ペキニーズってどんな犬?

ペキニーズ、名前が示す通り、中国原産の犬です。

元々は、ヨーロッパの小型のスパニエル系の犬が祖先犬だろうとも言われていますが、8世紀ごろから18世紀ごろまでの千年以上もの間、中国宮廷で、門外不出の犬として皇帝などの寵愛を受けていた犬、それがペキニーズです。

個性的な外観と個性的な性格で普通の哀願家とは一味違う愛玩犬です。

このページでは、ペキニーズの写真を掲載していませんが、ペキニーズの写真をご覧になりたい方は、下のグーグルのペキニーズの画像検索結果からペキニーズの写真をご覧ください。

▼ペキニーズの画像検索結果 by google

ペキニーズ登録数順位と登録数(JKC)

日本でのペキニーズは爆発的な人気になることはなくても、最近は常に一定の人気を保っている犬種です。

下のグラフをご覧ください。オレンジの棒がペキニーズの毎年の年間登録数、ブルーの棒がJKCのすべての犬種の総登録数、グレーの折れ線がペキニーズの順位です。(※ブルーの総登録数は、表示の都合上実際の数字の1/100となっています。)

▼ペキニーズ登録数順位 登録数 JKC棟登録数

2015年 19位 3183頭 JKC総登録数:301605頭
2010年 21位 3046頭 JKC総登録数:392958頭
2005年 25位 2604頭 JKC総登録数:554151頭
2000年 25位 2028頭 JKC総登録数:447978頭

pekingese

*データはJKCの公開データからの引用です。

おもしろいのは、2000年から2008年ぐらいまで、JKCの総登録数とペキニーズの登録数が反比例するように、そう登録数が増えるとペキニーズの登録数が減る傾向にあり、そう登録数が減ってくると、ペキニーズの登録数が増えていく傾向にあります。理由はわかりませんが。

2008円から2008年から2011年ぐらいにかけては、ペキニーズの登録数も減少傾向となっていますが、それ以降は、またJKCの登録数が下がり続けるのに対して、ペキニーズの登録数はまた増える傾向にあります。

ペキニーズの大きさ・毛色

JKCの規定では、ペキニーズはオスは5㎏以下、メスは5.4㎏以下という規定となっています。

一般的には、オスの方が大きいというのが普通だと思うのですが、この規定から見ると、ペキニーズはメスのほうが大きめということでしょうか。それほど大きな違いはないと思いますけど。

色については、JKCでは、あらゆる色とマーキングが許容されるとあります。ただし、アルビノとレバーを除くとの注意書きも併記されています。

つまりアルビノとレバーを除けば、どんな色でも良いとのことですが、実際に多いのは、ホワイト系、ブラック系、フォーン系、また白と黒や茶のパーティカラーでしょうか。

ペキニーズの性格

ペキニーズは愛玩犬とはいえ、他の愛玩犬とは性格的に一線を画す部分もあるようです。

ペキニーズの性格でよく言われるのが、ペキニーズは最も犬らしくない犬、猫のような性格の犬、ということです。

もちろん、ペキニーズもそれぞれ個性があるので、いろいろな性格のペキニーズがいるでしょう。

ただ、一般的に言われるのは、普通の愛玩犬のように、誰にでもすぐに友好的にせっするような性格ではない、ということです。

ペキニーズの一般的に言われる性格を簡単に言えば、頑固で自尊心が高く、独立心が強い、という感じでしょうか。

ただし、飼い主となる人間に対しての服従心は強いようで、また一般的には攻撃性の強い犬種ではないので、決して飼いにくい犬種ではありません。

ペキニーズのこの性格は、長く、中国宮廷で門外不出の犬として寵愛されてきたことに関係しているのかもしれません。

例えば、ヨーロッパ系の愛玩犬は、上流階級の貴族の抱き犬として可愛がられ、いろいろな人からスキンシップをされて人に対してとても友好的になるような環境にあったのとは違い、ペキニーズは宮廷内の特別な寺院のみで飼育され、皇帝のみの寵愛を受け、ペキニーズに危害を加える人間には、死罪も与えられるような特殊な環境で長く過ごしてきました。皇帝もペキニーズを抱き犬としてではなく、袖の中に入れる「袖犬」として扱っていたようです。

そんな環境がペキニーズの性格に大きく影響を与えていることが推測されます。

ということで、ペキニーズの歴史についても別のページで紹介していますので、ご覧になってみてください。ペキニーズをより理解しやすくなると思います。

ペキニーズの歴史

ペキニーズという名前は、千年に渡り中国宮廷で寵愛された犬ということにちなんで名づけられたようで、中国では、「獅子犬」「太陽犬」「袖犬」と呼ばれていたようです。

「獅子犬」「太陽犬」は当時の中国での、ペキニーズの神聖さを表しているのでしょう。「袖犬」というのは、当時のペキニーズが皇帝の袖に入れられて寵愛されていたことに由来するようです。

そして、当時の中国宮廷内では、現在の犬種標準のようなペキニーズに関する規定が細かく設けられていたようで、その規定から外れた犬は、淘汰されてきたとのことですが、当時からすでに現在のペキニーズと同じような外観、大きさ、毛色だったようです。

つまり、他の多くの犬種と違い、ペキニーズは、その名前を除いては、千二百年以上前からすでに現在とほとんど変わらない姿、大きさ、色が確立され、保たれてきたというすごい犬種ということになります。

なぜ千年以上もその外観を保ってこられたのか、それは、ペキニーズが前述のようなペキニーズの規定に沿って、宮廷内の神聖な寺院のみで、限られた人のみから飼育されてきたからなのでしょう。

しかし、そんなペキニーズも実は、その中国ではほぼ絶滅状態にされたのです。

1800年代に発生したかの有名なアヘン戦争で、イギリスが中国に侵攻、宮廷も占領されました。その際、門外不出の犬として大切にしてきたペキニーズがイギリス人の手に渡ることを避けようとして、宮廷にいたほとんどのペキニーズを宮廷内で自ら亡きものにしてしまったのです。

しかし、多くのペキニーズが死んでいる宮廷内で、5頭の生きているペキニーズがイギリス人によって発見されました。

その5頭のペキニーズは、イギリスに連れていかれ、イギリスの地でイギリス王室の保護のもと、その種を保ち、復活したのです。

その後、イギリスで復活したペキニーズは、そのイギリスからヨーロッパ各地、そしてアメリカへと広められ、その東洋的な独特の風貌と個性ある性格で、世界各地で人気の愛玩犬となっていったのです。

皮肉なことに、原産国の中国ではペキニーズはほぼ絶滅状態となり、その原因を作ったイギリスでペキニーズは復活、そしてイギリスから世界に広まったのです。

ペキニーズという名前も、もともとペキニーズが育った中国にちなんでつけられた名前なのです。

ペキニーズの、あの愛らしい容姿からは想像も出来ないような、長く、そして過酷な歴史を持つのが、ペキニーズなのです。

その歴史を知って、ペキニーズと接すると、またそれまでとは違った感慨を感じるのではないでしょうか。

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