老犬前からの生活習慣の改善が長く快適な老犬生活へとつながる!
犬を迎えた時に必ずしてあげるべきことは、しつけです。
何度も書いていますが、ペットとしての犬は、人間社会で生きていかなければいけません。
したがって、犬がしっかりと飼い主さんのいうことをきくようにしつける事はとても大切なことであり、また、しっかりとしつけられることにより、犬も、いろいろな人や犬に受け入れられて、楽しい生活を送れるものだと思います。
でも、かわいい子犬を迎えると、どうしても「飴と鞭」の飴ばかりをあげてしまい、しつけを入れないで育ててしまいがちです。
でも、飴ばかりを与えられ続けた犬は、成犬になっても、わがままで飼い主さんの言うことをほとんどきかない犬になってしまいます。
その結果、かわいい子犬の時期は許されていたわがままも、ある程度大きくなると許されなくなり、逆に毎日怒られ続ける犬になってしまうかもしれません。
飼い主さんが適切に「飴と鞭」を使い分けて、しっかりと人間との共同生活ができるようになり生涯のほとんどを怒られることなく過ごす犬と、子犬の時に「飴」だけを与え続けられてわがままになり一生怒られ続ける犬では、どちらが幸せでしょうか。
このように、犬に人間生活に必要なルールや習慣を身に付けさせる事は、犬の長い人間との生活の中でとても重要であり、犬の飼い主さんとなったからには、しっかりと身につけさせてあげる責任があるはずです。この意識も、老犬生活の質に大きな影響を与えていくのです。
これも、もちろん早ければ早いほどやりやすく、有効ですが、何歳になっても、始めることができ、例え老犬になってからでも、遅すぎてだめだ、ということはありません。
具体的にどのような生活習慣を身につけさせていけば、愛犬にとって、長く快適な老犬生活ができるようになるか、ということについて、このページでは改めて、整理したいと思います。
犬にどのような生活習慣を身に付けさせるかによっても、愛犬の老犬生活の質が変わっているということ、そしてそのための生活習慣を身に付ける、変えていくということに、遅すぎるということがないことを、よりたくさんの犬の飼い主さんに周知していくことも、老犬介護士の役目のひとつと考えます。
快適な老犬生活のための、老犬になる前にできる4つの犬の生活習慣
これも、このサイトのいたるところで書いていますが、改めて、快適な老犬生活のための、老犬になる前にできる犬の生活習慣として、4つにまとめて見ました。
- 排泄は家でさせる習慣をつけさせる。
- いつ誰にどこをさわられても抵抗のないように習慣付ける
- 犬用の洋服や靴下を抵抗なく身に付けられるように習慣付ける
- 歯磨きの習慣を付ける。
ではこの4つの犬の生活習慣について、もう少し細かく整理していきましょう。
排泄は家でさせる習慣をつけさせる。
排泄に関して、どこでさせるかという、排泄場所に関する躾です。
足腰が衰弱してあまり動けない時には、排泄場所は近いほうが楽です。
すなわち、普段いる家で排泄も行わせることになります。
でも、いつも散歩で排泄をしている犬は、家で排泄をすることに抵抗感を持ち、家で排泄をしたら怒られていた犬であれば、家での排泄に犬自身が罪悪感を覚えるかもしれません。
そこで、家の中に、あるいは庭の雨が降っても濡れないところにトイレを設けて、そこで排泄をさせる習慣をつけさせることがとても有効になります。
普段から家で排泄(大も小も)する習慣をつけておけば、いざ介護が必要になった時に、犬も飼い主さんも、とても楽になります。
そればかりでなく、「家での排泄を習慣付ける」=「散歩での排泄はさせない」という習慣をつければ、成長期、維持期、高齢期を問わず、とても散歩が楽になります。
まず、マーキングをしないようになるため、地面やまわりの匂いを嗅ぎながら歩くことがなく、犬が飼い主さんの様子を見ながら歩いたり、飼い主さんの傍らに沿って歩くようになります。
つまり「リーダーウォーク」です。
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リーダーウォークをしっかりと教えれば、飼い主さんは、散歩で犬が排泄することを心配することなく歩いていけます。
そして、公園にしろ、どこかの道路にしろ、犬が排泄を行えば、いくら飼い主さんが後始末をしてきれいにしようとしても、特にオシッコや軟便の場合は、どうしても環境を汚してしまいますが、その心配も全くなくなります。
参考までに、小便や軟便をしてしまった時のために、飲料用とは別に、ペットボトルに水を入れて持ち歩き、オシッコをした所に水をかけて流していくということも、飼い主さんは心がけるようにしてほしいですね。
犬と出かけることの多い方は、家の外でできなくなると逆に困る場合もあるかと思いますので、家で排泄をするというよりも、トイレシート、あるいは新聞紙など、家でも外でも、必ず特定の排泄用シート、あるいはゲージで排泄をさせるというように考えていただいてもよいかと思います。
例えば、次のような方法で、教えていくのもひとつの方法です。
用意するものは、犬のトイレとなる犬が入る程度のゲージかサークル(超大型犬でなければ、底面が60cm×90cm程度のものでだいじょうぶで、大きさ的にも、価格的にも手頃です)と底面に敷くトイレシート。
- 犬のトイレ用サークルを室内、または庭先など雨でも濡れない所において、トイレシートを敷き詰める
- 犬が排泄をする時間を見計らって、犬をそのトイレ用サークルに入れる。
- 犬が排泄をしたら、たくさん褒めてあげて、サークルから出してあげる。
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この繰り返しによって、犬はそのサークルの中では排泄してよい、また、トイレシートの上では排泄してよい、ということを覚えていきます。
子犬の場合は、この方法で比較的早く覚えてくれると思いますが、成犬の場合は、多少時間がかかるかもしれません。
特に、全くのフリーで育てられた犬の場合は、かなり根気が必要な場合もあるかもしれません。
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散歩で排泄をすることが習慣となっている場合は、排泄場所を少しずつ家に近付ける工夫をするなど、試行錯誤が必要な場合もあるかもしれません。
でも、老犬になっていたとしても、根気強く教えてあげれば、犬は必ずその習慣を身に付けることができるようになると思います。
もう大きくなってしまったからとか、もう老犬だから、とあきらめず、根気強く教えてあげればよいのです。かならず出来るはずです。
犬が、いつ誰にどこをさわられても抵抗のないように習慣付ける
人間もそうですが、介護を受けるような状態になった時には、他の人の手を借りなければいけないことが多くなります。
その場合、手を借りるのは、必ずしも家族だけとは限りません。
犬も同じです。
介護が必要な状態になった時には排泄したり、寝返りを打ったりするにも、飼い主さんの手助けが必要となります。
また、体をさすってもらうのが、とても気持ちがよいかもしれません。
でも、その時に犬の体に手を触れるのは、飼い主さんだけとは限りません。
少なくとも、飼い主さんにどこを触っても嫌がられないように習慣付けるのはもちろんですが、いつ誰が、どこを触っても嫌がらないように、子犬のうちから習慣付けておけば、高齢になり、介護が必要な状態になった場合でも、犬に不快な思いをさせずに、飼い主さんだけでなく、飼い主さんから依頼された方でも、安心して必要な介護やマッサージをすることができます。
この、「いつ誰にどこをさわられても抵抗がない」ということを習慣付けておくと、これも子犬、成犬、高齢犬を問わず、役に立ちます。
例えば、散歩に行くと、「かわいい犬」といって、犬に近寄ってきたり、触ってきたりするお子さんがいらっしゃいます。
そんな時に、人に触られることに抵抗のある犬であれば、犬がおびえたり、また噛んだりする場合もあるかもしれません。
でも、普段から誰に触られても抵抗のないように習慣付けておけば、お子さんが近づいてきても、安心していられます。
犬用の洋服や靴下を抵抗なく身に付けられるように習慣付ける
ファッションとして、犬に服を着させる飼い主さんは多いと思います。
これはけっして悪いことではなく、ぜひ全ての飼い主さんに推奨したい習慣です。
老犬になり介護が必要となった時に、おむつを身に付けさせるようなこともでてきます。
その時、服を着たことのない犬の場合、体に何かを身に付けることに、とても不快感を感じたり、抵抗したりします。
しかし、普段から服を着なれた犬であれば、抵抗なくおむつをしてくれて、犬自身もおむつをすることにそれほど不快感を持たないで済むのです。
また、これは少ないかもしれませんが、できれば、犬に靴下をはかせることも、普段からして、慣れさせておくと、いざ、老犬が介護が必要になった時に、助かります。
寝たきりになった犬は、血行が悪くなったりして、足先が冷えやすくなりがちです。そんな時は靴下をはかせたりすることが有効となります。
犬に服を着させたり、そしてたまには靴下もはかせたりして、抵抗なく、服や靴下を身に付けられるような習慣を身に付けさせる事は、犬に介護が必要なった場合に、とても役に立つのです。
歯磨きの習慣を付ける
人間もそうですが、犬も年を取ると歯周病になりやすくなります。
したがって、なるべく若いうちから、飼い主さんが犬の歯磨きをしてあげる習慣をつけることはとても重要です。
歯周病は、老犬だからなるというものではなく、若くても、歯磨きをしなければ、歯垢がたまり、歯周病になりやすくなります。
そのまま老犬になれば、歯周病はひどく悪化してしまい、ただでさえ不自由な老犬生活をより一層不快に、大変にしてしまいます。
ペットショップに行けば、犬用の歯磨きもいろいろと売っていますが、人間用でも良いのです。
飼い主さんが使い古した歯ブラシでも、100円ショップで買ってきた歯ブラシでもけっこうです。
どんな歯ブラシでも、まず、始めることがとても重要なのです。
もし、長年歯磨きをしていない犬の場合は、一度、獣医さんにきれいに歯垢を取ってもらい、その後、歯磨きを始めてもよいかもしれません。
歯磨きの習慣のない犬は、始めは抵抗するかもしれません。しかし、毎日やっていれば、そのうち犬も慣れてきます。
老犬になってから歯磨きを始めて老犬にさらに不快な思いをさせるよりも、普段から慣れさせてあげた方がよいし、実際に若い犬でも歯磨きは必要です。
さらに、歯磨きをすることによって、飼い主さんは愛犬の口の中の状態を確認することができます。
同時に犬の口臭に異変があるか知ることも出来ます。
単に歯を磨く、ということだけではなく、他の病気の早期発見にもつながるのです。
このことを多くの飼い主さんに認識してもらうようにしていくことがとても重要なのです。
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子犬を迎えたら、これらの犬の生活習慣をぜひ身に付けさせて下さい
このように、老犬になる前からの習慣で、その犬が老犬になってからの生活状態が大きく変わってしまう可能性があるのです。
子犬を迎えた時に、その子犬が老犬になることを想像するのは難しいかもしれません。
でも、どんなに早く子犬を迎えても、その子犬は必ず飼い主さんよりも早く老化してしまいます。
できれば、子犬を迎える時は、その子犬が成長して、老犬になってからのことも考えて、これらの犬の生活習慣を身に付けさせてもらいたいですね。
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