まずは子犬を新しい環境に慣らしてあげましょう

待ちに待った子犬がやってきた。嬉しい、可愛い、すぐに子犬と遊びたい!
きっと子犬を迎えた最初の日、誰もがそう思うでしょうね。
でも、ちょっと待ってください。そして、初めてのところにやってきた子犬の気持ちも考えてみてください。
ペットショップにいた犬であれば、周りに一緒にいた子犬たち、いつも世話をしてくれていたショップのスタッフさん、そしていつも遊んでいたケージ、いつも見ていた周りの景色、聞こえてくる音、などなど、全ての環境が全く新しく、子犬にとっては初めてです。
もし、人間の子供が同じように、いきなり全く知らないところへなじみのない人に連れてこられたら、どうでしょう。
子犬でも子供でも、そんなことまったく気にせず、普通にしていられる子もいるかもしれませんね。でも、ほとんどの子犬、そして人間の子供でも、ほとんど知らないような人に、全く初めてのところへ連れてこられたら、不安になったり、緊張したり、もしかしたら怖くなったりもするのではないでしょうか。
たとえ、連れてきた人がその後、大好きになる生涯の飼い主さんであったり、その後暮らしていく自分の家になるとしても。その時点ではそんなこと子犬は全くわかりませんからね。
そこで、子犬を迎えてまずやること、それは子犬を静かに見守り、新しい環境や、音、匂い、そして人に慣れてもらうことなんです。

子犬の飼い方で迎えて最初の1週間はとても重要です
子犬の飼い方で一番注意しなければいけない期間、それは子犬を迎えてから最初の1週間です。
何に注意しなければいけないのか、それは子犬の健康状態です。
子犬の飼い方の中でも、迎えた1週間は最も子犬の心身の健康にとって、危険度、リスクの高い期間なのです。場合によっては命に係わることもある、そのくらい慎重に子犬を扱わなければいけないのが、この最初の1週間なのです。
だから、子犬の保証がお引渡し後1週間は面積になる、なんて契約をしているところもあるくらいです。
でも、子犬を迎えたあなたは、かわいい子犬が家に来てとてもうれしく、1日中子犬と遊んでいたい気持ちとなるでしょうね。それは当然のことだと思います。
だけど、ちょっと考えてみてください。
あなたにとっては待ち焦がれた子犬だけど、子犬にとってはすべてが初めてなのです。
始めてきた家、初めて嗅ぐ臭い、初めて会う人たち(すぐに家族とわかるけどそれには少し時間が必要)、そして初めて会った人たちの声、などなど、まだ人間で言えば幼児のような子犬が、初めてだらけのところへ来たのです。
もし、人間の子供がそんな状況に置かれたらどうでしょう。周りの大人は、子供が早く新しい環境に慣れるように、あせらずに、優しく見守ってあげなくてはいけないでしょう。
子犬も同じです。まずは新しく来たところのいろいろな環境に慣れることが大切なのです。
その後の子犬のしつけでは、失敗しても、やり直すことはできます。しかし、この最初の1週間での子犬の扱い方での失敗は、稀ではあるものの、取り返しのつかないことにもなりかねません。
そのためには、飼い主さんとそのご家族がはやる気持ちを我慢すれこと、つまり子犬の“かわいさ”に負けない強い心が必要なのです。
では、本当に子犬のためを考えたらどうすればよいのか、具体的にご紹介していきたいと思います。
なお、ここでは、子犬は生後2ヶ月を過ぎたぐらいのところで迎えることを前提に話を進めていきますので、それ以降の月齢の子犬を迎えた場合は、若干のアレンジが必要になる場合もあります。でも月齢、年齢にかかわらず、犬を迎えた最初の1週間は基本的には月齢にかかわらず同じです。
ただし、月齢が低いほど、その重要度は高くなります。
子犬を迎えてから1週間は、食事と排泄以外は子犬に何もしないで下さい!
エーっと思われるかもしれませんが、子犬を迎えたら、まずは何もしないこと、これが子犬のためなのです。これは子犬の月齢にかかわらず、犬の飼い方の最初の重要なポイントなのです。
やっと迎えたかわいい子犬をたくさん抱っこしたい気持ちはよくわかりますが、本当に子犬のことを考えたら、まずは何もしないことが子犬のためなのです。
子犬は今までいた環境から移動してきたばかりで、例えそこが生涯の住まいになる場所だとしても、来た直後は、子犬にとっては始めて来た場所です。
そして迎えてくれるご家族も、子犬にとってはほぼ初めて会う(厳密には初めてではないかもしれませんが)人です。子犬にとっては、いわば、幼稚園児にも満たない幼児が、いきなり家族から離されて、知らない家に引き取られたのと同じような状態なのです。
例え迎えるご家族がどんなに愛情を持って迎えたとしても、移動してきたばかりの子犬はとても不安であり、精神的にも肉体的にも大きなストレスを感じています。
子犬によっては、そのために下痢をしたりする場合もあるのです。しかも、まだあまり抵抗力のない月齢だということに加えて、この精神的、肉体的ストレスにより、体の免疫力も一時的に大きく低下しています。
そんな状態のところに、迎えた人間たちが、かわるがわる抱っこしたり、はやし立てて遊んだりすれば、子犬はますます衰弱してしまいます。そうなったら、子犬はどうなるでしょう。
子犬を迎えたその日に子犬が大変な状態になってしまったことが・・・
来たばかりの子犬でも、全く不安な様子は見せずに、元気に遊びたがっている、そんな子犬もいるでしょう。
確かに見かけは大丈夫そうでも、けっこう無理しているのが子犬なんです。
もともと人懐っこい性格の子犬は、サービス精神旺盛で、初めての人にも無理してでも頑張って遊んでしまいますからね。
だから、むしろそんなタイプの子犬の方が危ない場合もあるのです。
実際、私たちがお引渡しした子犬が、お引渡しした時は元気だったのに、その当日の夕方には具合が悪くなり、その日のうちにまた引き取りに戻ったこともあったのです。まだペット・トライアングルが子犬のネットペットショップとして運営していた頃の話です。
前日にブリーダーさんのところから生後2か月を過ぎたばかりの子犬を、新しい飼い主さんのお宅にお引渡しに行ったのです。
その子犬は午前中にお引渡し時にはとても元気でした。不安そうな様子も見られずに新しい飼い主さんにも接していました。でも、飼い主さんには上に書いた通り、1週間は子犬と遊ばないで、フードとトイレの時以外は子犬には構わずに見守ってください、とお伝えしたのです。
でも飼い主さんはつい可愛くて、そのあとそのままずーと子犬と遊んでしまったのです。
途中までは子犬も元気に楽しそうに遊んでいたそうですが、しばらく遊んでいると次第に子犬の元気がなくなってきて、そのうちにあまり動かなくなってしまったとのことです。そして、その時点になって、初めて私たちに「子犬の具合がよくなさそうだ」というご連絡を頂いたのでした。
すぐにそのお宅に戻り、その子犬をもう一度、引き取ることにしました。動物病院はもうとっくに閉まっている時間になっていたので、まずはその子犬のブリーダーさんに相談、アドバイスの通り水分を取らせて軽くフードも与えて、体を冷やさないように休ませることにしました。
かなり心配しましたが、翌日以降、少しづつ元気を取り戻してきて、1週間後に改めて、また飼い主となる方のところへ送り届けたのです。
その後は、飼い主さんもしっかりと私たちのアドバイスを聞いてくれて、その子犬も元気に育っていきました。でも、すぐに飼い主さんが連絡してくれたから対処ができたものの、もしそうしてくれなかったら、子犬はどうなっていたかわかりません。
なんといっても子犬はかわいいので、すぐに子犬と遊びたい気持ちはよくわかります。この時は、何とか子犬の体調も戻り元気になってまたお引渡しがでいましたが、場合によっては、それが子犬の命取りにもなりかねないのです。
これは、実際にあった話なのです。
子犬のために1週間は我慢です!
まず、子犬が来たら、水と食事をあげて、トイレをさせてあげて、用意したハウス(ケージ)に子犬を入れて、子犬に話しかけたりもせず、子犬には何もしないで、ゆっくりと休ませてあげてください。
そして1週間、食事とトイレ以外はこの状態で過ごさせてください。
あらかじめ、用意したトイレで排せつさせることによって、すでにトイレトレーニングは自然な流れで始まっています。
この間、子犬は兄弟犬から離れた寂しさや、知らないところへ来た不安などから、吠えることもあると思います。それでも我慢して、ケージをタオルケットや毛布などで囲い、暗くしてあげてください。
また、寒い時期に限らず、寒くて吠える場合もあります。子犬のスペースとなる床に近い部分は子犬にとっては寒い場合もあるので、適度に暖かくなるように子犬の寝床にはクッションをひいてあげたり、寒い時期であればペット用のヒーターを使用してみるのもよいかもしれません。ただし、ペット用ヒーターを使う場合は、子犬が熱いと感じた時に逃げられるスペースを必ず作ってあげてください。
そういう工夫をした上で子犬がないても、無視しているのが基本です。ないたから、子犬に何かをしてあげると、子犬はなけば、この人たちは何かをしてくれると学習してしまい、まき癖をつくることにもなってしまいます。
無視していれば、寒い、お腹がすいてしょうがない、という理由がない限り、しばらくするとなき止むのが普通です。
このように、子犬を迎えて1週間は、食事とトイレ以外は、犬に話しかけたり、触ったりしない生活をします。ここは、子犬のために迎えたご家族が我慢です。これが、子犬の飼い方の最初であり、とても重要なポイントなのです。
トイレに関しては子犬の「トイレトレーニングのページ」もご覧ください。トイレトレーニングに関しては、ここからスタート、継続的につづけます。
子犬はご家族の声、家の音やにおいなど、環境に少しずつ慣れてきます
最初の1週間で、子犬は、迎えて頂いたご家庭の声や家の中の音、そしてご家族の方々にも、一緒にいるだけで、自然に慣れてきます。そして初めて来たときに感じていた強いストレスも徐々になくなり、本来の体の抵抗力も戻ってきます。
1週間ぐらいすればほとんどの子犬は、新しい環境にもだいぶ慣れてきます。そして、新しく飼い主さんとなる方、そしてご家族が声をかけても、すでに1週間聞きなれてきた声であり、人なので、この時点では、子犬もほとんどストレスなく、ご家族と接することが出来るようになっています。
繰り返しになりますが、本当に子犬の健康のことを考えたら、迎えて1週間は食事とトイレ以外は子犬を触らない、これが重要なのです。
その間、もしトイレを失敗してハウスでしてしまっても、絶対に子犬を怒らないで下さい。そのときは子犬をトイレに出して、淡々ケージを掃除をしてあげてください。
かわいい子犬を迎えて1週間触らないのはとてもつらいと思いますが、子犬のために頑張ってもらいたいと思います。
そして、やっと子犬を迎えて1週間が過ぎ、いよいよ子犬との触れ合いが始まります。どのように子犬に接すればよいでしょう。
次のページは 子犬を迎えて1週間から
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