犬のクレートとは?
犬のクレート、犬を飼っている方は知っている方も多いと思います。でも、あまり一般的に使われない言葉とも思うので、もしかしたらご存じない方もいらっしゃるのかな、と思いますがどうでしょう。
実は僕も犬のクレートという言葉を知ったのは、犬の仕事を始めてからしばらくたってからでした。犬にかかわる仕事を始めてしばらくはクレートという言葉はほとんど聞いたことはありませんでした。その後、いろいろなブリーダーさんと話をする中で、稀にクレートという言葉を聞くことがありました。その時はわかったふりをして聞いておいて、後で調べてクレートがなんなんだか、知ったのです。
クレートとはバリケンのことだったんです、というと語弊があるので言い換えると、バリケンのようなプラスティック製のケージ、犬の輸送用のケージのことを一般的にクレートと言うのです。
僕たちが犬の仕事を始めたのは2004年、そのころのブリーダーさんが使うプレスティックケージの定番はバリケンネル、通称バリケンと呼ばれるクレートでした。当初僕たちがお世話になったブリーダーさんのほとんどはクレートなんで言わずに、みんなバリケンとしか言ってなかったのです。
今はクレートもいろいろなメーカーから種類も豊富にあるので、逆にバリケンと言ってもわからない方も多いかもしれませんね。
以前に比べてクレートという言葉も頻繁に使われるようになってきたようなので、犬を飼っている方で、もしご存じない方がいらっしゃったら、覚えておいて下さい。
ペット・トライアングルのサイト内では、個人的にクレートという言葉がそれほど一般的ではないのかな、と思っていたので、クレートという言葉ではなく、扉付きのプラスティックケージという言い方をしています。このサイトでプラスティックケージという言葉が出てきたら、クレートのことだな、と思ってください。
ちなみに、amazonや楽天市場でクレートで検索するとどんなものが検索されるか下のリンクからご覧になってみてください。
犬のクレートの使い方
一般的には、犬のクレートは犬の輸送用のケージとして使われています。ペットキャリー、トラベルキャリー、などと呼ばれていることもあるように。
確かに、犬を輸送するためのケージとしては、最も適しているのは確かです。したがって、犬を運ぶとき、自動車にしろ、電車にしろ、クレートに入れて犬を運ぶのが最も良い方法なのは間違いありません。
しかし、ペット・トライアングルで最も推奨するクレートの使い方は、室内の犬のハウスとして使うことです。室内では、サークルと使っている方が多いように思いますが、サークルは犬のハウスとしては適していません。
犬のハウスとしてクレートが最も適している理由
犬は人間と暮らしている歴史が長い動物です。しかし、そうは言っても、今だ動物としての本能も残っています。野生の動物の巣となるのは、だいたい狭い穴倉のようなところが多いのではないでしょうか。なぜでしょう?
それは、他の動物から見えないしっかりと囲われたところであり、他の動物が入ってこられないような狭い入口とスペースだからです。そこが動物にとって、唯一の安心して休める場所となっています。
犬も室内で休む時は机の下や部屋の隅などが多いのではないでしょうか。もちろん、中には部屋の真ん中でどうどうと寝ている犬も少なからずいるでしょうけどね。
家の中に穴倉を作ることはできませんが、それに近い空間として犬に与えられるのがクレートなのです。
しっかりとしたプラスティックで囲われて、入り口もしっかりと閉められます。プラスティックに通気用の穴はあいていますが周りから中は見にくくなっています。つまり、クレートは穴倉に最も近い犬のためのハウスになるのです。
犬にクレートをハウスとして与えてあげれば、犬は安心して休める場所を確保できることになります。
室内でよく使われるサークルタイプのケージは、柵で囲われているとはいえ、とても密閉されたスペースではありません。外から中はスケスケに見られてしまいます。
したがって、クレートこそが、犬のために最も適した室内用のハウスになるのです。
そして、クレートは犬の輸送にも最も適したケージです。したがって、どこかに犬を連れて行くとき、また犬と一緒にお出かけ、旅行などに行くときも、いつも家で入っているハウスとして使っているクレートをそのまま輸送の時も使うことが出来ます。
ということは、お出かけの時も、いつもの犬が慣れた安心できるスペースをそのまま、犬と一緒に運ぶことが出来るのです。
犬クレートは犬を閉じ込めるところではない!
よく犬の飼い主さんが勘違いされていることで、クレートのようなケージに犬を入れるのは、犬が可哀想、そんなところに犬を閉じ込めたくない、と思っていることです。
これは全く逆なのです。
クレートがハウスに適している理由でも書いたように、クレートは犬が最も安心して休めることができるスペースなのです。
サークルのようなケージをハウスにしているは、常に周りの動き、人の出入りや家の周りの物音などに耳と目をアンテナのようにして警戒しなければいけません。特にハウスもなく、室内を自由にしている犬の場合はなおさらです。
それは犬が自由に動けるスペースがその犬の縄張りとして認識されてしまうため、その縄張りを本能的に守ろうという意識が犬にあるからです。つまり、室内でいつも自由にしている犬は常にその犬の縄張りとなる室内=家に近づく気配に常に敏感になっています。だから、外で人の気配がすれば吠えて、チャイムが鳴ると猛烈に吠えたりする犬もいるのです。
でも、クレートをハウスとして使って入れば、その中で休んでいる限り、犬はそんなアンテナを立てる必要もなく、ゆっくりと安心して休めます。
ただし、普段室内で自由にしている犬をある日突然クレートに入れると、犬は落ち着きなく吠えることもあるでしょう。そうすると、犬の飼い主さんには犬をクレートに閉じ込めた、というイメージがついてしまうかもしれません。
でもそれは、クレートが嫌で吠えるのではなく、普段守っていた室内のスペースを守れなくなったので、それに対しての行動です。
したがって、そのような場合は少し時間をかけながら、クレートが安心して休める場所だと犬が認識できるまで飼い主さんが我慢強く犬がクレートに慣れるのを待つ必要があります。
が、これが結構大変で、多くの飼い主さんはやっぱりクレートに犬を閉じ込めるのは可哀想、となってしまうようです。
でも、常に犬にストレスをかける室内で自由にさせる飼い方と、犬が安心して休める空間を持てるクレートをハウスにする飼い方と、どちらが犬のためになるのでしょうか。僕は犬が安心して休める場所を作ってあげることだと思います。
だから、出来れば子犬の時から、クレートを犬のハウスとして使って、あえてクレートトレーニングなんて必要ないようにクレートがハウスであることが、その犬にとって当たり前、普通のこととなるような、犬の飼い方をしていくことが最も犬のためになると思います。
犬のクレートの選び方
犬のクレートも最近はたくさんの種類があります。
選ぶとなるとけっこう迷うかもしれません。基本的に、プラスティック製で扉がしっかりと閉まるものであって、あんまり華奢でなければなんでも良いのですが、一つだけ重要なポイントがあります。それは、クレートの大きさです。
犬に適したクレートの大きさとは?
クレートを犬のハウスに使う理由は、クレートが最も穴倉に近いケージだからです。つまりしっかりと囲われていて狭くて暗いというのがポイントなのです。
従って、犬のクレートを選ぶときに最もポイントとなるのはその大きさです。
ではどのくらいの大きさが良いのか?クレートの長さ、幅、高さについて、次のようなポイントがあります。
クレートの長さ
犬が無理なくフセをできる程度の長さ。
クレートの幅
犬が無理なく回転できる程度の幅。
クレートの高さ
犬がクレートな中で座ったり、立った時に頭が使えない程度の高さ。
クレートの大きさで最も重要なのは大きすぎないこと!
そして、大きさに関して最も大切なのが、上記のクレートの長さ、幅、そして高さの条件をクリアした上で、最も小さいサイズのもの、ということです。
つまり犬のサイズに対して、大きすぎないクレート、というのが重要なポイントなのです。
あくまでもクレートは犬のハウス、安心して休めるスペースです。
動き回れるくらいの大きさになってしまうとクレートが安心して休める場所ではなく、犬の縄張りになってしまいます。
クレートを安心して休める場所であることを犬に認識させるためにも、大きすぎない、ということがポイントとなるのです。
クレートを選ぶときは、クレートの大きさが犬の大きさに対して大きすぎないものを選ぶように注意してください。
ただし、子犬の場合は別です。理想的には、子犬も大きさに合わせた方が良いのですが、日々成長する子犬の大きさに都度クレートの大きさを合わせるのは難しいでしょう。
従って、子犬の場合は、成犬になった時の大きさを想定して少し大きめのクレートを選んでも良いでしょう。子犬も生後6か月くらいになるとサイズ的には成犬の大きさに近くなってきます。でも、まだそのくらいまでであれば頭は子犬なので、まだ本能的なものは強く出てこないので、少し大きめでも問題はないと思います。
ということで、愛犬に安心して休める場所を与えてあげるという意味からもぜひクレートを移動用だけではなく、普段の室内でのハウスとして使ってほしいと願います。犬のために。
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