子犬を迎えたらまずやること

子犬を迎えたらまずこれをして下さい

子犬を迎えてからの飼い方について、詳しくは子犬の飼い方・迎え方の各ページで紹介していますが、これから子犬を迎える方にはぜひご覧いただきたいので、あらためて、おおまかな流れをまとめてみました。したがって、このページを見れば、子犬を迎えたらどうすればいいのか、がわかるかと思います。細かい点については、参考となる記事としてリンクを付けてある、子犬の飼い方・迎え方の該当ページをご覧になってください。

まず最初に「子犬を迎えたらまずやること」をリストアップしておきます。

  1. 食事とトイレ以外は子犬に何もしない
  2. 子犬を環境に慣らす/li>
  3. 子犬を人に慣らす
  4. 子犬を犬に慣らす

1.食事とトイレ以外子犬に何もしない

子犬を迎えてまずやること、それは「何もしないこと」です。

可愛い子犬が来て、早速抱っこして、子犬と遊びたい、という気持ちはよくわかりますが、子犬のことを考えてあげると、まずは「何もしない」ということが大切です。

子犬は、初めてのところ、その時点では、まだ慣れない人たちに囲まれて、とても不安に感じ、精神的に不安定な状態になりストレスになっています。それが肉体的な不安定さにもつながっていきこともあるのです。

そんな心身ともに不安定な状態でも、愛想を振りまいて頑張ろうとする子犬もいます。委縮して固まってしまう子犬もいます。

頑張る子犬を、子犬が喜んでいるからと、また委縮した子犬を喜ばせようと、長時間遊ばせたために、子犬がその後ぐったいりとしてしまった、ぐったりしないまでも、おなかを壊してしまった、という事例は数多くあるのです。

子犬を迎えてまず大事なことは、初めての場所に来て、心身ともに不安定で、緊張して疲れている心と体をゆっくりと休ませて上げることなのです。

もちろん、トイレなどはさせてあげないといけません。もちろん、フードや水も与えなくてはいけません。やることはそれだけです。

それ以外のときは、ハウス(別ページで書いたとおり、バリケンタイプのしっかりと囲われた大きすぎないプラスティックケージ、クレート)に入れたまま、そーっとしておいて上げてください。

吠える子犬もいるでしょう。その時も、子犬には直接かまわずに、ハウスにタオルや新聞紙などをかけて暗くしてあげて、吠えてもそのまま放っておいてください。それが子犬のためなのです。

できれば、1週間はこの状態で、ゆっくりと子犬を休ませてください。

そして、この1週間は休ませると同時に、環境に慣らす、という期間でもあるのです。

2.子犬を環境に慣らす

まずやることは「1週間何もしないこと」、そして、その何もしない期間は、同時に、子犬をその場所、環境に慣らしていく期間でもあるのです。

犬は音や匂いにとても敏感です。新しいところに来て、犬が聞く音、匂いも、今までとは全く違うものです。

人の声、テレビの音、回りから聞こえてくる音全てが、その犬にとっては初めてで、最初は聞き耳を立てるでしょう。でも、しばらく時間をおけば、その音がその犬にとっても、普通の生活の音になってきます。

匂いも同じです。

新しく迎えてくれた家族の声に慣れ、テレビの音にもなれ、その家の匂いにも慣れてくると、犬は次第に落ち着いてくるでしょう。

そして、迎えられた当初感じていた不安感も少しづつ和らぎ、落ち着き、環境の変化で便の調子も悪かった犬も、次第に体調を取り戻してくるでしょう。

犬を迎えて1週間、この期間は、犬をしっかりと休ませるとともに、新しい環境に慣れさせるための、大事な期間なのです。

子犬を迎えてうれしい気持ちを抑えて、まずは1週間、トイレと食事以外は、犬にはかまわずに、しっかりと休ませ、環境に慣らしてあげてください。

とても難しいと思いますが、犬のために。

参考となる記事

3.子犬を人に慣らす

子犬を迎えて1週間、しっかりと休ませ、環境にも慣らして、やっと子犬と触れ合うことができるようになりました。

といって、ここで無茶苦茶に可愛がったり、いきなり長時間遊ばせたり、というのはやはり子犬の体調を崩しかねません。

環境にならせたといっても、1週間です。犬によってはまだまだ慣れていないかもしれません。

そこで、まずは優しく、子犬を新しく家族となった人たちと接しさせてあげてください。

ただし、ここで考えてほしいことがあります。

かわいいからこそ、この子犬を家族はもちろん、誰からも愛される犬に育ててあげる、ということを改めて認識してほしいのです。

だから、たとえ生後2ヶ月の子犬でも、犬と接する時間は、犬とのトレーニングの時間だというくらいのつもりで、犬と接してほしいのです。

子犬が新しい環境で最初に触れ合う人間は、そのご家族です。

そして、そのご家族みんなが、犬よりも上の立場にあると言うことをこの時期から犬に認識させていくことが、その後のしつけにもつながって行くのです。

特に重要なのは、「アマ噛み」に対する対応です。「アマ噛み」は即座に止めさせて、絶対にさせないようにする、ということです。アマ噛みは、将来的に本気噛みになることもありえるので、絶対にさせないことが重要です。「アマ噛み」は簡単に止めさせることが出来るのです。(下のリンクにある「子犬の飼い方・迎え方4 子犬を迎えて1週間から」のページに詳しく書いてあります」

さて、犬が接する人間は、家族だけではありません。

生後2ヶ月で迎えた子犬の場合、まだ子犬のワクチンプログラムが終了していないので、犬を歩かせてのお散歩はできませんが、犬を抱っこしてお散歩することはできます。

天気の良い日は、日光浴も兼ねて、積極的に犬を抱っこしてお散歩に行きましょう。

そして、公園などで、できるだけ多くの人に子犬に少しずつ触ってもらい、人に慣らしていくとよいでしょう。

その時に頭を撫でてもらうだけでなく、足先なども触ってもらって、誰がどこをさわっても抵抗ないように、していくことも将来のためになるでしょう。

ただし、優しく、短時間で。

4.子犬を犬に慣らす

もし、先住犬がいるよであれば、その犬に慣らしていくことも必要です。また先住犬が家にいなくても、他の犬に慣らしていくことも必要です。

最近は、犬の多頭飼いも増えてきました。すでに犬がいるご家庭で、新たに犬を迎えた場合、その先住犬にも慣らしていくことが必要ですね。

ただ、これは先住犬の性格などによっても、どのように接しさせていくかは変わるかもしれません。また、新しく迎えた犬の性格などによっても、対応を変える必要があるかもしれません。

ただ、どんなケースでも共通しているのは、何をやるにも、先住犬を優先すること、です。

また、新しく迎えた犬と接するときも、例えば、先住犬を抱っこしながら、まずは先住犬に「あなたが一番なんだよ」ということを感じさせながら、「一緒に新しい犬を迎えてあげようね」という気持ちで接することです。

後は、実際にあわせたときのそれぞれの反応を見ながら、すぐに一緒にさせても大丈夫なのか、また少し時間をかけて近づけたほうがよさそうなのか、飼い主さんが判断しながら、慣らしていってあげてください。

別に仲良くする必要はありません。仲良くなさそうでも、一緒に暮らしていけば、自然にお互いが家族だと言う認識を持ってきます。

仲良くなくても、特に攻撃したりしないで、普通に一緒にいられれば良いのです。

先住犬がいる、いない、にかかわらず散歩などで他の犬を接触することは多くなります。

そんなときのために、他の犬にも慣らしていくこともやっておくと良いかと思います。

例えば、まだ生後3ヶ月前のお散歩デビュー前でも、子犬を抱っこしてのお散歩で、他の犬と接触させることはできます。

ただし、この時は接触させる相手の犬には注意をする必要があります。

絶対に威嚇したり、攻撃的な態度を取ったりしない犬で、また、まだワクチンプログラム終了前の場合は、清潔そうな犬を選ばないといけません。

この時期にいきなり吠えられたりなど、他の犬から攻撃的な態度を受けると、それがトラウマとなり、他の犬に対して常に警戒したり、攻撃意識を持つ犬になりかねないからです。

優しく接してくれて、清潔な犬には、子犬の匂いを嗅いでもらったり、子犬に匂いを嗅がせあげたりして下さい。

よく、他の犬と遊べない、ということ聞きますが、他の犬と遊べなくても全く問題ありません。

一番良いのは、他の犬がいても無視できる、全く気にならずに普通通りにしていられることが大切なのです。

だからこの時も、無理に子犬にほかの犬と仲良くさせるようにする必要は全くありません。

ほかの犬がいても平気でいられるように、慣らすことが目的です。

参考となる記事

子犬のしつけは迎えたその日からスタートしています!

犬のしつけはいつから始めるか、ということに関しては、いろいろな考え方があると思います。

生後2ヶ月の子犬にはしつけなんか入らないのだから、最初は子犬と遊んで入ればよい、生後半年ぐらい、または1歳ぐらいになってから始めればよい、という方もいらっしゃるかもしれません。

でも、私たちは、たとえ生後2ヶ月の子犬だったとしても、しつけのスタートは迎えたその日から、と考えています。

迎えて1週間は何もしない、環境に慣らす、人や犬に慣らす、ということも全てしつけトレーニングの一環として、行ってほしいことなのです。

ハウスが安心して休める場所だと認識させることも、トレーニングのひとつです。

仰向け抱っこや、首根っこを持つのもトレーニングです。

アマ噛みをさせないようにするのは、とても大事なしつけトレーニングでもあります。

これら全てが、将来この犬と楽しく毎日を暮らすための、そしていつまでも、誰からも愛される犬に育てるための、家庭犬のための、しつけトレーニングなのです。

そして、生後3ヶ月になり子犬のワクチンプログラムが終了した後は、もう成犬と同じように、基本的なしつけトレーニングが出来るのです。

子犬のしつけを始めるのに、「早すぎる」はありません。

子犬を迎えたその日がしつけのスタートなのです。

ただし、しつけトレーニングは、噛み癖などの攻撃的な問題行動がない犬であれば、1歳でも、3歳でも、5歳でも、体が丈夫な犬であれば、いつでもやり直すことができることもお伝えしておきます。

また、具体的な飼い方・しつけ方については、ペット・トライアングルの「犬の飼い方・しつけ方」から必要なページへ移動してご覧ください。

参考となる記事

▼ドッグトレーナーが選んだ目的別犬のしつけ教材ベスト3!

  1. しつけだけではない、犬を飼うに際して必要なことなど、全ての犬の飼い主さんに見てほしい⇒「イヌバーシティ」
  2. 早く確実にしつけをしたい方には、「ダメ犬しつけ王選手権全種目1位」の⇒「森田誠の愛犬と豊かに暮らすためのしつけ法」
  3. 愛犬の、「噛む」、「うなる」、「吠える」、でお困りの方には⇒噛み犬のしつけに重点的に取り組んできたカリスマトレーナーのしつけ法

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