、馬と協調できるとともに、唯一の犬種だと言われていたのです。

馬車の伴走犬として活躍したダルメシアン

ダルメシアンは、馬と歩調を合わせて走れる唯一の犬種だったのです。

そして、馬もダルメシアンとであれば、問題なく走ることができたと言われています。

驚異的な持久力と、馬と伴走する能力、そしてそのファッショナブルな外観から、馬車が主な移動手段であった頃のイギリスやフランスで、馬車の伴走犬としてダルメシアンが使われていたのです。

1台の馬車に数頭のダルメシアンが伴走して、時には人ごみの中をダルメシアンが場所を先導して走ることもあったと言われています。

また、伴走するダルメシアンは、野犬などから馬を守る役目もしていたとも言われています。

さらに、ファッショナブルな外観を持つダルメシアンが馬車と伴走することによって、馬車がより高貴で素敵な乗り物であるということを、周りの人たちに印象付ける効果もあったようです。

ダルメシアンの馬車の伴走犬としての歴史は、古代エジプトの壁画にもみられるのだそうです。

このように馬車の伴走犬として、ヨーロッパで活躍したダルメシアンは、その後、その活躍の場をアメリカにも広めていきます。

そして、アメリカでは、単なる馬車の伴走犬としてだけではなく、まだ消防車が馬車であったころには、その馬車の消防車の先導犬としても活躍していたそうです。

そういった歴史から、現在のアメリカでも、消防署のマスコット犬としてダルメシアンは知られているのです。

簡単に馬車の伴走と書いてきましたが、そのスピードと走る距離は並ではありません。ダルメシアンの体力、持久力がいかに特殊なものであったのかは、この歴史からも容易に想像ができますね。

しかし、現在はそういった仕事をするダルメシアンはほとんどいないでしょう。

現在のダルメシアンはそのほとんどがペットとして、人間のパートナー犬として暮らしているものと思います。

ダルメシアンに多い聴覚障害について

さて、ダルメシアンの特徴である斑点模様ですが、生まれたばかりの子犬にはありません。

生まれた直後は真っ白で、生後2週間ぐらいから斑点模様ができてきます。

また、まれに水玉よりも大きなエリアに有色部分ができることがあり、パッチといわれています。

外観上はパッチがあると欠点とみなされてしまいますが、健康上はパッチがあるダルメシアンの方がある障害が発生しにくいようなのです。

ダルメシアンに多い障害とは、聴覚障害です。他の犬種でも聴覚障害は発生しますが、もっとも発生率が高いのが、ダルメシアンなのです。

聴覚障害は片耳の場合、両耳の場合がありますが、聴覚障害の発生率にある傾向があるようで、それは次の2つです。

●ブルーアイのダルメシアンは、聴覚障害の発生率が高い。
●パッチのあるダルメシアンは、聴覚障害の発生率が低い。

ということです。

これらは、聴覚障害がメラニンなどの色素にかかわる遺伝子の影響が指摘されています。したがって、聴覚障害の発生率が高いのも、ダルメシアンの特徴である斑点模様の影響があるようです。

ダルメシアンは唯一、尿酸を排出する犬種です

もうひとつ、ダルメシアンは、数ある犬種の中で唯一、尿酸を排出する犬種なのです。

もっと言えば、尿酸を排出する哺乳類は、人間と大型類人猿、そしてダルメシアンだけなんだそうです。

その他の哺乳類は、体内で尿酸を水に溶けやすい物質に変える酵素を持っていますが、人間と大型類人猿、そしてダルメシアンだけは、その酵素がなく、水に溶けにくい尿酸がそのまま体外に排出されます。

人間+大型類人猿グループと、ダルメシアンでは直接尿酸が排出される牽引は違っているようです。

細かい説明はしませんが、ダルメシアンの場合はあの斑点模様をきれいにつくるための遺伝子が関係していると推測され、ダルメシアンがきれいな斑点模様の犬を選択しながら繁殖されてきたことにより、その遺伝子の影響で尿酸が直接排出されるようになったということなのです。

つまり、聴覚障害と同様に、ダルメシアンの一番の特徴であるきれいな斑点模様が唯一、尿酸を直接排出する犬種、動物としてしまったということになります。

ちなみに、尿酸が直接排出されると何が問題なのか?

水に溶けにくい尿酸は、体内で結晶になりやすく、それが尿道で発生すれば、尿道結石となり、また人間の場合は、関節で発生すると痛風となるのです。

ダルメシアンのきれいな斑点模様を残すための努力が、ダルメシアンの健康上の問題を引き起こす原因にもなってしまったということです。

ダルメシアンの性格

ダルメシアンは、数ある犬種の中でも、その斑点模様とそれにかかわることなど、かなり特徴的な犬種です。

では、その性格はどうなのでしょうか?

残念ながら、ペット・トライアングルのラブドッグ店で、ダルメシアンを迎えた実績はあまり多くなく、寝たきりの老犬とホテルを1泊ご利用いただいたぐらいなので、実際にふれあった感覚としての性格に対する印象はありません。

したがって、ダルメシアンの性格に関しては、一般的に言われていることに、以前子犬をお迎えいただいた方で、ダルメシアンも飼っていた方などから聞いたお話を加えて、書いていきたいと思いますので、ご了承ください

ダルメシアンは、馬車の伴走犬として活躍した犬で、驚異的な体力、持久力を持つ犬種です。したがって、ペットとして飼うにも、相当な運動量が必要とかかれていることもあるようです。

しかし、これについては、子犬の頃からの育て方次第で、いかに家族の中でできる範囲のことをダルメシアンにとっても、普通のことという認識をさせていくか、そして、違った形でダルメシアンとコミュニケーションを作る時間を設けていけば、というところを抑えていけば、解消できる問題だと思います。

ただ、実際にしつけやすさという点では、実際に飼っている人、また飼っていた人の話からは、簡単ではない場合もあるようです。

例えば、ドーベルマンの子犬を販売したお客様がすでにダルメシアンを飼っているケースがありましたが、そのお客様は、ドーベルマンのしつけのしやすさに感動していました。

また、猟犬としてダルメシアンを飼っていた方がいましたが、しつけが難しく、結局ダルメシアンは手放した、という話を聞いたこともありました。

また両方に共通していたのは、ダルメシアンは、走り出すと押さえが聞かない、ということでした。

個体差もあり、しつけ方にもよるので、一概にダルメシアンがしつけしにくい犬種とは言えませんが、そういうケースもあるということです。

でも、もともと馬車の伴走犬として使われていたということは、それなりの訓練性はあるということだと思います。

また、一般的に言われるダルメシアンの性格として、馬とはとても相性が良く、また他の犬に対して攻撃的になることもない、と言われています。

ただ、始めたあった人には、ダルメシアンは、警戒心を持って接するので攻撃的になることもあるとのことで、このあたりその犬の特性を見極めるまでは気を付ける必要があるでしょう。

ただ、例えば自転車で一緒にサイクリング、なんてことも、ダルメシアンならできるでしょう。また、ダルメシアンと穏やかに過ごされている方も多いと思います。

ダルメシアンの場合気を付けなければいけないのは、聴覚障害で、この障害を持つ犬の場合、単に音を聞こえないというだけでなく、性格的にも扱いが難しい場合が多いとのことで、迎えるときに、聴覚障害については、よく確認した方が良いでしょう。

ダルメシアンは、小型の愛玩犬のように気軽に飼える犬種ではありません。大きさ的にも、性格的にも、それなりの覚悟ができる方が飼うべき犬種だと思います。

でも、ダルメシアンは数ある犬種の中でも、外観を含めて、かなり特徴ある犬種だと思い、しっかりとしつけて、信頼関係と主従関係を作っていけば、素晴らしいパートナー犬になる大きな可能性を秘めた犬種と感じます。

実際にそれを実感されている方も多いでしょう。

とても魅力を感じる犬種であることには間違いありません。

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