室内でも、まずはハウス飼いが基本です。
犬が家の中で問題行動を起こす場合、ほとんどの場合は犬を室内でフリーにしている、つまり放し飼いにしていることがほとんどです。その場合、犬との主従関係と信頼関係も出来ていない場合が多いと思うので、まずはそこを作ることからがスタートとなります。それを行うには、犬のしつけ方の各ページをご参照ください。
同時に、それが出来ない場合は、まずはハウス飼いをして、犬の行動を制限していくことが必要です。犬の飼い方のページをご参照ください。
それを行うだけでも、犬が室内のトイレ以外の場所で排泄してしまう、という問題は解消できてきます。より具体的な方法は下に書いてあります。
また、吠えるという問題がある場合、下に積極的にそれをやめさせる方法を書いてありますが、もし、ハウス飼いをしていない犬の場合であれば、ハウス飼いをするだけで、吠えるのが収まることもあります。
室内でも、犬は自由に動ける場所は、自分のテリトリーだと考えます。したがって、特にリーダー意識を持つ犬は、家に近づく気配には敏感に反応して吠えるようになります。
つまり、家の中にいても、常時外からの気配を警戒して、常に神経を尖らせている状態が続きます。見た目は寝ていても、外の気配には敏感に反応するように、寝るときも本当の意味で、ゆっくりと休むことは出来ません。
本来、何も警戒することがなければ犬は1日の2/3は寝て過ごしています。
それが、ほとんどゆっくりと休むことも出来ずに、神経を尖らせているため、ストレスも相当かかり、余計吠えるようになってきます。
しかし、ハウス飼いをして、ハウスの中にいれば安心だということがわかってくれば、犬はゆっくりと安心して休むことができるようになります。
それに加えて、しっかりと主従関係と信頼関係を作って飼い主さんが頼れるリーダーだと認識していけば、犬はより精神的に安心することができます。
これだけで、犬は吠えにくくなってきます。
実際に家庭犬専門トレーニングでお預かりした中にも、とにかく家で吠えて仕方がない、という犬が、本架空的なトレーニングを始める前に、1週間ゆっくりとハウスで休ませただけで、うちへ戻ってからも、ほとんど吠えなくなった犬もいます。
例え家の中であっても、問題行動をいきなり直そうとするのではなく、飼育環境、しつけ方を見直すことが重要です。
でもそれだけでは直らない犬もいます。以下、ペット・トライアングルで行っている具体的な対処方法をご紹介いたします。
玄関のチャイムや電話が鳴ると吠える!
玄関のチャイムが鳴ると、吠える、というご相談もよく受けるご相談のひとつです。
これを止めさせるのも、他の問題に対する対処とまったく同じで、しっかりとした犬との主従関係と信頼関係を築いた上で、リードでのショックでそれを止めさせて、止めたら優しい声としっかりと撫でることによりフォローする、という方法で止めさせていきます。
いきなり吠えることを止めさせるようにするのではなく、まず、犬との主従関係と信頼関係がしっかりと出来ているところから見直すことが必要だと私たちは考えています。
それをやらずに、たとえば、チャイムがなって犬が吠えたらリードでショックをかけて止めさせる、ということだけを繰り返しても、吠えるのを止めさせることは出来るでしょう。
しかし、その場合、リーダー意識を持っている犬は、「なんでお前なんかにそんなことされなきゃいけないんだ!」という気持ちがもって、飼い主に対して反感を持ったり、反撃したりする犬もいるかもしれません。
また、逆に本来とても怖がりの犬の場合、リードのショックだけで止めさせると、余計萎縮してしまい、飼い主さんは怖い存在だと思うようになってしまうかもしれません。
吠えるのは止めても、ほかの問題を引き起こす可能性もあると思います。
したがって、まずは犬が飼い主さんをしっかりとしたリーダーだと認識して、信頼しているという関係を構築した上で、行い、またリードでのショックをかけるだけでなく、その後にしっかりとフォローすることが重要だと考えているのです。
この方法で、チャイムに吠えるのを止めさせる場合、誰かが来るのを待っていたら、いつチャイムがなるかわからないので、できれば複数の人に協力をお願いして、チャイムトレーニングの時間を作って、トレーニングを行うのが効率的です。
犬との関係が出来ている飼い主さんが犬が吠えたらリードでショックをかけて、フォローする役割、もうひとりは、外でチャイムを鳴らして、家に入ってくる役割という形で役割分担をしておきます。
犬は、リードをつけた状態で、上の開いた60cm×90cmのよくある上のあいた扉付きのサークルなどに入れておきます。また、トレーニングを行うときは普通の首輪ではなく、チェーンカラーを使ったほうが効果的です。
このように犬にリードでのショックがかけられる状態で犬をサークルに入れて、もう一人がチャイムを鳴らします。
犬が吠えた瞬間にリードでのショックをかけて吠えるのを止めます。吠えるのを止めたら、しっかりとフォローします。
このときも、できれば犬がほえようとして吠える前にリードでのショックをかけます。もし間に合わなくて犬が吠えてからでもそれはそれでけっこうです。
だいたい、その場では、2~3回行うと、吠えなくなってくると思います。ただし、そこですぐに吠えなくなっても、まだまだそれが定着するには時間と経験が必要です。
これも、何日か続けていくことが重要です。最終的には完全に定着するまで行います。
ただし、1回あたりのトレーニング時間は長くても30r分程度が良いでしょう。
電話の場合も、まったく同様のトレーニングを行います。
しつけは、あせらず、地道に、忍耐強く、教える人間のがんばり次第です。
ハウスの中で、吠える。
ペット・トライアングルではハウス飼い、ハウスも犬の体の大きさに合わせた大きすぎないバリケンタイプのものを推奨しています。詳細は犬の飼い方のページをご覧ください。
ただし、そのようなハウスに入っていても、犬の食事の準備を始めると、その音で吠え出したりする犬もいます。
ここでも前提条件として、飼い主さんがしっかりとリーダーの立場になっていることが必要ですが、これも、リードのショックとフォローで対処していきます。
これも、その場その場で行うのではなく、トレーニングの時間を作り、20~30分行います。
たとえば、食事時に、犬の食器の音などで吠え出す場合は、その時間をトレーニングの時間とします。
犬が吠えるように音をたてて、犬を吠えさせます。
吠えたらすぐに、ハウスの扉を開けて、リードをつけてすかさず、ハウスの中でリードでのショックをかけて吠えるのを止めさせます。もし、犬がすぐにハウスの外へ出てしまった場合は、すぐに出たところでリードのショックで吠えるのを止めさせます。
ハウスの中でショックをかけた場合は、そのままハウスの中で、しっかりとフォローします。
これを繰り返して、食事の気配がしても、吠えるのを止めさせていきます。
当然このトレーニングも、2~3日ではなく、何日も繰り返し行って、定着させていきます。
原因にかかわらず、吠えることを止めさせるトレーニングを行う場合は、犬との主従関係と信頼関係がしっかりと出来ていることを前提として、トレーニングの時間を作り、犬をできるだけ吠えるような状態を作り、積極的に吠えるのを止めさせるようにしていきます。
それを毎日繰り返し行っていき、吠えないことが定着するまで行っていきます。
ただし、一度吠え癖の付いた犬を吠えなくさせるのは簡単ではなく、かなりの忍耐力が必要となります。
家具をかじる、拾い食いをする。
これも止めさせる基本的な方法は吠えることと同じです。
吠えるという行為が、家具をかじる、拾い食いをする、という行為に変わっただけでやることは同じです。
それを止めさせるためのトレーニングの時間を毎日20~30分程度つくり、意識的ににかじる、または拾い食いをする状況を作ります。
犬がそのやってほしくない行動をしたら、出来ればその行動を行いそうになったら(行う前に)、リードでのショックでその行動を止めて、止まったらしっかりとフォローする、これを繰り返します。
トレーニング、あるいは排泄の時間以外は、ハウスに入れて、それらの行動が絶対に出来ないような飼育環境であることはもちろん、必要条件です。
したがって、これらの行動が問題となる場合、犬はそれが出来る飼育環境にあるということになるので、まずはそこを変えていくことが必要になってきます。
トイレ以外のところで排泄してしまう。
このページの最初のほうで書いたとおり、まずは、トイレ以外のところでは排泄ができないような飼育環境にしていくことが必要です。
トイレ以外のところで排泄してしまうということは、犬がそれを出来てしまう環境にいるということになります。つまり室内をフリーに動けるということになります。
したがって、まずはハウス飼いに変えることがスタートとなります。具体的には犬の飼い方のページをご参照ください。
では、具体的に犬のトイレトレーニングはどうやって行うのか?
これについては、子犬の場合、成犬の場合で、基本的な方法は同じですが、少し心構えと対応の部分で違うところがあるので、別のページでご紹介しています。
犬のトイレトレーニングのページをご覧になってみてください。
これらの問題が解消しれてくれば、室内にフリーにしても問題なく犬と生活ができるでしょう。
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