ドッグフードの区分

ドッグフードはペットフードの中での犬用のフードということになります。一般的に、ペットフードの区分としては、以下のように区分されています。

  • 目的による区分
  • 水分含有量による区分
  • ライフステージによる区分
  • 機能による区分

目的による区分

ペットフードには、目的別に次の3種類があります。

  • 主食として与えられるもの=総合栄養食
  • 主食としてではなくおやつ、間食として与えるもの=栄養補助食
  • 特定の目的を持ったフード=その他の目的食

それぞれについて、以下に簡単に説明します。

総合栄養食=主食

総合栄養食は犬の主食

総合栄養食とは、犬や猫に主食として与えられるフード、という区分のペットフードです。主食と言えば、日本人の場合は主にお米です。しかし、ここで言う「犬や猫の主食」というのは、少し、人間の場合と違います。人間、例えば日本人の主食と言えば、何といってもお米です。(最近は糖質制限ダイエットなどで食べない人もいるようですが…)しかし、人間の場合、おかずとかなしで、水とお米だけ食べていれば健康を維持できるか、と言えば、難しいでしょう。例え玄米であっても、ビタミンやミネラルが不足すると言われています。ペットフードで言う主食とは、主食となる総合栄養食の区分とされるペットフードと水だけで健康に生きていける、もう少し細かく言うと、その総合栄養食が対象とするライフサイクル(生後●か月まで、●歳まで、など)の犬や猫の健康を維持できる必要十分な栄養素が含まれているフードとされます。従って、総合栄養食に区分されるペットフードには、必ず対象とするライフサイクルが明記されているはずです。一般的に、ペットフード、ドッグフードという場合には、ほとんどの場合、この総合栄養食を対象としているかと思います。

総合栄養食と表示するためには

総合栄養食と表示するためには、当然、それに該当する必要な栄養素が全て含まれているかどうかという、条件があります。そのための条件とは、「ペットフード公正取引協議会」の定める試験の結果を基に定められたもの、とのことです。各メーカーは、メーカー自らの責任によって定められた試験を行い、総合栄養食の条件をクリアしているかどうかの確認を行います。従って、基準を満たしているかどうかは、第三者の機関ではなく、メーカー自身で行うようなので、ここはメーカーのモラルを信じるしかないようです。

総合栄養食の表示

総合栄養食には、次のような表示がされます。 「この商品は、ペットフード公正取引協議会の定める分析試験の結果、総合栄養食の基準を満たすことが証明されています。」 または 「この商品は、ペットフード公正取引協議会の定める給与試験の結果、総合栄養食であることが証明されています。」

栄養補助食=間食

間食は犬のおやつ

間食は、ほぼ人間の場合と同じで、主食以外の時間帯でおやつとして与えるフードです。しつけのご褒美としても使われたりします。(私たちは、フードをご褒美として使うしつけ方は推奨していませんが。)ジャーキーやガムなどは、この間食に区分されます。表示としては、間食以外に、おやつ、スナック、トリーツなどの表現で問題ないようです。

間食を与える量

間食はあくまでおやつですから、人間と同様、食べすぎは体に良くない場合もあるでしょう。そのため、1日に何回与えて良いかを回数や給与限度量の表示、また間食を与えることにより、主食の給与量を調整する必要があるなどの注意事項が記載されています。給与限度量としては、1日当たりのエネルギー所要量の20%以内になるように指導されているようです。

その他の目的食

上記に「総合栄養食」と「間食」を説明しました。「その他の目的食」とは、「総合栄養食」でもない、「間食」でもない、この2つのどちらにも当てはまらないフード全般の括りです。

具体的なその他の目的食

例えば、食の細い犬の食欲増進のため、総合栄養食や手づくりフードなどに振りかけて、あるいは混ぜて与えるタイプのフード、これは、副食(おかず)、ふりかけなどと表示されています。 また、特定の栄養素やカロリーの補助として与えるフード、いわゆるサプリメントの類もこの分類になり、栄養補完食、カロリー補給食、動物用栄養補助食(動物用サプリメント)等、栄養補助食として表示されます。 また、特別療法食、食事療法食など療法食と言われる、特定の栄養素を調整して特定の疾患や疾病の改善に有効とされるフードもこの分類となるようです。ただし、療法食と表示があるフードは、原則として獣医師の指導に従い与えることが必要です。

水分含有量による区分

フードに含まれる水分の比率によって、以下のように区分されています。

ドライフード

製品水分10%程度以下のフ製品水分10%程度以下のフード。加熱発泡処理された固形状のものがほとんどです。水分含有量が13%以上では、カビが生えたりするので12%以下に保つ必要があり、安全性に配慮して多くは水分含有量10%以下となっています。

ソフトドライフード

製品水分25~35%程度のフードで、加熱発泡処理されています。しっとりさを保つために湿潤調整剤を使用します。

セミモイストフード

製品水分25~35%のフードで、押し出し機などで製造され、発泡していないものです。しっとりさを保つために湿潤調整剤を使用します。

ウェット缶詰

水分75%程度で、品質保持のために殺菌工程を経て、缶詰に充填されたフード。

ウェットその他

水分75%程度で、品質保持のために殺菌工程を経て、アルミトレーやレトルトパウチに充填されたフード。


ライフステージによる区分

ドッグフード、ペットフードの総合栄養食は、そのフードを与えるライフステージが決められています。一般的には、子犬、成犬、高齢犬の3つのステージに分けられますが、さらにそれらをもう少し細かく年齢で指定したり、また妊娠・授乳期の母犬用などもあります。特に与えるライフステージを指定しない、全てのライフステージに対応しているというドッグフードもあります。現在各ペットフードメーカーで最も一般的な区分は、子犬、成犬、高齢犬(シニア犬)なので、それぞれの特徴を簡単に説明します。

子犬用ドッグフード

表示と対象年齢

子犬用、幼犬用、またグロース(成長)などと表示されます。メーカー、また特に犬の大きさによって、対象となる月齢が変わってくる場合もありますが、概ね、生後12か月、つまり1歳までの犬が対象となります。小型犬では、もっと早い月齢まで、逆に大型犬ではもう少し遅い月齢までを対象としているフードもあります。また細かくは、授乳期の子犬用、また子犬のための栄養も必要な妊娠している母犬用もありますが、子犬用で兼用とされている場合もあります。

特徴

子犬は、心身がどんどん成長していく時期なので一般的な成犬よりも、より多くの栄養、カロリーを必要とします。それに対応しているのがいわゆる子犬用のドッグフードです。したがって、子犬用のドッグフードを普通の成犬に与えると、カロリー過多となり肥満の原因にもまってしまいます。ただし、スポーツドッグなど活発に動く犬には普通の犬よりも多くのカロリーを必要とするため、また逆に食が細く、あまり食欲のない犬などには、少量でも必要なカロリーを与えられるため、あえて成犬でも子犬用のドッグフードを与えることもあります。

成犬用ドッグフード

表示と対象年齢

成犬用、メンテナンス(維持)などと表示されています。対象となるのは、一般的には生後1歳以上で、小型犬はそれより早め、大型犬は遅めの場合もあります。そして、上限がだいたい7~8歳、これも小型犬では遅め、大型犬では早め、となっている場合があります。一般的に、小型犬は早く成犬になり、高齢犬になるまでの期間が長く、大型犬になるほど成犬になるでの機関(子犬の期間)が長く、成犬になってから高齢犬になるまでの期間は短くなります。

特徴

体の成長も終わっているため、この時期は体の機能を維持するために必要な栄養とカロリーが必要となります。そのため、成犬用をメンテナンス(維持)と表示する場合もあるのです。この時期、カロリー過多になると肥満になりやすく、人間同様、注意が必要です。逆に、食が細い犬は、必要な栄養、カロリーが取れない場合もあるので、子犬用を与える場合もあります。

高齢犬用ドッグフード

表示と対象年齢

高齢犬用、老犬用、シニア犬用などと表示されています。一般的には、7~8歳以降の犬が対象となりますが、前記の通り、大型犬では早めに対象にしている場合もあります。また、8歳以上、10歳以上、12歳以上などと、より高齢期をより細かく分類しているドッグフードもあります。

特徴

最近の獣医学の進歩、また室内飼いが普通になり、飼育環境が良くなっていること、ドッグフードの改善などにより、犬の寿命は一昔前に比べると、かなり伸びてきています。それに伴い、人間と同様に、加齢による身体機能の衰えなどもあり、ドッグフードもそれに対応したものになってきています。犬の普段の活動状況、状態などにより、必ずしも指定の年齢に合わせる必要はないと思いますが、ひとつの目安となるので、それぞれのドッグフードの特徴を調べて、与えるフードも愛犬の高齢、状態に合わせることも愛犬の寿命を延ばすことになるかもしれません。

機能による区分

最近は、ペットとしての犬も家族の一員という意識が一般的になり、飼育環境が改善されてきていますが、一方では大事にされ過ぎて、栄養過多、つまり肥満傾向にある犬も多くなっています。また、人間と同じような食事を与えられることもあり、糖尿病にある犬も増えているようです。そういった特定の疾患や疾病に対応した療法食も増えていました。こういった療法食は原則として獣医師の指導のもどに与えることが必要です。しかし、一般的な総合栄養食にも、肥満や糖、アレルギーや関節のトラブルに配慮されたドッグフードが多数販売されています。特に多いのが、肥満、つまりメタボな犬のためのドッグフードです。満腹感を与えながらも、カロリーを控えめにするなどのドッグフードで、体重管理、肥満、減量、満腹感などの表示がされていることが多いと思います。また、犬のアレルギーも問題になっているケースが多くなり、ドッグフードの原材料となる肉に配慮したり、また肉以外の魚系を主体としたフードもあります。このサイトでも、そういったドッグフードをご紹介しているので、該当する愛犬がいらっしゃる方は一度検討いても手も良いのではないでしょうか。参考までに下記のようなドッグフードを紹介しています。

肥満、各種疾患など目的別ドッグフード

*このページの内容は、一般財団法人 ペットフード協会のホームページのペットフードの種類のページを参考、一部引用させていただきました。

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