犬のハウスの重要性
犬を室内で飼う場合、犬のハウスがないことも多いかもしれませんね。でも本来ハウスは、犬にとって、最も安心して休めるスペースなんです。しつけるときの飼育環境としてもハウスはとても重要なのです。室内で犬を飼う場合でも、ハウスは犬にとって、とても重要なアイテムとなるのです。
犬が最も安心して休めるのは、狭くて暗いスペースです。
なんて書くと、えーって思うかもしれませんが、まずは、人間が寝るときを考えてみてください。
20畳、30畳あるいは宴会場のような広い部屋で寝るのと、一般的な4.5~10畳程度の寝室で寝るのとでは、どちらが落ち着いて眠ることが出来るでしょうか。
なかには、広ければ広いほど良い、と言う方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれませんね。でもほとんどの方は、普通の広すぎない寝室で寝るのが一番安心して眠れるのではないでしょうか。
寝ると言う行為は、一番無防備な状態です。その状態で安心していられるのに必要なのは、適度なスペースと安全なしきり(壁)です。
ましてや、犬にとっては広いスペースで眠ると言うことは、寝ながらも常に警戒心を持っていなければいけません。
でも、穴倉のような、犬が体を横たえる程度のしっかりと壁で囲われたようなスペースであれば、外敵を警戒する必要もなく、犬は安心して休んだり、眠ったりすることが出来ます。
さらに、飼い主さんが絶対的なリーダーとしての存在であれば、犬はリーダーである飼い主さんが自分を守ってくれると信じて、何の警戒心も持たずに、安心して心身ともに休むことが出来ます。
犬小屋は昔からそんなに大きなものはありません。犬が横たわる程度のスペースなのが普通です。それが一番犬にとって安心できるサイズだからでしょう。
このように、犬のためにどんなものをハウスとして寝床にしてあげればよいのかと考えたときに、私たちが推奨するのが、扉のついたクレートです。
犬が横たわって体を回転させることができる程度の必要十分なスペースがあり、かつ入り口が扉で閉められるケージです。必要十分なスペースでも、入り口に扉がなければ、犬は外敵が進入してくる可能性があると思うので、そこについては警戒心を払う必要が出来てしまいます。でも、扉があれば、例え外敵が来ても、中に入ることが出来ないのは、犬にもわかるのです。
例えばドッグケアのラブドッグ店でも警戒心の強い犬の場合に見られるのですが、ケージの扉が閉まっている時は、人がケージに近づくと、中の犬もケージの扉のところに近づいてくるけど、扉を開けたとたんに、ケージの奥へ引っ込んでしまう犬がいます。犬は扉の存在とその役目をちゃんと理解しているのですね。
具体的にお勧めのケージは扉付きのプラスティックケージ
さて、その扉付のケージと言っても、いろいろなタイプのものがあります。
格子状や柵になっているステンレスや鉄などの金属性のケージ、また昔ながらの犬小屋タイプの木製のケージ、また移動にも使えるプラスチック製のケージなどがあります。
この中で、私たちがお勧めするのは、移動にも使える輸送用のプラスチック製のケージです。
金属製のケージの場合、ほとんどはしきりが格子状などで、すけすけです。囲われているとはいえ、ケージの外の様子や音が犬に伝わりやすく、犬にとっては外乱要因を受けやすくなります。
その点で昔からある木製のケージは扉付であれば一番良いと思います。ただし、木製の場合、犬によってはかじったりすることがある、また、室内に置くにはおきにくい場合もあるといった欠点がある場合もあるかもしれません。
また、最近は犬も家族の一員として車などで旅行に行くときも犬を一緒に連れて行くご家庭も多くなってきたかと思います。そんなときでも利用できるのが、プラスチックケージです。
普段からプラスチックケージを寝床として使用していれば、移動用にもそのケージが使えて、旅行先でも、いつものなれたケージで過ごすことが出来ます。
また、万が一ケージの中で粗相をしてしまったときも、他のケージに比べて、簡単に清掃が出来ます。プラスチックの仕切りも適度に穴が開いていて、通気性と密閉性のバランスが取れています。
上記のような理由から、私たちが寝床として推奨するのは、プラスチック製の扉付きケージ、すなわちクレートです。
代表的なのが、バリケンネルで、サイズも豊富にあります。また、同じようなタイプののペット・キャリーもあり、ペット・トライアングルの看板犬たちも、普段はそういったプラスティックケージをハウスとして寝床にしています。
そして、夜寝るときだけでなく、普段の犬のテリトリーをこのプラスチックケージだけにすることにより、犬にかかるストレスはきわめて少なくなります。
子犬のときから、ケージ飼いをしていれば、ケージはその犬にとって、最も安心してリラックスしていられる場所となり、その後のしつけも入れやすくなります。
放し飼いにされている成犬でも、ケージの中が安心できるスペースだということを教えてあげれば、ケージに入ることに抵抗がなくなり、安心して休める場所を確保できるようになります。
ただし、普段放し飼いで自由になっている犬が、いきなりケージでの生活に変えられると、吠えたり、出たがったりすると思います。これは狭いケージがいやなのではなく、ほとんどの場合、その犬は自分がリーダーだと思っているので、もともと自分のテリトリーだと思っている今まで自由にしていたスペースを守れなくなり、一時的に吼えたり、落ち着かななくなるのです。
放し飼いにして普段からストレスのたまっている犬をケージ飼いに変えるときには、まずは、ハウスを教えることと同時に、後述する飼い主が犬に対して絶対的なリーダーであると言う立場を確立する必要があります。
その上でケージ飼いに変えていけば、比較的犬にも負担なく生活パターンを変えていくことが出来るでしょう。その過程においては、吼えたりすることもあると思います。でも、犬のためを考えれば、ケージ飼いにしてあげるのが良いのではないかと思います。
また、ケージ飼いを習慣付けることにより、他にもメリットがあります。
普段、犬をペットホテルに預けるようなことがないご家庭でも、万が一、そういったところへ預けなければならなくなることがないとは限りません。
動物病院へ入院しなければならなくなることもあり得ます。
そんな時に、普段ケージに入ったことのない犬は、かなりストレスを感じてしまう場合もあるでしょう。しかし、普段からケージで生活していれば、あまりストレスを感じることなく、ペットホテルや動物病院で過ごすことが出来ます。
ケージ飼いされていない犬の場合、ペットホテルや病院での生活がストレスとなってしまいかねないだけでなく、ケージに入るのを激しく抵抗したり、吼え続ける場合は、ペットホテルによっては、預かりを断る場合もあったり、病状を悪化、または適切な治療ができなくなる可能性もあるでしょう。
万が一の時のケージ飼いの大きなメリット
もうひとつ、万が一の時に大きなメリットとなることがあります。
最近、大きな地震や風雨による災害が頻繁に起こっています。日本の場合、ここは絶対に安全と言う時期や場所はまずないといってよいでしょう。
こういった災害が発生した場合のペットの扱いも最近では問題になっています。このような場合、被災地で用意された仮の宿泊場所などで、もし、ケージでおとなしくしていられる犬であれば、一緒に生活できる可能性も高くなるかもしれません。またそれが無理な場合でも、預かってくれるところを探すのも容易になるでしょう。
また、災害が起きたときでも、ケージが犬に対する被害を最小限にとどめてくれるかもしれません。放し飼いだったら、自由に逃げることが出来ると言う考え方もあるかもしれませんが、例えそれで逃げたとしてもその後その犬はどうなるでしょう。
このように、犬のことを第一に考えると、私たちはケージ飼いが最も良いのではないかと考えています。
そして、使用するケージはプラスチックケージが犬にとっても、飼い主にとっても使い勝手が良く、お勧めなのです。
ハウスの中で犬が運動する必要はありません。運動は、屋外でいくらでもできるはずです。そんなに広くない室内でも、基本トレーニングや犬とのスキンシップは十分できるのです。
人間社会で暮らすペットとしての犬にとって、放し飼いとむやみに広いスペースはストレスを増大させる要因になりかねないということ、そして犬が安心して休める場所を確保するという意味からも、ケージ飼いのメリットを知っていただければ幸いです。
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