匂いを嗅ぐのが犬の仕事、ストレス解消法ではない

散歩では犬に好きなように臭いを嗅がせないといけない、というような考え方もあるようです。

犬は匂いを嗅ぐのが仕事だから、とか、犬は匂いを嗅ぐのが本能だから匂いを嗅がせないとストレスが溜まる、という考え方です。

でも、少なくとも僕の今までの経験から言えば、犬が散歩で匂いを嗅がないことによって、犬がストレスを溜めるようなことは全くありません。

犬に散歩で匂いを嗅がせないようにするのは簡単で、要するにこのサイトでも何度も出てくる、リーダーウォークを教えればいいだけです。

リーダーウォークとは、犬が行きたい方に自由に歩かせるのではなく、犬はリードの持ち手となる人間の進む方向へ人間に従って付いてくる、という歩き方です。

「従って」というような言葉が出てくると、犬が強制的についてこさせられているようなイメージがあるかもしれませんが、全く逆で、犬がリードの持ち手の言動に常に注目して、犬が自ら付いてくるようになっているのです。

ペットとしての犬は、野生の動物ではありません。人間社会で生きていく動物です。

とはいっても犬にも元々持っているや野生の本能はあります。しかし、その本能のおもむくままに行動するように育ててしまえば、犬は人間社会で生きていくのが難しくなってしまいます。

そして、本能だからと言って、それを抑えるようにさせることによって、犬にストレスがかかるということも経験的には全くありません。

犬にリーダーウォークを教えて、散歩で匂いを嗅がせないようにするのは、犬が人間社会に適合するためのしつけの基本です。

そしてリーダウォークは、犬にストレスを与えるどころか、犬の一番のストレス解消になるのです。

理由は単純です。犬が信頼する人間とのコミュニケーションがしっかりと確実に取れるのが、リーダウォークだからです。

従って、リーダウォークでは、リードの持ち手となる人間も、犬に対して常に意識を向け、声をかけて、犬と人間の双方がお互いに意識を向けあうことになるのです。これが、犬とのコミュニケーションです。

ペットとしての犬にとって一番楽しい時間は、大好きな飼い主さんとのコミュニケーションの時間です。

決して、散歩で匂いを嗅ぐことではありません。犬の仕事は、匂いを嗅ぐことではありません。匂いを嗅がないことによってストレスを溜め込むこともないのです。

散歩で匂いを嗅がせないのは最も基本となるしつけ

散歩で犬に臭いを嗅がせない世にするには、リーダウォークを教えるだけ、と書きました。

リーダーウォークはしつけの最も基本となるものです。リーダーウォークが出来るようになる、ということは、犬が飼い主さんを信頼し、犬の本能の中で唯一強化すべき服従本能が飼い主となる人間に対して働いてきたということになります。つまり、リーダーウォークが出来るようになるということは、これから飼い主となる人間が犬にしつけを出来る立場になった、ということです。

そのリーダウォークをさせるようにするには、常に犬の意識を飼い主に向けるようにさせなくてはいけません。犬が歩きながら、地面や周りの草むらの匂いを嗅ぐということは、犬の意識がリードの持ち手となる飼い主から意識が離れているということになります。

したがって、リーダウォークトレーニングでは犬に臭いを嗅がせないようにするのです。リーダーウォークは、匂いを嗅がせないようにするのが目的ではありませんが、結果として匂いを嗅がせないようになるのです。

逆に言えば、犬が散歩で地面や電柱、草むらなどの匂いを嗅いでいる、ということはリーダーウォークが出来ていないということになり、最も基本となるしつけの部分が出来ていない、ということになるのです。

散歩で匂いを嗅がせるリスク

うちの犬は小型の愛玩犬で、とてもいい子だから、そんなしつけなんかしなくてもいい、という飼い主さんもいるかもしれません。それはそれで、推奨はしませんが、あえて否定もしません。

一歩譲って、あえてリーダウォークトレーニングなんてしなくてもいい、というケースもあるとしましょう。

その場合でも、犬が散歩で匂いを嗅ぐことにはリスクがあるということを知っておいてほしいと思います。

それは、次のようなリスクです。

犬に散歩で匂いを嗅がせるリスク

  1. 他の犬のおしっこやウンチを舐めたり食べる
  2. 遺物や道端の雑草を食べる
  3. ノミやダニが体につく
  4. マーキングをするようになる

他の犬のおしっこやウンチを舐めたり食べる

犬の散歩で犬に好きなようにさせると、特に他の犬がしたおしっこやウンチの匂いを嗅ぎます。

鼻先をおしっこやうんちに近づけるので、それだけでも衛生面でのリスクがありますが、中にはそのおしっこを舐めたりウンチを食べてしまったりする犬もいます。これは、野生の動物であれば当たり前のことかもしれませんが、人間社会ではやってほしくない、さらに衛生面でも問題があるでしょう。

それに、自分の愛犬が他の犬のおしっこを舐めたり、ウンチを食べたりして何とも思わない飼い主さんはほとんどいないのではないでしょうか。愛犬にそんなことをしてほしくないですよね。

拾い食いや道端の雑草を食べる

道端に何か食べ物などが落ちていれば、犬は匂いでわかるのでそれを食べようとする犬もいます。これも衛生面では確実にNGです。また道端の草の匂いを嗅いで、その草を食べる犬もいます。野生では草を食べること自体は問題ないかもしれませんが、都会の場合、除草剤などが付いている場合もあり、犬には絶対に道端の草を食べさせるべきではありません。

ノミやダニが体につく

犬が匂いを嗅ぎ始めると、どんどん草むらの中に頭を突っ込んでいくことがあります。そうするとノミやダニなどが犬の体に付いてくる可能性が高くなってしまいます。これは都会でもリスクがないことではありません。

草むらに頭を突っ込まなくても、匂いを嗅ぐということは鼻先から顔を地面や草むらに近づけることになるので、それだけでもノミやダニが付いてしまうリスクにさらされることになるのです。

マーキングをするようになる

もしかしたら、マーキングが悪いことだと思っていない方もいるかもしれません。

でも、マーキングは犬がそこいらじゅうにおしっこを付けて回ることになるので環境面でまずNGです。マーキングの癖がつくと室内でもマーキングするようにもなりかねません。

また、マーキングをするということはその場所を自分の縄張りだと主張するということでもあるので、犬に縄張り意識を持たせることになります。犬は縄張り意識を持つとその場所を守ろうとする、警戒本能、防衛本能と言う本来は抑えるべき本能が強く働くようになってしまいます。その結果、他の犬や人に吠えやすくなったり、唸ったり噛みついたりなど攻撃的な行動を取るようになってしまうリスクがあります。

だから犬に散歩で匂いを嗅がせることはNGなのです

このように、散歩で犬に臭いを嗅がせることに何のメリットはなく、逆にしつけの面でも、犬の衛生管理の面でも、大きなデメリットがあるのです。

ただし、散歩で他の犬に合った時に、その犬の匂いを嗅いだりさせるのは、トラブルにならないようであれば、問題ありません。あまりしつっこく嗅ぐようであれば、適当なところで止めさせるようにします。リーダウォークトレーニングがしっかりと出来ている犬であれば、オイデ、スワレ(オスワリ)、マテ、で事足りるはずです。

犬に散歩で匂いを嗅がせないようにするには、リーダウォークを教えればいいだけなのです。そうすれば、他のしつけも簡単に出来るようになり、一石二鳥です。

もし、散歩で愛犬が匂いを嗅いでばかりいるようであれば、一度、しつけを見直してみたはいかがでしょうか。

そうすれば、犬も飼い主さんもとっても楽になりますよ。

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