犬の問題行動の原因

犬の問題行動、と言ってしまうと犬に問題行動の原因があるようなイメージがあるかもしれません。

でも、どんな犬の問題行動であっても、犬には全く責任はありません。

このサイトでは、犬の問題行動の責任は全て飼い主にある、と表現しているところもあるかもしれませんが、これは少し言い方が違っていたかもしれません。

もし、そう書いたある所があったら、ここで訂正したいと思います。

正確には、犬の問題行動の責任は全て人間にある、です。

人間とは犬にかかわる次のような人間たちです。

  1. 犬のブリーダー
  2. 犬の販売者
  3. 犬の飼い主

犬のブリーダーが原因となる犬の問題行動

過去のブリーダーの問題

これは、単に現在いらっしゃる犬のブリーダーだけの問題ではありません。

もともと現在いるいわゆる血統書付きの犬は、自然の中で生まれた犬種ではありません。

全て、人間がある目的を持って作り出した犬種です。

犬自体は、人間が作り出した動物ではないので、正確には、人間が改良して作り出したのが現在の血統書付きの犬種、と言った方がいいかもしれませんね。

現在、国際畜犬連盟(FCI)により公認された犬種は340犬種を超え、日本でもJKCで公認されている犬種は約200犬種あります。

さらに、現在人気のMix犬は、人間が意図的にいろいろな犬種の犬を違った犬種と交配させているので、ある意味では犬の種類は、それ以上に膨大な数になるでしょう。

これらは全て人間が意図的に作成した犬種なのです。それ自体が問題かどうか、ここではあえて書きませんが、特定の犬種を確立するまでの家庭で、近親交配などの問題によって、その犬種特有の疾患があったり、特性があったりするようになりました。

その中で、現在問題なのは、闘犬の血統ではないかと思っています。闘犬は犬が闘うための資質を優先して作られた犬種です。その犬種が現在はペットとしても変える犬種になっています。

当然ながら、そのために闘犬の気質をなくしているといわれていますが、やはりその血が残っている個体も少なくないようにも思います。それゆえ、特定の元闘犬種では、事故が多く発生していると思われます。

もちろん、そういった犬種も飼う人間が適切な飼育環境としつけをしていれば、問題ないのですが、それについては後述します。

闘犬も、元はと言えば、人間が闘うことを目的に、より強く、攻撃的な犬を作った結果です。したがって、作られた闘犬にはなんの責任もない、と言ってもいいと思います。

現在のブリーダーの問題

さて、現在のブリーダーの問題、現実にはこちらの方が問題としては大きいかもしれませんね。

その問題とは、大きくは2つあります。

  1. 交配する犬の問題
  2. 生まれてきた子犬の世話の問題

交配する犬の問題

これは主に犬の気質の問題です。

常識あるブリーダーは、犬を交配させる時は、その犬の気質まで配慮します。具体的には、攻撃的な性格の犬は交配に使わない、できるだけ温厚なペットとしてふさわしい性格の犬を選んで交配させるのです。

しかし、犬を単なる商品としてしか見ていないブリーダーは、そんなことは考えずに、とにかく何でもいいから子犬を生ませようと、交配する犬の気質などは関係なく、子犬を生ませます。

その結果、生まれてきた子犬にも先天的に気性が荒い、攻撃的な気質を持った子犬も生れてきます。そういった先天的な気質の悪い子犬を迎えた飼い主さんは、その犬の扱いにとても苦労する可能性があるのです。

これは、特に人気犬種に多く見られます。

そんな先天的に気性の荒い犬でも、適切な飼育環境としつけトレーニングをすれば、問題なく飼えるようになることがほとんどなのですが、特に小型の愛玩犬を迎える方で、そのようなことは考えずに飼い始めてしまう方も少なくないので、
それが問題、具体的には吠える、噛む、などの問題となることも少なくないのです。

生まれてきた子犬の世話の問題

もうひとつの問題は、生れてきた子犬をどうやってブリーダーが世話をするか、という問題です。

これも、常識あるブリーダーではほとんどないと思いますが、やはり交配の問題と同様に、犬を単なる商品としてしか見ていないブリーダーに多いと思われます。

何が問題かと言うと、犬にいかにブリーダーと言う人間の手を加えながら世話をするか、ということです。

子犬は生まれて方犬任せに育てられると、その後、人間に対して抵抗感を持つ犬も出てきます。

しかし、生まれた時からブリーダーという人間の手も加えながら育てられた子犬は、人間に対する抵抗感なく、育っていきます。

従って、そういう犬は人懐っこい性格になる可能性が高いでしょう。

それに対して、子犬を出荷するまでほとんど犬任せに育てられた犬は、その後、人間に対してシャイであったり、攻撃的になる可能性は高くなるでしょう。

従って、商業主義的なブリーダーの元で生まれた子犬は、先天的な性格に問題がある可能性が高くなるだけでなく、さらにその成長過程でそれが助長される可能性も高くなる、ということになります。

だから、子犬を迎える時は、どんなブリーダーのところで生まれたのかが、とても重要な要素となるのです。

残念ながら、一般の方が、ペットショップで犬を購入するときに、それを確認するのはほとんど不可能ですが。例え、ペットショップの店員さんが問題ない、と言っても、それが本当かどうかを確認するすべはありませんからね。

だから、本来はブリーダーのところに足を運んで、ブリーダーから直接購入する、あるいはネットの中の信頼できる子犬のブリーダー直譲販売をしているネット販売ショップを探して、そこを経由して子犬を迎える方が、安全かと思うのです。

それでも、100%ではありませんけどね。逆に、信頼できるペットショップであれば、子犬もいわゆる悪徳ブリーダーからは仕入れていないと思うので、そういった問題はおこりにくいかもしれません。

このように、犬の問題行動、特に吠える、噛むといった攻撃的な行動に関しての問題行動については、元がブリーダーと言う人間にあることもある、ということです。したがって、その結果、先天的に攻撃的な気性を持った犬が生まれてきたとしても、それは犬の責任ではなく、ブリーダーと言う人間が悪いということです。

犬の販売者が原因となる犬の問題行動

これは、「ブリーダーの問題」の「生まれてきた子犬の世話の問題」の延長戦にある問題です。

ただし、例えばペットショップに仕入れられた子犬は、当然そのペットショップのスタッフという人間の世話を受けなければなりません。

だから犬任せにされるというのとは少し違ってきます。

従って、この場合は子犬の世話の仕方が問題になる可能性があるのです。

ただ、どんなペットショップでもそのスタッフは犬が好きな人だと思うので、子犬をいい加減に扱うスタッフはいないと思います。(そう信じています)

ただし、いくら一生懸命に世話をしても、ほとんどの場合、店頭のショーケースに入れられて限られた世界の中だけで生活することになります。

それでもすぐに新しい飼い主さんに迎えられればいいかもしれませんが、なかなか迎えてもらえない子犬もいるでしょう。

生後3か月を過ぎても迎えられない場合は、その後新しい飼い主さんに迎えられた時に、環境に対する順応が悪い場合もあるでしょう。

例えば、外に出るのに抵抗がある、一通り、車などを怖がるなど。

もちろん、そういったケースでも迎えた飼い主さんが適切に対応してあげれば、何の問題もありません。徐々に環境に慣らしてあげればいいのですから。

でも、もし迎えた飼い主さんがそういったことを配慮せずにいれば、外に出るのをこわがったり、人見知りをしたり、他の犬に吠えたりするようなことにもなりかねません。

こういったケースは少ないかもしれませんが、これも犬を仕入れた販売者の責任、といったら少し語弊があるかもしれませんが、少なくとも犬には全く責任はありません。

犬の飼い主が原因となる犬の問題行動

最終的には、やはりここが問題の最も大きな原因となるところかと思います。

例えば、上に挙げたようなブリーダーの問題、販売者の問題によって、犬に性格的な問題が出たとしても、最後に迎えた飼い主さんが適切な飼育環境で育て、しっかりとしつけトレーニングをしてあげれば、犬の問題行動は抑えられたり、出たとしてもすぐに修正することが出来るでしょう。

それで修正できないような犬も、世の中にはいると思いますが、それはごく稀な例だと思います。

逆に、先天的な気質、また生まれた後の世話も適切に受けていた犬でも、最終的にその全く問題ない犬を迎えた飼い主さんの飼い方、しつけ方によっては、その犬が成長するにつれて、性格も悪い方向に向かってしまうことになります。

犬を室内で自由にさせて飼いしつけをしない、甘やかして育てる、犬のやりたい放題に我儘に育てる、こういった飼い方、育て方をすれば、その犬は結果として問題行動を起こすような犬に育ってしまいm佐う。

またしつけ方でもフードを使うだけのしつけでは、その犬の先天的な性格によっては、犬を攻撃的な性格にしてしまいます。

つまり、最終的な飼い主となる人間によっては、少し問題のある子犬も、問題ないように育てられるし、逆に、全く問題なかった子犬を問題のある犬にしてしまうこともあるのです。

だから、つい犬の問題行動の責任は全て飼い主となる人間にある、とつい書いてしまっていることもあるかもしれないのです。

犬が問題行動を行ないようにあるいは、問題行動をおこしたとしてもそれを修正できるのは飼い主さん次第です。

その手段として、犬をしつけ教室に出す、ドッグトレーナーにお願いする、という判断をするのも飼い主さんです。

例えドッグトレーナーや訓練所へ預けたとしても、最後は飼い主さん自身が犬との主従関係と信頼関係を作らなくては、問題行動を修正することはできません。

最終的に犬の問題行動を止められる、直せるのは、その犬の飼い主さんということになるのです。

ただし、その原因を作っている元にはブリーダーや犬の販売者も加わることになるのですが。

いずれにしても、たとえ犬が人を噛んだ、という事件があったとしてもその責任はすべて人間にある、ということなのです。

犬の問題行動に、犬の責任は100%ありません。・・・と僕は思っています。

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