ジャーマンシェパードの歴史は意外に浅い?
ジャーマン・シェパード・ドッグ、その名の通り、ドイツの牧羊犬から作られた犬種です。
しかし、実際には牧羊犬ではなく、軍用犬、警察犬としてドイツから世界に広まった犬種で、欧米ではコンパニオンドッグとしての人気も高く、ほとんどの国で人気犬種のトップからベスト3ぐらいには入ってくる犬種でもあるのです。
見た目はオオカミのようで、かなり昔からいたようなイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、ジャーマンシェパードの歴史は、意外に浅いのです。
現在のジャーマンシェパードが作られたきっかけは、Max Emil Friedrich von Stephanitz(マックス・エミール・フレデリック・フォン・ステファニッツ)というドイツ人によるものとされています。
ステファニッツは軍人であったようですが、犬のブリーダーとしても活動していたようです。
1890年代、彼は、ドイツにいるたくさんの種類の牧羊犬を統一した規格にのっとった、ひとつの優秀な牧羊犬、作業犬として、犬種として確立しようという試みを行っていました。
その犬種の目標は、オオカミのような外観の立耳の犬で全天候型の被毛を持ち、そして訓練性の高い賢さを持ち、かつ鋭い感覚を併せ持った、しかも人間にフレンドリーな性格を持つ、という理想的な犬でした。
そして、ベースになる犬として、当時のジャーマンシェパード、現在はオールド・ジャーマン・シェパード・ドッグと言われている牧羊犬が選ばれ、理想的な犬への改良が行われました。
1899年には、現在のジャーマンシェパードの基礎がほぼできたと言われ、この年にドイツでジャーマン・シェパード・ドッグ協会が設立され、さらに改良がくわえられてきました。
その結果、ステファニッツが理想とした作業犬が犬種として確立して、その訓練生の優秀さから、軍用犬、警察犬としても主力の犬種となっていきます。
蛇足になりますが、軍用犬、警察犬として有名なもうひとつの犬種、ドーベルマンがほぼ同時期にやはりドイツで、やはりオールド・ジャーマン・シェパード・ドッグをベースに作られています。両犬は、まったく別に作られたようですが、これも興味深いと思います。
その後、ジャーマンシェパードは、ヨーロッパはもちろん、アメリカ、そして世界へと持ち込まれ、優秀な軍用犬、警察犬としての地位を確立していきます。
しかし、第2次世界大戦後、ナチスの軍用犬としてのイメージから、ナチスに侵略された国々では、ジャーマンシェパードが次々と処分されたとも言われていています。
そのような過去も乗り越えて、現在では世界各国で、その能力を発揮して活躍しています。
また、人間に対してもフレンドリーで訓練性も高いジャーマンシェパードは、家庭でのコンパニオンドッグ、つまりペットとしての人気も特に欧米では高まり、常に人気犬種のトップ、または上位に入っている、世界的に見れば人気No.1と言っても間違いではない犬種になっています。
ただし、日本では、警察犬としてのイメージがあまりにも強いせいか、家庭犬として飼われるケースは、まだまだ少ないのです。
また、今は盲導犬と言えば、ラブラドールレトリバーですが、日本で最初の盲導犬はジャーマンシェパードです。
ジャーマンシェパードはとても人間にフレンドリーで、しつけも入りやすい飼いやすい犬です。もちろん、大きな犬ですから、飼うにはその自覚としっかりとした飼育環境・しつけは必須ですが。
今後の日本でのジャーマンシェパードの歴史も、より家庭犬としての部分が増えていくことを期待したいと思います。
▼ジャーマンシェパードについて メニュー
- ジャーマンシェパードはこんな犬
- ジャーマンシェパードには2つのタイプ
- ジャーマンシェパードの性格
- ジャーマンシェパードは股関節に注意
- ジャーマンシェパードと暮らす心構え
- ジャーマンシェパード成長期の体重管理
- ジャーマンシェパード成長期の運動管理
- ジャーマンシェパード しつけは重要
- ジャーマンシェパードは大きな癒し犬
- ジャーマンシェパードの歴史
▼ドッグトレーナーが選んだ目的別犬のしつけ教材ベスト3!
- しつけだけではない、犬を飼うに際して必要なことなど、全ての犬の飼い主さんに見てほしい⇒「イヌバーシティ」
- 早く確実にしつけをしたい方には、「ダメ犬しつけ王選手権全種目1位」の⇒「森田誠の愛犬と豊かに暮らすためのしつけ法」
- 愛犬の、「噛む」、「うなる」、「吠える」、でお困りの方には⇒噛み犬のしつけに重点的に取り組んできたカリスマトレーナーのしつけ法
▼amazonの売れ筋ランキング
・犬用品・ドッグフード・トイレシート・お出かけ用品
[PR]☆ワンちゃんがとけちゃうドッグマッサージ ☆最新副業支援ツールtop10
▼サイトコンテンツ