ペットホテルではドッグフードを食べない犬もいるけれど…
ペット・トライアングルのドッグケアサービスの実店舗であるラブドッグ店には、毎日いろいろなワンちゃんがトリミング、ペット・ホテルで来てくれる。
その飼い主さんからけっこうよく聞くのが、「うちの子はドッグフードを食べないんだけど・・・。」というような話である。
これは、どちらかというと、小型犬を飼っている飼い主さんからの方がよく聞く。
実際、ペットホテルで来る犬にもフードを与えても食べようとしない犬がいる。
これも、小型犬が多い。
中型、大型の犬は、ドッグフードを与えると、あっという間に食べてしまう、という犬が多いようだ。
まぁ、大型犬でも食べない犬もいるけれど・・・。
家で食べないのと、ペットホテルに来て食べないのでは、少しその要因が違うが、どちらも小型の愛玩犬系の犬が多いようだ。
ペットホテルでは、原則として、犬が普段食べているフードを持ってきてもらい、それをそれぞれの犬に与えている。
ドッグフードの種類で覆いのは、ドライタイプのドッグフードである。それに、ウェットタイプのフードをトッピングして混ぜる、という犬もいる。
また手づくりに近いようなフードの犬もいて、その場合は冷蔵庫で保存したり、与えるときに電子レンジで温めてからという場合もある。
できるだけ、普段と同じような食事になるようにしているのだ。
そんなフードでも、ペットホテルに預けられると食べない犬がいる。
おうちでは食べるけど、ペットホテルに来ると食べない、という犬が、小型犬には少なからずいるのだ。
大きい犬でも、中にはいますけどね。
これらの場合は、ペットホテルといういつもと違う場所に預けられた緊張とストレスで、食べないというのが主な要因であろう。
ペットホテルに慣れていない犬の中には、緊張とストレスで下痢になってしまう犬もいるのだ。
でも、そんな犬でも、何回か利用してもらったり、ある程度長期の預かりだと、徐々に食べるようになってくる。
また、下痢をしていた犬も治って、普通に食べて普通のウンチをするようになってくるのだ。
最初はおうちとは違う環境で、緊張して食べなくても、次第にペットホテルの環境に慣れてくる、と同時に、食べてないから空腹感を感じるようになり、食べるようになるのである。
要するに、環境に慣れてきて、お腹がすけば、ドッグフードを食べるようになるのが一般的な犬のパターンなのだ。
もちろん、初めてでも食欲旺盛な犬もけっこういる。これは犬の性格にもよるだろう。
以上は、ペットホテルでドッグフードを食べない、という話であるが、普段、おうちでおドッグフードを食べない、という犬も少なからずいるようだ。
お家でもドッグフードを食べない犬の場合は…
家でもあまりドッグフードを食べない、
そういった相談を受けた時の回答の基本は、「お腹がすいたら食べるようになる。」ということである。
実際、ブリーダーとかと話しても、答えはほとんど同じなのだ。
だから、食べなければ、食べるまで待つのである。犬もお腹がすけば、食べるのだ。
でも、やはり飼い主さんとしてはドッグフードを与えても、すぐに食べないと心配なようで、その気持ちもよくわかる。
では、そんな時はどうするのか?
食べないということは、お腹があまりすいていない、ということと、そのドッグフードの臭いが食欲をそそらない、ということもあるだろう。
そこで、まず試してみたいのが、ペットフードに少し別の食材をトッピングして、ドッグフードと混ぜて与えることである。
と言っても、人間の食事の余ったもの、おかずなどは基本的に犬に与えることは避けるべきだ。
人間用に調理された食べ物は、塩コショウなどなど、調味料がけっこう使われているものがほとんどである。
人間には問題ないような少量の塩分でも、体の小さな犬には、問題にならないとは言えない。
また、人間には問題ない、というより健康に寄与するような食材でも、犬にとってはそれを食べると死に至る可能性のある食材もけっこうあるのだ。
代表的なのはタマネギ。
でも、ネットなどでは、うちの犬は玉ねぎ食べたけど、問題なかった的なことが書かれている。大丈夫なんじゃないの、という意見もあるようだ。
確かに少しぐらい食べても大丈夫な犬はたくさんいるかもしれません。
でも、タマネギの場合、食べると必ず死の淵をさまよう犬がいることも確かなのである。
うちのパピヨンがそうだったのだ。
その他、人間には問題なくても犬には危険な食材がいくつかあるので、犬の禁止食!のページを見てほしい。
ちなみに、うちのパピヨンの玉ねぎ事件も紹介している。
さて、少し話がそれてしまった。
ドッグフードへのトッピングで、けっこう効果的なのが、焼き芋である。
焼き芋をほぐしてドッグフードにトッピングしてフードと混ぜてあげると、食べるようになる場合がけっこうある。
愛犬が好きそうな食材(犬に害がないと言われるもの)を少しトッピングしてフードと混ぜてあげるのが、まずは簡単で効果的である。
ドッグフードを食べないからと言って、これをやってはいけない
愛犬がドッグフードを食べない場合、飼い主がやってはいけない対応がある。
それは、前述の人間が食事に出すようなものは犬には与えない、ということ。
これは前述した犬に与えるべきではない調味料や食材があるから、という問題だけではないのだ。
たとえ、それらが問題ないものだとしても、普通の人間用の食事は一般的にカロリーも高めなものが多い。
そして、カロリーの高いような食材は、犬も好んで食べる傾向があるようなのだ。
特に肉系などの贅沢品は。
でも、それを食べるようになってしまったら、そこから普通のドッグフードに戻すのが大変になってしまう。
コストの問題もあるが、お金に問題ないから大丈夫というわけでもない。
ほとんどの場合、そのような食生活になった犬は、肥満という問題に直面することになる。
その結果、糖尿病になるリスク、その他の疾患になるリスクが高くなってしまうのだ。
まあ、これは人間も同じだけど・・・。
でも、かわいい愛犬をそんな目にあわせることが、本当に愛犬のためになるだろうか。
結果的に犬が喜ぶ贅沢な食事が、犬を苦しめることになってしまうのだ。
ドッグフードを食べないから、少しずつ食事の内容を贅沢にしていく、ということは犬のためにも避けてほしい。
犬専用の手づくりフードという手もあるけれど・・・
人間用の食べ物がダメなら、犬専用にご飯を作ってあげればいいではないか。
という考え方もある。そしてそれは、決して間違いではないだろう。
犬への禁止食を避けて、犬が好きそうな食材で、適切なカロリーと栄養素を考慮した飼い主さんの手づくりフードを朝晩愛犬に与える、これは理想的なのかもしれない。
ただし、これを犬の生涯、毎日続ける、というのは簡単ではないだろう。
もちろん、出来ないことはないと思うが、実際に毎日犬専用の手づくりフードを作るとなると、食材の費用、そして手づくりフードを作る時間と労力、さらには適切な栄養バランス、カロリーを考慮したレシピを考えることも必要だ。
一般的な家庭で、そういったことを毎日するのは、かなり難しいのではないだろうか。
では、週に1回ぐらいなら、という考え方もあるかもしれない。
でも、それは逆に普段のドッグフードを食べないようにさせるリスクが高くなるだろう。
愛犬専用の手づくりフードを作ってあげよう、という場合は、このようなことも考えてトライしてもらいたたいと思う。
市販のドッグフードは総合栄養食、最も手軽に確実に犬の体重を維持できる
基本的に、現在のドッグフードはほとんどが総合栄養食である。
総合栄養食のドッグフードは、そのドッグフードと水分を適切な量を取っていれば、犬がふつうに生活していくうえで必要十分な栄養素を取ることが出来る。
逆に言えば、犬の適切な体重を維持するには市販のドッグフードが最も手軽で確実なフードと言ってもいいだろう。
ということは、やはり市販のドッグフードを使うことが、犬にとっても、飼い主さんにとってもメリットがある、と言えるのではないだろうか。
市販のドッグフードを使うことは、決して手抜きではなく、愛犬のための、適切な選択である、と考えていいのだ。
ということで、やはりドッグフードを食べるようにさせたいということになる。
ではドッグフードを食べなかったらどうするか
では一体、愛犬がドッグフードを食べなかったらどうすればいいのか、ということに戻ろう。
基本は、「お腹がすいたら食べるようになる。」ということである。
よほど頑固な犬でない限り、お腹がすけば、どんなドッグフードでも食べるようになる。
だから、食べるまで待つ、というのが基本である。
水分は毎日与える必要がある。水分は体に貯められないので都度体に補給することが必須である。
でも、体に必要な栄養分は、それまで普通に食べていればある程度体の中に貯蓄されているのだ。
したがって、普通の犬であれば、少し極端に言えば1週間何も食べなくても、水分さえとっていれば健康面が特に悪化することはない、というブリーダーもいる。
まぁ、普通は2~3日食べなければ、ほとんどの犬はお腹がすいて食べるようになるだろう。
それでも食べない場合は、前述した焼き芋などをトッピングして与えてみると良いだろう。
また、ドッグフードの種類や銘柄を変えてみる、という方法もある。
ただこの場合、どのドッグフードなら食べるようになるのか、ということを知るには、ほぼ試行錯誤、ということになってしまう。
したがって、たまたま当たればいいが、外れた場合は、無駄な出費がかさむことにもなりかねない。
やはり、まずは犬が食べるまで2~3日我慢、それでも食べなければトッピングしてみる、というのが良いのではないだろうか。
もし、それでも食べなければ、犬の体調が悪い場合もあるので、一度、信頼できる獣医さんに相談してみるのがよいかもしれない。
何か疾患があり、それが原因の場合もないことはないので。
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