犬を飼うのはとってもお勧めなんだけど・・・
別の記事でも書いていますが、昨年、ペットとしての犬の数が猫の数に逆転されてしまいました。もちろん、猫も可愛いけど、ここ10年以上、飼われる犬の数は右肩下がりで少なくなっているのが現実です。もっともっと犬を飼って、犬との生活の楽しさをたくさんの人に味わってほしいのですが・・・。このサイトでも同じようなことをたくさん書いていますが、改めて、犬を飼うことを決める前に確認してほしいこと、考えてほしいことなどをまとめてみました。
- 仕事で疲れて帰っても、犬が迎えてくれれば、ほっとする。
- 悲しいときには、犬が癒してくれる。
- 楽しいときは、犬も一緒に楽しそうにしてくれる。
などなど、犬が一緒にいるだけで、人間はいろいろなところで犬に助けられるのです。もし、犬が飼いたい! と思ったら、飼える環境にあるのか、飼ったらその犬の一生を責任を持って世話をすることが出来るのか、その確信があれば、そしてもうひとつ、大事なのが、一緒に生活しているご家族みなさんの同意、協力を得られるのであれば、ぜひ犬を飼うことを考えてみてください。
ただし、飼い方・しつけ方によっては、犬を飼うことで、生活が重苦しくなったり、辛くなったり、中にはノイローゼになる方がいるのもまた、事実です。そうなったら、犬も人間も不幸になってしまいます。また、ご家族の中に犬の飼い方・しつけ方に協力してくれない方がいる場合も同じような結果を招くこともあり得ます。犬は飼い方・しつけ方によって、人間の生活も楽しくも、辛くもさせるのです。
だったら飼わないほうが良いではないか。それもひとつの考え方で、そう思った方は飼わないほうが良い、飼うべきではないかもしれません。
でも、しっかりと育てれば、犬が人間の生活を豊かに楽しくしてくれる存在であることを私たちは確信しています。もし、犬という命を持った、そして感情のある動物を飼う、という覚悟と、しっかりと犬の生涯に責任を持てる確信があれば、ぜひ、犬を飼ってほしいと思います。ただし、犬とその飼い主さんご家族が楽しく暮らせるようになるためには、犬をを飼うための条件があると思うのです。
犬を飼うための必要条件
- 命ある犬の生涯に責任を持ち、しっかりとした飼育環境で人間社会に必要なしつけをしっかりと行う覚悟があること。
- 一緒に暮らすご家族全員の同意と協力が得られること。
では、これについてもう少し詳しく書いていきましょう。
犬は人間と同じ、命をもって生きています。 ”犬は生きています!”なんて言うと、「そんなの当たり前だ」という声が聞こえてきそうですね。 確かにそのとおり、当たり前のことです。 でも、改めて、この”犬は生きている”ということ …
犬を飼える環境か?
まず第一に基本的なことですが、住んでいるところが犬を飼っても良いかどうかです。戸建ての家であれば、問題ないと思いますが、アパート、マンションなどの集合住宅の場合は、ペット不可のところもまだまだあると思います。その場合は、やはり飼うべきではないでしょう。
次に、犬を飼った場合に世話をする時間が持てるかどうか、です。例えば、朝出勤して帰るのが毎日夜遅い時間帯、ということになると、もし一人暮らしの場合は、現実的に犬の世話は難しい場合もあるでしょう。ただし、迎える犬の月齢、年齢を考慮する、かつ飼い主さんの心構えによっては必ずしも不可能ではありませんけど。
犬を飼うということは、その命ある犬の生涯の責任を負う、ということです。ペットとしての犬は、衣食住全てを飼い主さんに頼らなければ生きていけません。犬がどう生きるかは、全て飼い主さん次第です。犬の食事や散歩、トイレなどの世話、また人間社会で愛されて生活するためのしつけトレーニングも必要です。それらは手間も時間もかかります。こういったことを出来る時間が確保できるのかどうか、これはとても重要です。
またサラリーマンであれば、転勤の可能性はどうか、ということも検討しておく必要があります。仮に転勤、ということになった場合、犬は連れて行けるのか、そこはよく確認する必要があります。転勤、引越しで犬が飼えなくなった、という理由で保健所に連れられるケースは、意外と多いようです。絶対にそのようなことがない、ということが確信、またその場合は犬と一緒に暮らすことを必ず優先する、あるいは定期的に会いに行ける親族などそんな場合は犬を預かってくれる確約が出来る人がいる、というような場合はいいですが、それがない場合は、やはり犬を飼うべきではありません。
さて、もうひとつの検討項目として犬を飼うための費用があります。犬を飼うためには、首輪やリードはもちろん、ハウスやケージを購入することが必要であり、また毎日のペットフードやペットシートなど消耗品としてランニングコストがかかるものもあります。また、予防注射やフィラリアの予防、ノミダニの予防など、健康な犬でも必要な医療関連の支出があります。また、もし、病気になったり、怪我をしたときは動物病院にかからなければなりません。病気や怪我によっては、かなりまとまった金額が必要になる場合もあります。ペットの保険などに入っていれば、かなり抑えられますが、その場合は、保険の費用が必要となります。トイプードルなど犬種によっては、定期的なトリミングが必要です。カットが必要ない犬も、定期的なシャンプーはやってあげなければいけませんそういった費用も定期的に必要になります。
このように、犬を飼うにしても、それなりの経済的な負担が発生する、ということを頭に入れておく必要があり、それに対応できるかどうか、という検討も必要です。生活環境によっては犬を飼いたくても飼えない、飼うべきではない、という場合も少なくないと思います。よく検討して頂きたいと思います。
犬を飼える環境条件確認事項
- 犬を飼ってよい家に住んでいるか。
- 犬の世話をする時間は確保できるのか。
- 転勤などで書来犬と暮らせなくなる可能性はないか。
- 犬を飼うことによる経済的な負担は大丈夫か。
犬を飼うことの家族会議!
犬を迎える時に、一緒に暮らすご家族の同意、協力は必須です。
一人住まいであれば、この点は問題ないかもしれませんが、家族と一緒に住んでいる場合、犬を飼うことに対して、とても重要だと考えます。もし、犬を飼うことに反対、という家族がいれば、迎えた犬も迎えたご家族も不幸になってしまう可能性がありますからね。犬を迎える前に、しっかりと家族全員で、犬を飼うことについて話し合い、少なくとも、賛成はしなくても、飼うことには同意するという確認を取ることが重要です。
絶対に自分が世話をするから、といっても、現実的には、家族の誰かに犬の世話を任せざるを得ないときは必ずあります。そして、世の中なぜか、そういうときは、一番飼うことに消極的な人が世話をせざるを得ない、ということが多いものです。
また、しつけに関しても、どういう考え方、方法でしつけていくか、などあらかじめ家族で話し合っておくほうが、しつけは入りやすくなります。例えば、お母さんはしっかりとしつけようとしているのに、お父さんは甘やかしてばかり、という状況では、なかなかしつけは入りづらくなります。家族全員が意思統一して、犬に対してどういう方法、接し方でしつけをしていくか統一した態度で犬のしつけを行っていけば、しつけは入りやすくなるでしょう。実際にしつけを積極的に行ってくれなくても、しつけの妨げになるような行動を取らないようにしてくれる、という消極的な協力でも十分です。家族全員が喜んで犬を迎え、しっかりと家族みんなでその犬を育てていくのが理想的ですね。
でも、迎える前は反対していた家族が、実際に犬を迎えたら一番その犬を可愛がるようになった、というのもよくある話です。子供が犬が欲しくて、お母さんにも説得されたお父さんは渋々飼うことには同意しました。いざ、子犬が家に来てからは、そのお父さんが一番よくその子犬の世話をして、目に入れても痛くないような可愛がり方をするようになり、犬もそのお父さんに一番なつくようになった、というのは実際に何度もありました。もちろん、反対しているお父さんの全てがそうなるとは限りませんが・・・。犬を迎えるに際しては、家族全員の同意と協力は、とても重要なことだと私たちは考えます。
家族全員の承諾が必要な事項
- 犬を飼うことの同意。
- しつけの妨げになる行動をしないという承諾。
- 必要な場合は、最低限でも犬の世話の協力をしてくれること。
参考となる記事
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犬を飼う心構えの確認!
さて、犬を迎える前に、もう一度犬を飼う心構えについて確認してください。
まず第一に、犬は命ある動物、生きている、ということを改めてよく認識してください。ぬいぐるみやおもちゃではない、ということを。だから、どんなにかわいくて小さい子犬も、日に日に成長して大きくなっていきます。顔や身体も、大人の犬に成長していきます。なんのしつけトレーニングもしなければ、犬は思ったように動いてはくれません。逆に、噛んだり、攻撃的になったりすることもあるかもしれません。病気や怪我をすることもあります。また、子犬のときはわからなかった先天的な障害が成長してから出てくることもあります。とてもやんちゃな性格かもしれませんし、とても臆病かもしれません。人間と同じように、同じ犬種でもいろいろな性格の犬がいるのです。そして、その性格を子犬のときに判別して選ぶことは不可能です。でも、これらのことは生きている犬を飼うのですから、全て受け入れなければいけません。そして、そういったことを少しでも低減させるために、どこから迎えるかが重要であり、そして、しっかりとした飼い方、しつけ方が必要となるのです。
また、人間に飼われている全ての犬は、自分で食事はできません。飼い主さんが用意して、犬に与えてくれて、初めて犬は食事ができるのです。水も同じです。だから、飼い主さんが食事や水を与えてくれなければ、犬は死んでしまいます。犬の命は、飼い主さんの行動に全てかかっているのです。もちろん、犬は食べるものを選ぶことはできません。飼い主さんが選んだものしか食べることができないからです。犬は、その生涯のすべてを、飼い主となる人間の考え方と行動にゆだねられているのです。すなわち、犬を飼うということは、ひとつの命を預かることであり、その命がなくなるまでの責任の全てを請け負うことなのです。
次にしっかりと認識しなければいけないのは、犬は人間ではない、ということです。家族として迎えるといっても、犬は犬で、人間ではなく、人間にはなれません。当たり前の話ですが、現実を見ると、犬を人間扱いしている飼い主さんがけっこういるように思います。人間扱いも、ほとんどの場合、過保護的な可愛がりすぎ、が多いのですが、犬にとっては、決して良いとは言えません。場合によっては、犬の命にかかわることもあるのです。
特に注意したいのが、食べ物です。人間が食べられるもの全てが、犬にも食べられるということではないのです。人間には問題なくても、犬が食べると問題になる食べ物はよく確認しておくべきです。また、禁止食ではなくても、問題がおこる場合があります。人間と同じものを与えていれば、高カロリーや塩分、糖分などの取りすぎになり、肥満、糖尿病などになり、犬の寿命を縮めることに成ります。
ただし、犬の服などを着せたりすること、これもある意味人間扱いかもしれませんが、これは悪いことではありません。犬に洋服を着せる習慣をつけておくと、例えば怪我をして包帯を巻いたり、また高齢になってからオムツをつけるときなどにも抵抗感がなく、犬はつけることができます。従って、早いうちから、洋服などを着させて、身体に何かを身に付けることに抵抗感がないようにしておくことはとても良い、というより、本来はそうするべきだと思います。
犬は生きている、犬は人間ではない、ということをしっかりと認識して、その犬の生涯を何があっても、しっかりと責任を持って世話をしていく、という心構えを持ち、実行していくことが、犬を飼うに際しての必須条件です。
犬を飼う心構えで重要なこと
- 犬は命ある動物、生きているということ。
- ペットとしての犬の生活の全ては飼い主さんに100%依存していること。
- 犬は犬であり、人間ではない、ということ。
こんな人は犬を飼うのは要検討!
さて、最後にあえて犬を飼うことを見直してみることをお勧めする人について書かせてもらいました。これも犬のためですからね。
犬を適切に飼うことによって、人間の生活は、より楽しく、豊かになる、これは間違いないと思います。しかし、飼い方によっては、犬を飼ったことによって、日々の生活が憂鬱になったり、辛くなったりする人が、一部にいることもまた事実です。その場合、飼った人間以上に、飼われた犬は不幸になってしまうことにもなりかねません。飼い主さんの行動によっては、犬の命の危機にもなりかねなのです。
ペットショップに陳列されている子犬を見れば、ほとんどの人は「可愛い」と感じるでしょう。「可愛い」から犬を飼おうと思う方もいるでしょう。でも、ただ「可愛い」から、だけでは、犬は飼えないのです。犬を飼いたいと思っている方で、もし、下の項目に該当する方がいたら、もう一度、よく犬を飼うことについて考えてみた方が良いと思います。
- ペットショップの子犬を見て、衝動的に犬が飼いたくなった人
- 愛玩犬はしつけをしなくても良い、と思っている人
- 小さい犬なら簡単に飼える、と思っている人
- 売っている犬は絶対に咬まない、と思っている人
- 犬は飼いたいけど、犬のしつけはしたくない、できない、という人
- 犬は飼いたいけど、犬にお金をかけたくないと思っている人
- 吠えない犬が飼いたい、と思っている人
- 犬のうんちやおしっこに触るのは絶対に嫌な人
- 犬の抜け毛があるのは嫌な人
- 犬は子犬の時だけが可愛いと思っている人
- 犬が年老いたら世話をするのは面倒だ、と思う人
- 犬が飼えない場所へ引っ越す可能性がある人
- 将来、犬に病気や障害が発生するのは絶対に嫌な人
- 犬を室内で飼うのは絶対に嫌だと思っている人
- 犬を飼う目的が単なる番犬、という人
よくあるのが、ペットショップで見た子犬が可愛くて、衝動的にその犬を買ってしまう、というケースです。これは、売る側にも問題があり、実際に子犬をお店において見せる、いわゆる陳列販売の問題です。こういった衝動的に犬を買う人は、犬を飼うための、心の準備、物の準備が出来ていない場合がほとんどです。可愛いから子犬を飼ったものの、世話が大変、お金がかかる、また大きくなってきたなどの理由で飼うのが面倒になってくると感じる人がいるようです。可愛い子犬を見て、衝動的に飼いたい、と思うのはわかります。でも、その時に、この犬を飼ったら、この犬の生涯に責任を持てるのか、しっかりとしつけをして、回りに迷惑をかけない犬に育てられるのか、フードや予防接種などの費用は大丈夫なのか、などいろいろと確認、準備することがあるのです。
また、小さな愛玩犬であれば、しつけなんかしなくても、簡単に飼える、と思っている人もいるようです。でも、けっしてそんなことはありません。実際に、チワワやトイプードルでも、咬むようになって困る、という相談は意外に多いのです。もちろん、ろくにしつけをしなくても問題ない犬もたくさんいるでしょう。でも、どんな小さな犬でも、しっかりとしつけを入れて、誰からも愛される犬に育てることです。ましてや、中型、大型の犬を飼う場合は、しっかりとした躾けは必須条件です。
そして、当たり前のことですが、犬は生きています。小さな可愛い子犬も、うんちやおしっこをします。しっかりとトイレトレーニングをしたとしても、そこにしたうんちを拾って捨てたり、おしっこのしみこんだペットシートを処理しなければなりません。抜け毛の少ない犬種もありますが、基本は犬も毛が抜けます。だから、部屋に抜け毛が散らばっていることもあるでしょう。
犬は生きているから、毎日食べ物を与えなければいけないし、病気や怪我もするかもしれません。その怪我や病気で、思わぬ費用がかかることも決して珍しいことではありません。また、小さいときにはわからなくても、先天的な病気が大きくなって発祥することもあるかもしれません。生き物ですから。
そして、基本、吠えない犬はいません。しつけで吠えにくいようにはできても、同じ犬種でもほとんど吠えない子もいれば、よく吠える子もいます。飼い方でも、吠え方は変わります。基本犬は吠える動物です。声帯を切除すればいい、という考え方もあるかもしれませんが、僕はそれなら最初から飼わないほうが良い、と思います。
そしえ、小さな子犬であってもほとんどの場合、飼い主となる人間よりも早く年を取り、老犬になり、もしかしたら、寝たきりになるかもしれません。その時は、飼い主さんがその犬の介護の主役とならなければいけません。
基本、犬はどんな犬でも室内で飼うべきだと思っていますが、寝たきりなどになった老犬は、絶対に室内で世話をするべきです。また、仕事の都合などで、将来犬が飼えなくなる可能性がある場合は、その時に、犬を不幸にしない対策が確実に取れるか、ということをあらかじめ確認しておくべきです。犬の全ての生活は、犬がその生涯を全うするまで、飼い主さんの行動にかかっています。犬の生涯の責任を飼い主となる人間は負っているのです。
また、元々日本では犬は番犬という位置づけでしたが、今は、犬は家族の一員です。番犬として飼われた犬は、常にストレスがかかり、決して楽しい生活にはならないでしょう。
上にリストアップした項目に該当する方全てが犬を飼うべきではない、とは言いません。よく考えて、適切に対応したり、考え方を修正してくれれば、良いと思います。また、これらの考え方自体に、異議異論のある方もいらっしゃるかもしれません。でも、僕は、上の項目に該当する項目のある方は、ぜひもう一度、犬を飼うことを、再検討してほしいと思います。さもないと、飼った人間が苦労するだけでなく、犬も悲しい運命をたどることになりかねないと思います。
本来、犬と一緒に暮らすことはとても楽しく、生活を豊かにしてくれます。でも、そのためにも、犬を飼うことを決める前に確認してほしいこと、考えてほしいことがあるのです。
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