ドッグフードの袋には必ず与える量の目安が書いてある

市販のドッグフードには、福土のところに、どのくらいの量を与えるのが良いのか、袋に指示されているものがほとんどだと思う。

例えば、僕たちが小型犬用に使っているロイヤルカナンのインドアライフ アダルトの場合、上に掲載した写真のような指示がされている。

従って、朝晩2回の食事であれば、愛犬の体重に対応した量を、1日分=2回の合計でここに示された量になるように与えていればということになる。

しかし、あくまでもこれはひとつの目安である。

以前受講したセミナーでは、このドッグフードに書いてある量は、冬季に対応したものなので、暑い夏にはもっと少な目にするなど、季節によっても調整する必要がある、と聞いたことがある。

また、ドッグフードは、たとえ適切なライフサイクル用(子犬用、成犬用、高齢犬用など)だとしても、その犬の飼育環境や状態によっては与える量を調整する必要がある。

運動量もそうだが、人間と同じで太りやすい体質の子、食の細い子などなど、犬にもいろいろな体質や、食の偏りなどがある場合があり、それによって調整することが必要だ。

肥満気味で体重調整が必要な場合、またはもっと肉付きを良くさせたい場合でも、当然その犬に必要なエネルギー量は変わってくる。

あくまでもドッグフードの袋に記載された量はひとつの目安として、実際の犬の状態や便の状態を見ながら、その犬に合った適切な量を決めていくことになるのだ。

ドッグフードの量について、長くブリーダーをやっている方のほとんどが、その犬に与えるべき量は、その犬の頭と同じ量だ、と言っていた。

犬の頭の大きさ(容積)と同じくらいのドッグフードを1日に与えればよい、というのだ。

実際には、前述のとおり、特にブリーダーの場合には犬の状態を見ながら調整しているのだが、ひとつの目安として言われてきたことのようである。

でもこれは、かなり大雑把な表現だろうとは思う。ただ、犬の大きさに対するひとつの目安にはなっているようにも思うが。

そこでより理論的に犬の体重、状態を考慮してカロリーを計算する方法を紹介したいと思う。

その犬に必要なカロリー量の計算式

計算の仕組みはいいから、早く計算してみたい、という方は、ペット・トライアングルのドッグフードインフォにある「1日のドッグフード量計算機」のページを見てほしい。犬の体重とライフサイクルや状態、そして使っているドッグフードの100g当たりのエネルギー量(kcal)がわかれば、すぐにその犬に与えるべきドッグフードの量(g)がわかる。

▼1日のドッグフード量計算機のページへ

そのページで使っている計算式は次のような内容となっている。

まず、犬が安静時に必要なエネルギー量をRERとする。

このRERは単純に犬の体重から下記の式で求められる。

RER=70×((犬の体重kg)^0.75)

少しわかりにくいかと思と思うので、もう少し説明する。

まず犬の体重を0.75乗するのだが、これがわかりずらいかも。

よく数学で出てくるXの二乗、右上に小さい2が付いているが、その2のところに0.75が付く計算式、つまり「犬の体重を0.75乗する」、ということになる。

ただ、なかなかこの計算式を直接入力できる電卓は少ないだろう。そこで、普通の電卓(ただしルート計算(平方根)の出来るもの)での計算方法をご紹介しよう。

理屈は抜きにして、次のように計算になる。

例えば、犬の体重が5㎏の場合で計算してみよう。

まず犬の体重である5を3回掛け算する。

5×5×5=125

この値の平方根を求める。(ルート 125)

√125=11.18…

さらにこの値の平方根をもう一度求める。

√(√125)=3.34…

という値が算出される。

この値に70を掛ける。

√(√125)×70=234.05…≒234 kcal

これが5㎏の犬が安静時に必要なエネルギー量となる。

この計算を電卓のボタンでオス順番に示すと次のようになる。

5×5×5=√√×70

これを計算すると体重5㎏の犬であれば、RER=70×(5^0.75)≒234 kcal となるのである。

8㎏の犬であれば、同じように計算して、RER=70×(8^0.75)≒333 kcal

これがその犬の安静時に必要なエネルギー量となるのである。

次に、その犬の状況や状態に応じた係数を上で計算したRERに乗じることによって、その犬に与えるべき適切なエネルギー量が決まってくるのだ。

【成犬】
・ 避妊・去勢済み ・・・・・ RER × 1.6
・ 非避妊・非去勢 ・・・・・ RER × 1.8
・ 高齢犬・・・・・・・・・・ RER × 1.4
・ ダイエット時  ・・・・・ RER × 1.0
・ 安静時     ・・・・・ RER × 1.0
・ 体重増加期   ・・・・・ RER × 1.2~1.4

【子犬】
・ 離乳~4か月・・・・・・RER × 3
・ 4か月~成犬・・・・・・RER × 2

【その他のケース】
・妊娠期は時期により・・・・RER × 1.8~3
・授乳期・・・・・・・・・・RER × 4~8
・犬に労働をさせる場合には、その労働の重度によりRER × 2~8

というように、犬の状況・状態によってけっこう変わっているのがわかるだろう。

成犬の場合は、まず避妊・去勢をしているか否かで、必要量が違ってくる。

一般的によく言われるように、避妊・去勢手術を受けた犬は体質的に太りやすくなる。

従って、その場合は、少しばかり与えるエネルギー量が減らされる。

また、体重が増加傾向であったり、またダイエットが必要となった犬は当然、与えるべきエネルギー量も低くなる。

成長期の子犬は当然、必要なエネルギーも多く、また妊娠している犬も、妊娠中、そして授乳期といわば2頭分のエネルギーとなるので値も大きくなってくる。

では例として5㎏の避妊・去勢していない成犬の1日に必要なエネルギー量を計算してみよう。

避妊・去勢していない成犬の場合は、×1.8なので

5㎏の避妊・去勢していない犬の1日に必要なエネルギーは、234×1.8≒421 kcal
8kgの避妊・去勢していない犬の1日に必要なエネルギーは、333×1.8≒599kcal

という値がこの計算式から得られることになる。

この値と、ドッグフードの100g当たりのエネルギー量(kcal)からその犬に必要なドッグフード量(g)が計算出来るのである。

例えば、「ロイヤルカナン インドアライフ アダルト」のドッグフードは100g当たりのエネルギー量が378kcalである。

したがって、次のように計算できる。

5㎏の避妊・去勢していない犬に1日に与えるべきドッグフード量、421/378×100≒111g
8kgの避妊・去勢していない犬の1日に与えるべきドッグフード量、599/378×100≒158g

このように計算できるだが、面倒だと思うので、先に紹介した下記のページを使ってもらうのが早いのである。

なお、各ドッグフードメーカーはそれぞれ独自に犬の体重に対応する必要ドッグフード量の計算式があるようなので、必ずしも、ドッグ―ドの袋の指示とこの計算式の数字が合るとは限らない。

その点はご了承を。

いずれにしても、これらの数字はあくまでも目安だということである。

何度も繰り返しになるが、実際に愛犬に与える量は、犬の体つき、便の状態を見て、また季節によっても調節していく必要がある。

それは飼い主となる人にしかできないことなので、犬のためにも、愛犬に適切なドッグフード量を確認してほしいと思うのである。

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