今年は夏が早くやってきた

2018年の関東甲信越地方の梅雨明けは、統計史上、最も早い梅雨明けとなったようです。

梅雨明けの報道があったのは、6月29日、まだ7月になっていないのに梅雨明け?、と少しびっくりですね。

実際、その報道がある前から雨もほとんど降らず、30度を前後の日が続いていました。

梅雨が明けるのはありがたい、という面は多分にありますが、でもその分、暑い日が長く続くということになると、喜んでばかりはいられません。

それは、人間だけでなく犬も同じです。

どちらかというと、犬は暑さにはあまり強い動物ではありませんからね。

特に室内のエアコンが効いた部屋で飼われるのが当たり前になっている現在、暑さは犬にとっては大敵となります。

天気がいいからと言って、散歩も気軽には出来なくなってしまいます。

今年の夏が、どんな夏になるのかわかりませんが、残暑も考えると、これから3か月前後は、暑さと戦うことが必要になる可能性もあります。

そこで、改めて、犬の暑さに対しての注意、そしてその対策について見直しておきましょう。

犬にとっての夏の暑さ対策も基本は人間と同じで、大きくは次2つになるでしょうか。

  1. 熱中症
  2. 食中毒

食中毒については、「梅雨時に注意する病気とその対策」のところで触れているので、そこを参考にしてほしいと思います。

ここでは、主に暑さに対して最も警戒すべき、熱中症について書いていきたいと思います。

犬の熱中症

夏場の犬にとって、最も注意すべきは熱中症です。

すでに注意はされていると思いますが、梅雨明けで、これからが暑さの本番というタイミングなので改めて注意してほしいと思います。

熱中症については、「犬の熱中症にご注意!」のページでも熱中症自体について書いているので参考にしてください。

ここでは、特にシチュエーションによる熱中症の注意点をまとめてみたいと思います。

  1. 室内
  2. 散歩(屋外)
  3. 留守番

室内での犬の暑さ対策

室内での犬の暑さ対策の基本は、何といってもエアコンです。

北海道や長野など、比較的日影が涼しい地域ではエアコン何て必要ない、というところもあるかもしれません。

僕も長野の御代田町という軽井沢の隣町に住んでいた頃は、直射日光はかなり厳しくても、日陰に入れば涼しく、家の中もエアコンなんか使わなくても、窓を開けていれば涼しくて問題なく過ごせるようなところでした。ただ、それはもう20年以上前の話なので、現在は違うかもしれませんが。

というところももしかしたらあるかもしれませんが、基本はやはりエアコンと言っていいでしょう。

外がいくら暑くても、室内で確実にエアコンが効いていれば、その中にいる限り、問題はないでしょう。

ただし温度設定は、よく28度と言われていますが、犬がいる場合は、もう少し下げた方が出来れば25度ぐらいにしてあげた方が無難だと思います。

クレートをハウスにしている場合、クレートの中が犬の体温で熱がこもりやすくなるので、室内の状況やエアコンによっては低めに設定した方がより確実に犬を守れます。

犬にとっては、極端でない限り、多少涼しいくらいでは問題ありません。

そういったことも含めて、エアコンを使用する場合も、次の点には注意してほしいと思います。

  1. 温度設定は低めに
  2. 人感センサー付きのエアコンは注意
  3. 扇風機やサーキュレーターを併用
  4. 停電に注意

温度設定については前述の通りです。

人感センサー付きのエアコンは注意

最近のエアコンは省エネ機能がいろいろとついています。

その機能によっては、犬に暑さ対策としてはデメリットとなる場合があります。

例えば、人感センサー。

人のいる場所をエアコンがセンサーで感知して、そこへ冷風を送る機能もあるようですが、その場合、小型の犬にはセンサーが反応しない場合もあるでしょう。

人間は涼しくても、犬にはその涼しさが届かないことも考えられます。

そういった機能を手動でオンオフ出来るのであれば、犬が一緒にいるときは、オフにしておいた方が無難でしょう。

省エネも大切ですが、もっと大事なのは愛犬の健康ですからね。

愛犬と暮らす人は、シンプルなエアコンの方がいいのかもしれません。

扇風機やサーキュレーターを併用

そういったことへの対策となるのが、扇風機やサーキュレーターをエアコンと併用することです。

普通にエアコンを付けているだけだと、部屋の中での温度のバラツキが出やすくなる可能性があります。

しかし、扇風機やサーキュレーターをうまく併用してあげれば、その室内の場所による、あるいは高さによるバラツキを小さくすることが出来ます。

犬と一緒に過ごす部屋では、エアコンを使用する時に扇風機やサーキュレーターを併用することをお勧めします。

上記のような注意を払ったうえでエアコンを適切に使っていれば、まず室内での犬の暑さ対策は大丈夫、なのですが、特に夏場はそれでも注意が必要です。

それは停電です。

停電に注意

夏場に多い、夕立、今はそんな風情のあるものではなく、ゲリラ豪雨という方がいいかもしれません。

それに伴って雷が発生することも多く、落雷による停電、なんてことも珍しくありません。

ただし、落雷の場合は、普通は比較的短時間で復旧するので、少し我慢すればいいという場合が多いと思います。もちろん長く時間がかかる場合もありますが。

ただし、それは一緒に人がいれば、という場合です。

エアコンの場合、停電で一度電気が止まると、その後復旧してもそのままではエアコンが作動しない場合があります。僕の家のエアコンがそうなのですが、たまに電気容量を超えてブレーカーが上がってしまうことがあるのですが、その後復旧させても、エアコンは、またリモコンのスイッチを入れないと復旧しないのです。最近のエアコンがどうなのかわかりませんが、自分の家のエアコンがどうなのか、確認していく必要があります。

もし、停電後、電気が復旧してもエアコン自体が復旧しなければ大変です。誰か人がいればすぐにエアコンも復旧できますが、誰も人がいなければ、犬は自分でエアコンを復旧させることはできません。

その時に有効なのが扇風機です。

犬は汗をかかないから扇風機を犬に使っても全く効果がない、とも言われているようですが、そんなことはありません。

もちろん、エアコンなどに比べればその効果は弱いかもしれません。しかし、何もないよりはぜんぜんましです。

風邪が当たれば、汗をかいていなくても涼しく感じます。よく、扇風機を直接肌に充てるようにしてはいけない、というのも体が冷えすぎてしまうからです。

従って、大型犬のブリーダーで屋外の犬舎で犬を飼育している場合は、各部屋に必ず扇風機が設置されています。停電などによってその扇風機が使えない状態になってしまうと、犬が暑さで状態が悪くなってしまうのです。

また、室内で扇風機を付けていると、犬が扇風機の風が当たるところに移動してくることがあります。風が気持ちいいのでしょうね。

つまり犬にも扇風機は一定の効果はあるのです。

その扇風機もシンプルなものは、切から風量設定をガチャガチャと回すタイプなど、機械式のものがあります。

そのタイプであれば、停電の後に電気が復旧した時に、電気の復旧と同時に扇風機も自動的に復旧します。

従って、人がいない時には、そういう意味でもエアコンと扇風機の併用は効果があるのです。

ただし、それも考慮する場合、扇風機は犬のいる場所、クレートに直接風が当たるように設置しておくことが必要です。

犬の場合、人間と違って被毛に覆われているので、風が直接皮膚に当たり、冷えすぎる心配はありません。

また、扇風機を犬の入っているクレートにもあたるように首振りにしておいてもいいでしょう。

そうすれば、人がいない留守中の停電でも、少しは犬の暑さを防ぐことが出来ます。

ただし、この場合に使う扇風機は機械式のスイッチであることが必須ですからね。

水を入れたペットボトルも有効

もし、停電などでエアコンが止まってしまった時には、市販の冷却シートや冷却プレートなども有効でしょう。ただし、エアコンと併用して使う場合は、必ずその冷却プレートからの逃げ場も作っておいた方がいいでしょう。

ものによっては犬にとって冷えすぎになる場合もありますので。

また、有効なのが水を入れたペットボトルです。

水を入れて凍らせたものを使った方がいい、という意見もあると思いますが、その場合は冷たすぎるのでタオルに巻くなどで直接凍ったペットボトルが犬に接触しないようにした方がいいと思います。

が、凍らせなくてもふつうの水道水でも十分効果はあります。

犬やハウスの大きさにもよりますが、できれば500mlよりも1lまたは2lなどの大きなペットボトルの方が、水温の変化は少なくなります。

その水を入れたペットボトルをハウスの端の方に入れておけば、犬はそのペットボトルのところで暑さをしのぐことが出来ます。

室内ではありませんが、夏場に子犬を航空便やトラックで輸送するときは、暑さ対策として必ずケージの中に、この水を入れたペットボトルを2~3本入れておきます。

これを留守番させる時などに利用すれば同じ効果が期待できるのです。

これは犬をクレートに入れて車で出かけるときなども利用できます。

散歩(屋外)での犬の暑さ対策

夏の直射日光は人間と同様、犬にも厳しいものです。

従って、夏場は日中、太陽が出ている時は散歩はしない、というほが基本です。

そして犬にとっての暑さの敵は、太陽だけではありません。

太陽で鉄板焼き状態になっている、路面にも注意が必要です。

人間は、靴やサンダルを履いているので、舗装された道路の暑さを直に感じることは少ないと思います。

でも、はだしで歩けばその路面の暑さが分かるでしょう。

手で触ってもわかりますけどね。

ほとどの犬はその暑い路面をはだしで歩くことになるのです。

靴を履ける犬であればいいのですけどね。

でも一般的にまだ犬の靴はほとんど普及していないでしょう。

成犬の固くなった肉球であったとしても、その厚さは犬にいいことはありません。

ましてや、子犬や室内主体で生活している犬の、やわらかい肉球はその厚さで火傷などのダメージを受けやすいのです。

そういう意味からも、夏場の晴れた日、特に日中は犬の散歩は避けるべきなのです。

特に、短頭種、パグやフレンチブルドッグなどの鼻ペチャ系の犬は、厳禁なのです。

室内でトイレができる犬であれば、無理して散歩に行く必要はありません。

その分は、エアコンの効いた涼しい室内での犬とのコミュニケーションの時間としてあげればいいだけです。

でも、散歩でしかトイレの出来ない犬の場合はそうはいきません。

その場合は、早朝、または夕方かなり日が落ちてから、出来れば日が沈んでからの散歩をしてあげてほしいと思います。

ということで、夏の散歩(屋外)での犬の暑さ対策は次の通りです。

  1. 晴れた日中は外に出ない
  2. 散歩は早朝、または夕方、出来れば日が沈んでから行う

夏場の犬の留守番の注意と対策

理想的には、エアコンなんか使わなくても涼しい場所で留守番させる、ということですが、そんな場所が家の中にあるという方は少ないでしょう。

従って、前述の室内でのでの犬の暑さ対策のところで書いた通り、基本はエアコンを使うこと、です。

が、停電ということも考えた対策をしておくことが大切です。

つまり機械式スイッチの扇風機の併用、冷却プレートなどの使用、そして水を入れたペットボトルを使うなどです。

また、かなり密閉性の良い部屋で、エアコンが切れてからも数時間は部屋の温度があまり上がらないような部屋であればいいのですが、そうでない場合は、どこかしら風が通るようにしておくことも必要な場合もあるでしょう。もちろん、その場合防犯という観点からも問題ないことが必要です。

出来れば、停電になった時に、すぐに確認してもらえる人がいればいいのですが、なかなか難しいと思うので、犬を留守番させる時は、エアコンだけに頼らずに、必ず、停電した時のことも考えてください。

犬と車で出かけるときの暑さ対策

夏場に犬と車で出かけるときは、特に注意が必要です。

車の中は、家の室内とは比較にならないほど、あっという間に温度が上がり、それも体温を大幅に超えてしまいます。

走りながらエアコンを付けている時はそれでもまだいいのですが、それでも窓から直射日光が犬の入ったクレートに当たっていると犬にダメージを与えるくらいの暑さになってしまう可能性があります。

従って、クレートに犬を入れて移動する場合は、そのクレートには絶対に直射日光が当たらないようにします。

僕らは、毎日のように犬を車に乗せているので、車の後部ガラスや後ろの座席より後ろの窓は必ず社交性のあるカーテン、またはまどをきっちちと覆えるシートなどを窓の設置して後部ガラスや側面から直射日光が社内に入らないようにしています。

でもそうしたら後方の確認が出来ない、ということになりますが、バックカメラとは別に常時後方を移すカメラとモニターを付けているので、その点は問題ありません。最近は最初からカメラでバックミラーのモニターで確認できるようになっている車もありますが、それと同じこをとかなり以前から行っています。

そのような対策と併せてエアコンを付けていれば、まず問題はありません。

車で犬と出かけた場合に最も気を付けるのは、車を停車した時です。

最近は相鳥具禁止というのが常識なので、エンジンを付けたまま停車は基本的には出来ません。

従って、その場合は窓やドアを開ける、バックドアを開けるなどで車内の温度があがらないようになどの対策が必要です。

そして、原則として、犬を乗せている場合は、人間だけがその車を離れて犬を車の中に置いていくことは厳禁です。

夏場の太陽の下では、車の中はあっという間に灼熱地獄になってしまいます。

そしてそれはたとえ太陽が出ていないようなときでも、程度の差はあれ同じです。

毎年必ずあるのが、子供を車に残したことによる死亡事故です。

人間は絶対にそんなことにならないようにしなければいけませんが、犬も全く同じです。

そこだけは、絶対に気を付けてほしいと思います。

愛犬を暑さから守れるのは飼い主さんだけです

犬は人間よりも暑さに弱い動物です。

でも、いくら家族同然の愛犬とは言っても、犬は自分でその対策をすることはできません。

それが出来るのは飼い主となる人間だけです。

時には、愛犬の命を失わせることにもなりかねない夏の暑さから愛犬を守れるのは飼い主さんだけなのです。

そんなのは当たり前、なのですが、改めてもう一度確認してほしいと思います。

何かあってから、では遅いのです。

夏はレジャーや旅行など、楽しい季節であると同時に、犬にとっては最も危険な季節でもあるのです。

愛犬を守れるのは飼い主さんだけです。

適切な暑さ対策で、楽しく愛犬とともに熱い夏を乗り切ってほしと思います。

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