犬の毛色の違いによる性格の違いの可能性
現在ペットとして飼われている犬は全て、人間が改良して作られてきた動物です。
どの犬種も純血種と言われていても、過去にいくつかの犬種を掛け合わせて作られてきた犬種がほとんどでしょう。
また、同じ犬種でも、以前はなかったような毛色が最近の同じ犬種で見られるようになっていたりなど、同じ犬種の中でも改良が進めれている場合もあるでしょう。
その場合、本来その犬種にはなかった毛色を作るためには、必ず他の犬種の血が入っているはずです。
ということは、その新しい毛色を作るために入れられた血を持つ犬種の遺伝子が入ってきている、ということになります。
したがってその他の毛種の遺伝子から、毛色だけではなく、先天的な気質も、その新しい毛色の犬には受け継がれている可能性があると考えられます。
ということは、同じ犬種でも毛色によって性格に違いが出る可能性はある、と言えるのかもしれません。
犬種による性格の違いはあるのか
では、その犬種による性格の違いは実際にあるのでしょうか。
犬種も姿かたちを同じようになるように固定させて作られるので、生まれつき持っている遺伝的な気質も似たようになっていくことが考えられます。
したがって、ある程度のその犬種に共通した特徴的な気質を持って生まれてくる可能性はあるでしょう。
実際、ぶりーだーの犬などと接してきたり、ラブドッグ店に来る犬たちを接している中で、チワワ、パピヨン、などはトイプードルとは性格的な違いを感じるようにも思います。
例えばチワワの場合は、人懐っこいというよりは、強気、また逆にシャイであったり、といった性格の子が多いように感じます。
パピヨンは、人に甘ったれるというよりは、どちらかというと素っ気ない、我が道を行く、という性格の子が多いように感じます。
それに対して、トイプードルは比較的、人懐っこい、甘ったれな子が多いと感じます。
ただし、全てのチワワ、パピヨン、トイプードルがこのような性格というわけではありません。
チワワやパピヨンにも、とても人懐っこい甘ったれな子もいますし、逆にトイプードルでも人見知りでシャイな子もけっこういますからね。
この犬種による性格の違いは、人間の人種による性格の違いと同じようなイメージではないでしょうか。
一般的なイメージでは、日本人はまじめだけど社交性がない、とか言われていますが、日本人がみんなそうというわけではありません。
アメリカ人は陽気で明るく自己主張が強いというイメージが多いようですが、そうではない人もけっこういます。
要するに同じ人種、国籍だから性格がみんな似ているというわけではなく、それぞれの国にもいろいろな性格の人がいます。
実際に追うべき人も、身近で接してみると、日本人と全く変わらないではないか、という人がほとんどです。
でも、やっぱりイメージとしてはそれぞれの国の人にはなんとなく共通したところがある、という印象もある、という程度ではないかと思います。
犬種による性格の違いも、それと同じような印象です。
したがって、同じ犬種でもいろいろな性格の犬がいるので、個々の犬とつきあっているとあまり犬種による性格の違いは感じないのかもしれません。
ということは、毛色の違いも、実際にはそれによって性格に違いが出る可能性は低いと思います。
最近よく見るトイプードルの毛色による性格の違い、実際には全く感じません
トイプードルの性格について最近よく見かけるのが、毛色による性格が違う、という内容です。
簡単に言えば、昔からプードルにある、黒や白は、性格が安定していてしつけも入りやすい、トイプードルでも比較的新しい毛色であるレッドやアプリコットは、性格が安定せずにしつけも入りにくい、というものです。
でも、実際にペットホテルやトリミングに来るたくさんのトイプードルや、また実際にしつけトレーニングを行ったトイプードルに関しては、この毛色による性格の違い、毛色による性格の特徴は、全くあてはまりません。
噛む、吠える、というトイプードルはどちらかというと白が最も多く、次に黒のトイプードルです。
レッドやアプリコットのトイプードルもしつけはとても簡単に入ります。
もちろん、黒や白でも全く攻撃的ではない、人懐っこいトイプードルもたくさんいますし、ちょっと危ないレッドやアプリコットのトイプードルだっています。
しいて言えば、問題が多いのはむしろ、黒や白のトイプードルですが、トイプードル自体が現在日本で一番多く飼われている犬種なので、とにかくたくさんいます。
したがって、その性格も10頭いれば、みんな違います。
したがって、僕が実際に接している中で、トイプードルに関して、毛色による性格の違いは全くありません。
数が多いだけに、性格も色々ですが、その性格の傾向に色は全く関係ないのです。
もしかしたら、20~30年ぐらい前には、まだそういう傾向があったのかもしれませんが、少なくとも現在のトイプードルには毛色による性格の違いは全くない、と言っていいでしょう。
毛色での性格の違いを唯一感じるのはラブラドルレトリバー
ほぼすべての犬種で、毛色による性格の違いを感じたことはありませんが、唯一、どうしても感じてしまう犬種があります。
それは、ラブラドルレトリバーです。
盲導犬として有名なラブラドルレトリバーなので、おとなしくて従順、というイメージを持つ方もいるかもしれません。
確かに、盲導犬になるようなラブラドールレトリバーはその通りです。
でも、盲導犬になれるのはラブラドールレトリバーの中でも本のわずかな選ばれて犬だけです。
もちろん、その素質を持っているのがラブラドールレトリバーだということも間違いないでしょう。
でも、ラブラドールレトリバーは実際にはとても陽気で人懐っこい活発な犬です。
その活発さが、僕の経験上では色によって明確に違いを感じてしまうのです。
もしかしたら、単なる僕の偏見かもしれません。たまたま、そういう犬とあってきただけなのかもしれません。
上に書いてきたように、基本的には僕は、現在の犬には毛色で性格の違いはない、と思っているのですが、ラブラドールレトリバーだけは、どうしても感じてしまうのです。
ラブラドールレトリバーはどんな毛色でも基本期には陽気で人懐っこい、のですが、毛色によって次のような違いを感じています。
- イエローのラブラドールレトリバーは比較的落ち着いている。
- ブラックとチョコは、かなり活発度が高い。
たまたまなのかもしれませんが、僕が接してきたブラックやチョコのラブラドールレトリバーは、ほとんどの犬が極めて活発、中にはすごく吠えるような子もいました。
イエローのラブラドールレトリバーは、陽気で人懐っこくてもどこか落ち着いたところがあるのですが、ブラックやチョコのラブラドールレトリバーで落ち着いた印象を持ったのは1頭だけでした。
それはもう10歳を過ぎた老犬でしたが、飼い主さんによると、子犬の時はとても暴れん坊で大変だったとのことでした。
ラブドッグ店に来る黒やチョコのラブラドールレトリバーは、みんなとても活発で、言い方を変えれば落ち着きがない、と言ってもいいくらいです。
いつも陽気に尻尾を振りながら、歩き回っています。
動きも、とてもきびきびしている、というか常にどこかが動いています。
とにかく、ブラックやチョコのラブラドールレトリバーは、活発、という印象がとても強いのです。
でも、これは決して悪いイメージではありません。
活発と言っても、決して攻撃的なことをするわけではなく、人懐っこいのです。
だから、活動的な飼い主さんであれば、まさにうってつけの犬なのが、黒やチョコのラブラドールレトリバーだと思うのです。
一緒にいると毎日が楽しいだろうな、と思うと同時に、大変な時もあるだろうなとも思ってしまいますが。
もちろん、温厚で落ち着いたブラックやチョコのラブラドールレトリバーもいるはずです。
僕はたまたまそんなラブラドールレトリバーに会っていないだけなのだと思います。
でも、活発なブラックやチョコのラブラドールレトリバー、けっこう好きかもしれません。
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